王宮騎士育成学校①
王宮騎士育成学校は、創立900年を誇る由緒ある学校である。
この学校が作られた目的は1つ。王宮騎士を排出するためだけの学校である。
さらにこの学校は通常の方法では入れない。
王族の推薦、もしくは王族と対等な立場の人間の推薦がなければ入ることが出来ない。
まさにエリート校である。
だが近年は王宮騎士になる割合が低く、弱体化をしてしまった。
そして2年前からイデルマ王女は王国の各地を飛びまわり、推薦する人材を探していた。
このままだと災厄に勝てる希望が少ないと感じたからなのだった。
そして、今年の新入生は各地の「化け物」を集めのだった。
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朝。今日は入学式だ。俺は制服に袖を通した。うん、バッチリだ。俺の身長はせいぜい165位しかないので、少しでかい制服をオーダーした時は大丈夫かと焦ったが、杞憂に終わった。しかし、この制服には魔法、が込められていることを着てわかった。これは結構頑丈そうだな。
俺は準備をして寮を出た。校舎は寮からおよそ10分くらいの所にある。
俺は校舎のルートは微妙にしか知らないため、地図を持ってちゃんと歩くとするか。
「ウィータ君おはようございましゅ〜」
と後ろからリリムが来た。しかし、まさか挨拶で噛むとは、可愛い。
「ああ、おはようリリム。昨日は眠れたかい?」
「あ、はいぃ、無事に眠れました!ウィータ君は…もちろん寝れてますよね。」
「まあね。緊張事は昔から強いもので。」
「いいなぁ、私も緊張事に強くなりたいれふ!」
くだらないことを喋りながら校舎に向かっていると、少し向こうで言い争いの声が聞こえる。女子生徒1人と、制服を着崩してる多分上級生3人かな。
「何かしら?あなた達がぶつかってきたんでしょ!」
「ああん?おめぇが俺様に道を譲らなかったからだろうが!?」
「そうだそうだ〜!」
「そうだそうだー!」
いかん、あのままだと喧嘩が起きるし、何より3対1の喧嘩だ。圧倒的に女子生徒の方が分が悪い。
「リリム、俺あの喧嘩止めてくるわ。」
「ふええ!?そんなこと出来るわけないでしゅよ!」
リリムは半泣きの顔で止めてくる。けど、ここで止めなかったら男じゃない気がするし。俺はリリムの忠告を無視して喧嘩のある方向に向かった。
「え、なになに、先輩たちはか弱い後輩に手を出すんですねぇ〜。」
「なんだてめぇ、急に突っかかりやがって。ああん?」
俺は女子生徒の前に立って挑発した。よし、これなら挑発は充分しきれてるだろう。すると女子生徒が耳打ちをしてきた。
(ねえ、何余計なことしてくれちゃってるの。私一人でも余裕なんだから)
(入学式前だし、穏便に済ませたいじゃん。あ、俺の名前はウィータ、よろしく。)
よし、完璧なタイミングで自己紹介できた。
(あなたって馬鹿なのね…まあいいわ。私の名前はターシャ…よ。よろしく、ウィータ。)
よし、友達増えた。やったぜ。
「おいおい、何仲良くしちゃってるの?え、もしかして彼氏?あっはははぁ、面白ぉ〜」
「ちょ、んなわ…」
「で、何が面白いの?」
「はぁ?て、てめぇ…」
(ちょ。ちょっとどういう事!?)
(俺らを挑発させようとしたからさ、あえて挑発に乗ってみた…?)
(答えになってないわよ、あっちめっちゃ怒ってるわよ?ウィータ、一体どうするのよ?)
(大丈夫大丈夫もし襲ってきたらすぐに肩はつくし、大丈夫だよ。)
(そ、それならいいんだけど…ピンチになったら私を頼りなさいよ、なんかあなた頼りなさそうな顔してるから。)
(そりゃないわ。)
ターシャと耳打ちをしていると、
「あーもう我慢ならねぇこのガキをぶっ飛ばす、行くぞ!」
「へい!」
「へい!」
3人が襲ってきた。まあ、ワンパンですけど。
「くばっ!」
「ぐへっ!」
「が…は…!」
「え、どうなってるの…?」
俺は1歩も動いてないように見えるが、ただ視覚が出来ないほどに早く動いて腹に1発決めただけである。
「ほら、大丈夫だったでしょ?」
「う、うん…ありがと。」
「どう致しまして。」
「ううウィータくぅぅん!」
「うわぁ!」
リリムが急に抱きついてきた。
「見てみてびびりましたりょぉぉぉぉぉ!無茶はやめてくださいよおぉぉぉぉ!」
とまたポコポコされた。
「ごめんごめん、次からは気をつけるよ。」
「約束ですからね!」
「えっと、ウィータ、この子は?」
「あ、私の名前はリリムっていいまりゅ。よろしくお願いしましゅ。」
「自己紹介噛み噛みね…私の名前はターシャよ。よろしくね、リリムちゃん。」
「はい!」
2人が仲良くしてるのを見るとすげぇ可愛いと思う。まあ、俺はラナ先輩一筋…だよな?
わたしは?わたしはぁ!?
何も聞こえない何も聞こえない女神様の声なんてきこえなあーい。
「ねぇ、ウィータ。3人で校舎に向かいましょ。幸い早めに出てたからまだ間に合うしね。」
「そうだな。行こっか。」
俺はリリムとターシャと校舎に向かったのだ。
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今年の入学者数は100人各クラス20人ごとに別れるらしい。ちなみに入った時に魔力を見る特殊な魔道具?でクラス分けがされるらしい。俺の総量を見ることは不可能に近いはずなのにな。少なくとも神と一騎打ちできる強さはあるからな。衰退したこの世界では異質な強さなんだろうな、俺。
あ、ちなみに今俺はでかい講堂で入学者を受けている。う、こんなに人なんてキ・マラの町じゃ集まらなかったから、なんか変な気分である。
気持ち悪い状態で座っていると、俺の袖を誰かつんつんしてきた。
「ちょっと、大丈夫?」
と、小さな声でターシャが言ってきた。
「まあ、何とか。」
「治療室には一緒に行ってあげるから。」
「場所とか分かるの?」
「分かるわよ。一通りは。普通は覚えてくるものよ。」
「そう、なのか、時間がある時にでも校舎を覚えておくよ。」
「それね。あとは…私が教えてあげたりしてもいいよ。」
「それは助かる。ターシャは賢くて可愛くて、すごいな。」
するとターシャの急に顔が赤くなった。
「そんなこと言うなバカぁ!」
と、袖を強く引っ張った。
ターシャとこういうことをしていても、入学式は普通に続いているので、あと少しで終わりそうだった。これなら耐えられそう。
「ええ、次に、各国の代表からの挨拶です…」
様々な国のお偉いさん達が祝辞を述べている。な、長い。
長すぎる。
1人平均10分くらいが、何十人もいるのか…あ、これ死ぬやつだわ。俺はターシャの肩を叩き、
「すまん、治療室に連れてってくれ。」
「仕方ないわね。じゃあ、着いてきて。」
俺とターシャは入学式を抜け出し、治療室に向かった。
治療室に着き、ドアを開けた。
「すいません、誰かいますか?」
と、ターシャが尋ねると、
「何か用かしらァ?」
幸い治療室には先生が1人いた。
「あら、入学式を抜け出した坊やえんどぅガールじゃないの。」
「あれ、分かるんですか。」
「まあ、この仕事長くやってきたから、一応在校生と新入生の区別はつくのよん♪」
「あの。先生の名前って?」
「あらわたしぃ?わたしぃはね、うーん、ひ♡み♡つ♡」
秘密にされた。俺は今は基本は喋ってない。うん、吐きそう。
「あら、体調が優れないのねぇ。なら、おネェさんが治してア♡ゲ♡ル♡」
治療室の先生の格好は…めっちゃムッキムキで、ピチピチな白衣ともうパンツモロだしのミニスカ。見てて辛い、うぅ、あ、やべ、あっっ。
「うえぇぇぇぇぇ」
「ウィータ!?」
「あらやだねぇ〜」
俺は盛大に吐いてしまった。治療室の先生、まじキツイ…。
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「次は妖精国シルファの国王様、お願いいたします。」
「うむ。」
私はライノスがこの学校に入ったと聞いたから入学式の祝辞を読むだけにやってきたのだ。
目的は読みながらライノスを探すのが目的だけどね。
(さぁて、ライノスは…うん?あれ…ここにはいないっぽい。)
何!?この私がライノスが好きすぎるあまり勘違いをしたのか?いや、そんな訳ない。確かに魔力感知では確実に転生してるはずだ。
しかし、ここにはいない…もう、ライノスは…、ライノスは…!
いったいどこにいるのよぉぉぉ!
自分のモチベ次第ですので、これからもよろしくお願いします。




