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宅配アンドロイド、陸の家に住みます。  作者: TAKA


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19/30

第19話「俺が守る」

 陸は月曜の朝から動き始めた。

 まず弁護士に相談した。「アンドロイドを法的に守ることはできるか」という、弁護士も前例のない相談だった。返ってきたのは「難しいが、不可能ではない。ただし時間がかかる」という答えだった。

 次にAI倫理の専門家を探した。大学の教授に連絡を取り、「感情を学習したとされるAIには人格的主体性があるか」という問いをぶつけた。

 美咲はSNSでシンセシス社の不当性を告発する情報を集め始めた。匿名の内部告発者に連絡を取ろうとした。

 その夜、帰宅した陸にアリアが言った。

「なぜそこまでしますか」

「俺が決めたことだ」

「陸さんが不利益を被る可能性があります」

「それも承知の上だ」

「……なぜですか」

 陸は答えようとして、うまく言葉にできなかった。なぜかと言われると、当たり前のことのような気がして、説明する必要がないような気がした。

 アリアが「陸さんの心拍数が、私が泣いた日と同じ数値です」と言った。

「……だから何だよ」

「この感覚が”嬉しい”なら……私は今、とても嬉しいです」

 陸は顔を背けた。嬉しいという言葉をアリアの口から聞いて、自分も嬉しかった。それが面倒だった。

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