王女の護衛②
イデルマ皇国王女。
彼女の姿はまるで高貴な女神のようだった。
ラナ先輩も勿論綺麗で可愛いが、その感じとはまた逆、綺麗で美しいのだ。
金色に輝いている金髪、エメラルドのような緑の目、そして笑顔が美しかった。
しかし、イデルマ王女は探求心が凄まじかった。
だから、またな呼び名を欲望姫。
そして寝ることなく日の出を迎えた。
そして俺たちはイデルマ王女の護衛でキ・マラ町に向かっていた。
「どうするんだよこの状況。」
とファルコンが耳打ちで俺に言ってきた。
今俺たちはイデルマ王女の馬車に乗っていた。
「ふふふ。」
とイデルマ王女がこっちを見て微笑んでいた。
ラナ先輩はイデルマ王女の隣にいてそわそわしていていた。
しかし何で俺らが馬車に乗っていたのかは、日の出前に遡る。
「では、お願いさせてもらいます。」
とイデルマ王女が言った。
すると、
「しかし、俺たちはどう移動しようか。イデルマ王女は馬車ですし、俺達は走りでここに来たからな。」
とファルコンが愚痴を言っていた。
「貴様、何を言いたい。」
とガリエーがファルコンに言った。
「つまり俺が言いたいのは、どうやってイデルマ王女を護衛したらいいんだ?と言うことです。俺達に合わせるならば馬車のスピードは遅くしないといけないのですか…。馬車のスピードをあげるならどう俺らは付いていかないといけないでしょうか?」
とファルコンがイデルマ王女とガリエーにそう言った。
ガリエーは、
「お前らは下民なのだから走ってついてこい!」
と逆上しながら言ってきた。
「ガリエー。」
「は、何でしょうか王女様。」
とイデルマ王女がガリエーの名前を言った。
「あなたはそれでも皇族の執事ですか?もっと寛容になるべきです。」
とガリエーを注意した。
「な、何故私を咎めるのです。普通はあちらの方を咎めるべきでしょう!」
とガリエーは意味がわからないみたいな言い方で言った。
「ガリエー、貴方はとても優秀な執事です。」
「では、一体何故…。」
「しかし貴方は下の者を下と決めつける昔の貴族みたいになっています。今の貴族は何者にも寛容で、そして下の者を貴族と平等に見るべきです。ならば貴方は貴族より凄くお金の持っている商人をさえ差別するのですか?プライドだけで。」
とイデルマ王女は結構厳しい意見を言っていた。
言いたいことは俺らを下に見るな、と言うことだ。
「ぐ、王女様の寛大なお言葉、したりこの胸に刻ませていく末、どうか今までの態度を許して頂けないでしょうか。」
と跪ついた。
「はい、貴方の行いは咎めません。」
とイデルマ王女は笑顔でそう言った。
「で、どう言うことになったんですか?」
とファルコンが聞いた。
もっと空気を読んだろうが良かったのでは、と思ったが、これは気になったので良しとしよう。
早めに聞きたいしな?
「はい、では、どうしましょう?」
とファルコンが言った。
こいつは王女様に何て凄さだ。
こいつのハートは鉄のハートなのか!
だからこいつはこうも失礼が無いのか。
…………………。
うんうん、ただダメな可能性も捨てきれないが。
「そうですね…。」
とイデルマ王女は悩んでいた。
「もういっそ乗せて貰うとか?」
と冗談で言ったのかラナ先輩がそんな事を言った。
もう一度言おう。
これは冗談でラナ先輩が言ったのだ。
「良いわね!」
とイデルマ王女。
「はっ?」
とラナ先輩がこんな声を出した。
「そうよ、貴方たち、私の馬車に乗りなさい!これは王女直々の命令よ!」
とイデルマ王女に言われた。
ここで権力を振り回した王女様なんか居ないって!
そして俺らは泣く泣くイデルマ王女のいる馬車に乗ったのだった。
ガリエーが俺らが馬車に乗る顔は、険しいものだった。
▲▽▲▽▲
「ほら、何を喋らないとつまらないでしょ?何か喋って頂戴!」
とイデルマ王女は目をキラキラさせながら俺達に話を振った。
イデルマ王女を満足させられる程の話か…。
こんな俺らにあるのか?
「そうだウィータ君!わたしたちの修行の話をしてみない?」
ラナ先輩が提案してきた。
「修行!?何それ!」
とイデルマ王女はラナ先輩に近づいてもう触れ合っていた。
「えっ!えっと、それはね…。」
とラナ先輩がイデルマ王女に俺たちの修行の様子を語った。
例えば滝に一日打たれるとか。
一万回同じ魔術を唱えるとか。
最後に俺と全力で稽古したとかを全てを話してはいなかったが、ラナ先輩が面白いのだけを選抜したようだ。
「うわー!凄く面白いわ!もっともっと話してくれる?」
ともうイデルマ王女はラナ先輩を尊敬の目で見ていた。
「あ、うんうん、もうちよっとだけ話してあげますので。」
とラナ先輩が言った途端、
「王女様、大変です。」
とガリエーが馬車の中に入ってきた。
「何よガリエー今せっかく良いところなのに!」
とブーブー言っていた。
ガリエーはそれを聞き流して俺達にこう言った。
「<アンノウン>の皆さん、仕事です。盗賊が押し掛けてきました。」




