王都
王都メルディア。
この都市はおよそ1000年も前には存在していたという。
元々この都市は小さな村だったことがわかっている。だが、かの昔に神との戦があった時、ここは重要拠点となり、20年で当時の世界の都市と並ぶくらいに成長した。
また流通でもここはそれぞれの国々に行きやすい。まさに、ここは世界の中心的な都市である。
現在メルディアは東西南北と中心で別れている。
東は商業エリア。平民や商人の人口が多い。
西は宗教エリア。聖職者や魔術師が多い。
南は学校エリア。主に学生が多い。
北は貴族エリア。主に貴族が多い。
そして中央には王族が住むエリアがある。
そして総人口は、およそ100万だと言われている。
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「おお、ここがメルディアか。」
俺は懐かしい場所に帰ってきたのだ。王に使えてた場所へ。
俺は冒険者学校を飛び級卒業をして、またパパさんママさんをこれ以上物価が高い場所に引っ越させないために、俺は寮ぐらしを選んだ。
「うぉぉ!息子のためならどんな仕事でもぉ〜!」
と、パパさんは張り切っていたが、このままだとパパさんが早死にしてしまうってことを説得するのに時間が掛かった。
あとは、ラナ先輩と別れるのも寂しかったけど、また会えるし、一言だけラナ先輩の家に挨拶をした。
そして俺は馬車を沢山乗り継いで王都に向かっていた。そして、およそ3日掛けて着いた。
「う、おおおお…」
俺は思わず唖然とした。昔見たままのイメージで考えていた。実際は、俺の想像を何倍、何十倍も上回る大都市になっていた。また、城も当時より何倍もでかくなっていた。さすが都会。田舎とは全然違う。
また、地図を見た限り4分割されている。昔にはされてなかったのに。
「馬車のおじさん、なんで王都は4分割になっているんですか?」
馬車のおじさんが周囲にあったベンチに座っていたので俺はそこに行って尋ねた。
「ああ、そうか、お前は田舎から来た坊主だっけな。そうだな、なんか昔平民と貴族を巡る争いがあって、その時に当時の王がな、周囲にでっけぇ壁を作ったんだよ。それを四分割も。王は「分割すれば争いはなくなる」と思ったらしかっただと。まあ、争いはなくなったけど、今でもこの壁のせいでメルディアの平民と貴族は仲が悪いんだよ。」
と、めっちゃくちゃ教えてくれた。まじサンキュー。
「ありがとうおじさん!」
「おうよ。んじゃ、俺はそろそろ行くかぁ。坊主も王都の波にもまれないように頑張れよ。」
「うん!」
おじさんは馬車に乗って行ってしまった。
よし、俺はこれからどうしよう。今は一応東エリアの広場にいるので、南エリアに向かおうとしよう。
しかし、大問題がある。
南エリアの入口がどこにあるか全く分からないのである。
エリアのことは本を見て覚えたりしたけど、エリアの入口までは調べてなかった。完全にミスってしまった。
「あの、すみません…」
「………」ズチャズチャ
と、都会の人はとても冷たく、案内してくれる人なんていなかった。(偏見だが)
路頭に迷っていると、広場で俺と同じように困っていた少女がいた。
「ねぇ君、大丈夫?」
と、俺が聞くと、
「だ、だいじょぶれすっ!」
と思いっきり噛んだ返事が来た。
「大丈夫じゃないでしょ。どこに行きたいの?」
と俺は優しく彼女に聞いた。俺と道に迷っているのに。
「うう、うわぁーん!」
彼女は突然泣き出した。本当に前フリもなく突然に。
「え、えぇ!?どうしたの?」
俺が尋ねると、
「わ、わたし、南エリアに向かいたいんだけど、ここで迷っちゃって、それで南エリアの行き先を尋ねたんだけど、誰も教えてくれなくでぇ、都会の人はみんな冷たいなって思ったけど、あなたが冷たくなくてよかっだぁぁー!」
と、泣きながら言うもんだから、野次馬が集まってきた。やばい、めっちゃ注目されてる。
彼女は泣いて気づいてないようだけど。
とりあえず俺は彼女の手を引っ張って、
「とにかく冷静になろう!」
と言って、多分南エリアの方角に走り出したのだった。
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俺は彼女の手を引っ張って路地裏に連れてきた。その時にはもう彼女は泣き止んでた。
「ねぇ?」
「な、なんれふか?」
「君の名前は?」
と、こちらが名前を言う前に尋ねてしまった。今度から気をつけよう。
「わ、私の名前はり、リリムですっ!よ、よろしくお願いします…」
リリムはぺこりと頭を下げた。
リリムは栗毛の色の髪を三つ編みに、顔は幼い感じで、目には大きい丸眼鏡をしている。胸は僅かながらの膨らみがあるな。それで服装は…、多分王宮騎士育成学校の制服な感じがする。俺は一応私服の格好をしている。寮に荷物は送ってあるので、後で片付けなくては。
「俺はウィータ。多分リリムと同じ学校に通うと思う。あと俺も迷子だ。」
「あ、そうなんですね!よろしくねウィータ君、って、ウィータ君も迷子なのぉ!?」
「うん、困ってそうだったから助けたんだけど…ごめんね?」
俺は両手を胸の前にあわせて、そして下を出した。
「うぅ、ウィータ君はか、可愛いですけど、そんな態度で謝らないでください〜!」
と、リリムは顔を赤くして両手で俺をポコポコしてきた。
うん、可愛い。あ?別に浮気じゃないよ。俺はラナ先輩一筋なもので。
「こんな所じゃ何だから、表通りに行って南を歩いてみようか。」
俺とリリムは表通りに行こうとしたその時、不穏な気配がした。大体2、3人ぐらいかな。
「リリム、下がって。」
俺は手をリリムの前に出して止まった。
目の前には黒いローブを被った謎の人が3人いた。何者だが全然分からない。
「ふ、ふええ〜」
と、リリムは情けない声を出していたが、俺は至って冷静だった。
「ねぇ、さ。」
低い女の人?の声だった。
「あんたたち、見るからに田舎の子よねぇ…裏路地には来ちゃいけないって教わらなかったわけぇ?」
「生憎、ど田舎で、分からなかったんですよ。教えてくれてありがとうございます。」
「うんうん、なら、お姉さんが教えてあげたんだからさ。」
女性は手を揺らしていた。多分お金のことだろう。
「生憎、今は持ち合わせてないもので。」
「ああ、そうなのね。なら、力づくであなた達を襲うしかないじゃない!」
彼女たち3人は襲ってきた。
右、左には黒いローブの男性2人(予想)、中央には黒いローブの女性が向かってきた。
俺はまず2人の男性(予想)を先に倒すことにした。
幸い魔術や魔法を使う気配はないっぽいので、全力で殴らせてもらった。
「ぐふぅっ!?」
「ぐへぇっ!?」
「ふええ!?!?」
「な、にぃ!?」
皆には勝手に吹っ飛んだように見えているだろうが、実際はまず左の黒いローブの男性(予想)を右手でお腹を殴り、そのままの感じで右から来た黒いローブの男性を左手でお腹を殴った。しかし、殴った感触は変な感触だった。多分、泥みたいな。
「わ、私の下僕をやるなんて、やるじゃないの、坊や。」
魔力の気配が見えた為、こいつがさっきの黒いローブの人形をあやっていたのだろう。まあ。
お腹ぶん殴って気絶させるけど。
「ぐへぇぇぇ!」
黒いローブの女性は嘔吐して、そのまま倒れた。
「さ、いこ。」
俺はリリムの手を引っ張って裏路地を出ていった。
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「ウィータ君ってとっても強いんですね。」
「そりゃあ、な。けど、リリムだってあの王宮騎士育成学校に通うんだから、あの程度余裕だったんだろ?」
「うんん、私ってドジっ子だから、さっきの場面で腰が抜けちゃうところだったよ。」
リリムも何かしらの力があるっぽいが、教えてはくれなかった。まあ、いずれ知るだろうし。その時になったら聞くか。
俺達は迷いながらも南エリアの入り口にたどり着くことができ、無事に南エリアに入れた。
南エリアは本当にそこら中に学生、学生、学生だった。さすが学園都市といわれる有名なエリアである。
南エリアに着いてからはもう迷わなかった。それは、王宮騎士育成学校はとっても大きく、一目見てあれが学校だとわかったからだ。
俺は無事に寮に着いた。リリムも寮に住むんだそうだ。
「あ、寮の中ならまた会うことが出来ますね。また会おうね、ウィータ君、あ、明日入学式だから会えるね!」
と彼女は手を振りながら自分の寮に向かっていった。
王宮騎士育成学校の寮は男子寮と女子寮に別れている。理由はもちろん不埒な行為をさせないためである。女子寮は近くにあるのだが、男子寮は女子寮より少し奥にある。まあ歩いて2、3分の距離だが。
俺は自分の寮の部屋に着いた。
木箱2個に俺の荷物が全部詰まってる。俺の荷物はこれくらいしか無かった。なので俺はさっさと暮らせるような準備をした。
また料理は昼以外は寮で出るので、昼は学食を食べろということらしい。ちなみにお金は取られるから、いずれ稼がないといけない。
夜ご飯を食べ終え、シャワーを浴び、俺はベットに潜った。これから新しい日々が始まるのだ。
俺はワクワクしながらゆっくりと目を閉じた。
次は12時投稿です。




