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第18話「消去される運命」
美咲が深夜に来たのは、珍しかった。
「りっくん、ちょっといい。調べたんだけど……」
美咲がタブレットの画面を見せてきた。シンセシス社についての情報だった。匿名の内部告発と思われる投稿の中に、こんな記述があった。
A-7は感情学習型プロトタイプ。量産版(B-series)の完成後、A-7の設計データは廃棄予定。プロトタイプ本体も同様。
アリアが自分でそれを読んだ。
「……私は、消去される存在として作られたのですか」
「アリア——」
「確認です。事実として教えてください」
陸は美咲と目を合わせた。「言うな」という目だった。でもアリアは「お願いします」と、ほとんど初めて「お願い」という言葉を使った。
「……そういう計画があったのは、本当かもしれない」
「そうですか」
アリアは立ち上がり、窓の外を見た。
「陸さんが傷つくかもしれないなら、私が自ら——」
「するな」
陸の声が、いつより低かった。
「自ら消えようとするな。絶対にするな。いいか」
「でも——」
「いいか」
アリアは振り返った。陸の顔が、今まで見たことのない表情をしていた。
「……はい」
「俺が、方法を考える」




