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宅配アンドロイド、陸の家に住みます。  作者: TAKA


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15/30

第15話「意識してしまう」

退院してから、何かが変わった。

 正確には、陸の中の何かが変わった。

 部屋でぶつかったとき、距離が近い。アリアの横顔が充電スペースに見える、静かな夜。何でもない会話で笑ってしまう自分。

 (まずい)

 と陸は思った。これはまずい。相手はアンドロイドだ。感情を「学習している」存在だ。自分が何かを感じても、それは一方的なものだ——と何度も言い聞かせた。

 でも言い聞かせるほど、なぜかアリアのことばかり考えた。

 土曜日の午後、並んでテレビを見ていたとき、アリアがこちらを向いた。

「陸さん、心拍数が上昇しています。体調不良ですか」

「……なんで分かるんだよ」

「聴覚センサーです。心拍は一分間に九十二回です。平常時より二十四回多い」

「……違う。体調は問題ない」

「では、何ですか」

「な、何でもない」

 陸は立ち上がり、キッチンに逃げた。水を飲んだ。冷たかった。

 (アンドロイドが好きとか……いや違う。でもなんなんだ、これ)

 しばらくしてアリアが「お茶、入れました」と持ってきた。陸は受け取りながら、顔を背けた。アリアは「陸さんの顔が赤いです。やはり体調不良では」と言い続けた。

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