Ep.59 貫き通すもの
――それは、酷く心地の悪い目覚めだった。
「(……痛い)」
全身をジンジンと痛みが苛んでいる。
痛みを拒絶するように起きたくないと思う気持ちとは裏腹に、徐々に意識が覚醒していってしまう。ぼんやりと滲む思考の中で感じ取っていた痛みが、はっきりと輪郭を帯びていく。
「(……熱い)」
意識が覚醒していくのと同時に、自身の肌を炙るような熱を感じる。夏のうだるような暑さではない、まるで火の近くにいるかのような、チリチリと皮膚を刺激する熱さ。熱にあてられた自身の体は体温が高まり、じっとりと嫌な汗が滲んでいく。
「(痛くて、熱くて、気持ち悪い……)」
およそ考えうる最低の状態。
起きたくない起きたくないと幼い心が主張するが、そんな抵抗もむなしく、脳内から靄が晴れていく。
「(でも、何でだろう。凄く気持ち悪いのに、何でか、スッキリしたような……)」
肉体的には酷く心地の悪い目覚め。今も全身を絶不調が訴えかけてくる。
そんな状態とは裏腹に、気持ちはスッキリと澄み切っていた。
今までずっと心の中にあったもやもやが存在しない。覚醒の際に感じていた、暗くて冷たくて重い気持ちがどこにもない。
あるのはほんのり暖かくてくすぐったい気持ちだけ。
こんなもの抱いて眠りから目覚めることができるだなんて、今までの自分からは考えられなかった。それでも今まで自身の心を暗く閉ざしていたしこりが消え去ったのは事実。長年存在した嫌な気持ちはどこにもなく、心地よいクリアな感情だけがある。
「(そうだ、わたしは、何を……)」
だんだんと思考が明確になっていくにつれ、自身の状態を思い起こす。
何故自分は気を失っていたのか。
あの冷たい石の部屋で眠りについたわけではないことは理解していた。
「(この痛みは――)」
また、自身の主――インフェル・ノクターンに”躾”を施されたのだろうか。
無骨な首輪は、エルトにとって恐怖の象徴だった。少しでも反抗的な態度を見せたり、彼の意に添わなければ、容赦なく苦痛が全身を襲う。まるで体の中を巨大な竜が這いずっているような、体外に出ようと暴れているような、肉体がはちきれそうになる激痛。
思い出すだけで体が竦んでしまう。全身が震えて、凍てつく寒気が肌を刺す。
インフェル・ノクターンの下に来たばかりの頃は、幾度も味わった。
口を開いたら激痛。
視線を向けたら激痛。
感情を見せたら激痛。
首輪を作動させられない日はなかった。
エルトの感情を無理やり殺すように、何度も何度も迫りくる苦痛。毎日ボロ雑巾のようにくたびれ、冷たい石部屋に放り捨てられた。
痛みに喘いだら激痛。
表情を歪ませたら激痛。
膝をついたら激痛。
そうしているうちに、気づけば苦痛に耐え忍ぶようになった。
彼の”躾”が一秒でも速く終わるように。
石の部屋で流していたはずの涙も、気づいたら出なくなっていた。
彼の意に添うように、全力を注ぐようになっていった。
もう、あの痛みは嫌だと。
もう、あの苦しみは嫌だと。
内心で泣き叫びながら、鉄の仮面を貼り付けた。
本当は人殺しなんてしたくなかった。けれど、嫌がればあの苦痛が来る。少しでも躊躇を見せれば、”躾”がやってくる。
故に、エルトは感情を排し、彼の命令を忠実にこなし続けた。
「(この熱さは――)」
彼の”躾”は首輪の痛みだけではなかった。
第五魔王インフェル・ノクターンを象徴する獄炎。
彼の気分次第で、”躾”は業火へと変わった。首輪を作動させるだけよりも、直接自分の炎で燃やした方が愉快に思えるらしい。
炎で炙られるというのは、首輪とはまた別の苦痛だった。
体の内側を抉られるのが首輪の苦痛だとすれば、体の外側を甚振られるのが炎の苦痛だ。
自身の皮膚が炎に炙られ、ジリジリと爛れていくあの恐怖。
痛みもさることながら、焼かれていく自身の体を見れば見るほど、脳内を恐怖が支配していった。
そうして”躾”が完了して、エルトはいつも気絶するように眠っていた。
今度もまた、あの”躾”がエルトの身を犯したのだろうか。
目が覚めたら、首元に無数の引っ搔き傷があるのだろうか。
目が覚めたら、自分の皮膚は火傷で爛れているのだろうか。
「(怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い、でも)」
いつもとは違う、胸に感じる暖かな感情。
靄が晴れたように、澄み切った、清々しい胸中。
それは決して、”躾”を受けるだけでは抱けないもので――、
「(この暖かさは――)」
そして、エルトは思い出した。
一度は断ち切り、もう二度と兄妹としての繋がりを結ぶことはできないと思っていた少年――アルが自分のために来てくれたこと。
騙し、裏切り、傷つけたはずの自分を許し、もう一度兄妹になろうと抱きしめてくれたことを。
「(そうだ、おにぃ……おにぃは……)」
思い出すや否や、エルトの脳内はアルに支配される。
アルに会いたい、アルを見たい、アルに触れたい、アルと話したい――体中を蝕む痛みも恐怖も、すべて跳ねのけるほどの、絶対的な愛情。
それはエルトを微睡から解放し、完全に意識を覚醒へと導いた。
そして、瞼を持ち上げたエルトの視界に映ったのは、希ったアルの姿で――、
――全身のいたるところに火傷と裂傷を刻ませながら、エルトを守るように立つアルの姿であった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
――それは、見るに堪えない惨い姿であった。
ありとあらゆる箇所に裂傷を刻むその姿は、いつかの打ち合いを思い起こさせる。
腕に、掌に、胸に、腹に、太腿に、くるぶしに、頬に、額に。
見る限り傷がない箇所を探すほうが難しいほどに、痛々しい斬撃の跡が刻まれている。
斬撃だけではない。槍に突かれてできた穴は一つや二つではないし、殴打されたことでできた痣も散見される。
しかし、不思議なことに血液は流していなかった。
これほどの傷だ。足元は血溜まりができていても不思議ではないというのに。
それはひとえに、傷口のすべてが焼き尽くされているからであった。
傷跡を上から炙るように、全身が炎に晒され焼き焦げていた。
無傷な肌は一つもない。指先は炭化して黒く焦げ付いている。腕と胴体はぐずぐずに爛れており、見るも無残な状態だ。
生きているだけで奇跡と呼べるほどの、死に体も死に体だった。
それでも、アルは立ち上がり続けた。
何度も焼かれた。
何度も炙られた。
何度も焦がされた。
もはや全身の感覚はない。
痛みと呼ばれる感覚すら遠く、意識も朦朧として思考が覚束ない。こうして脚に力を入れて立ち上がれるのが不思議なくらいだ。
それでも途切れかけた意識の隙間で、また立ち上がる。
ここから先へは行かせないと。
ここより先へは通さないと。
インフェル・ノクターンの行く手を阻むように、立ち塞がった。
ボロボロの両手を広げて、まともに景色を映さない瞳を向けて。
その理由はただ一つ――アルの後ろにいる、エルトを守るため。
「(俺、じゃあ……アイツは、倒せな、い……け、ど……こ、うし、て……立ち、塞がれ、ば……エルトを、守れる……俺が……倒れない、限り…………)」
倒れない。
ただそれだけを思い、アルは何度も何度も立ち上がった。
自身が倒れれば、インフェル・ノクターンの矛先はエルトへ向く。一度《炎獄下賜》を受けて気を失いかけた時、魔王の炎はエルトへ向けられた。
エルトを失う――その事実が、途切れかけたアルの意識を繋ぎとめた。
必死に這いずり、インフェル・ノクターンの足首を掴んで告げた。
『エルトに手を出すのは、俺を殺してからにしろ』
と。
そうして始まったアルの火炙りショー。
見守る兵士たちは、己が主人の悪辣さと炎の揺らめきに沸き上がった。インフェル・ノクターンへの歓声とアルへの侮蔑を尻目に、アルは何度も立ち上がった。
「《炎獄下賜》」
「《炎獄下賜》」
「《炎獄下賜》」
「《炎獄下賜》」
「《炎獄下賜》」
「《炎獄下賜》」
「《炎獄下賜》」
「《炎獄下賜》」
「《炎獄下賜》」
「《炎獄下賜》」
「《炎獄下賜》」
「《炎獄下賜》」
「《炎獄下賜》」
アルが立ち上がるたびに告げられる、魔王の無慈悲な魔法。
一度だけでも死にかけたその炎を、アルは気が遠くなるほど喰らった。実際に気が遠くなり、気絶した回数は数えきれない。それでもどうにか意識を繋ぎ止め、両の脚に力を込めた。
気力など、とうに尽きているというのに。
そんなアルを守り、死という結末を先送りにしている要因が一つだけあった。
――アルが何度もインフェル・ノクターンの炎を受けて生きているのは、何も意志の力だけではない。
考えてもみてほしい。
いくらアルがエルトを守るという強い意志を持っていたとしても、現実はそう易しくない。本来インフェル・ノクターンとアルの間には、埋めようのない差があるのだ。そんな相手の魔法を正面から受ければ、アルなど一瞬で消し炭になっていてもおかしくはない。
それでもアルを生かしているのは、アルの腕に取り付けられた、一つの腕輪だった。
その名は『これで貴方も火の用心』。
どこぞの怪しげな魔道具販売店が売っていた、正確には売れ残っていた魔道具の一つだ。
そこの店主に無理やり押し付けられ、もとい貰った魔道具ではあったが、アルにとっては必要がなかったもの。他よりはマシか、という程度の思いで貰い、後でリリアンヌにでも上げようかと思っていた魔道具だ。しかし結局渡す機会もなく、手慰みにアルがつけていた『これで貴方も火の用心』。
その効果は火傷しにくくなるという些細なものだったが――アルの想像以上に、その効力を発揮していた。
それこそ、『これで貴方も火の用心』さえなければアルはとっくに焼け死んでいる。
魔王の炎すらも中和する規格外の性能……どう考えても火傷しにくくなる、などという軽い性能ではなかった。その本質は炎に対する抵抗、あるいは威力の軽減だろう。
とても一魔道具技師が造れる性能の魔道具ではなかったが、この魔道具がアルの命を繋ぎとめていたのは事実だ。
しかし。
その効果はあくまで炎によるダメージを軽減するだけ。
完全な耐性をつけるわけではないので、アルの体が炎に晒されているという事実は変わらない。
多少はマシになっているというだけで、肌を焼き尽くす痛みも傷も、アルの体に刻まれていく。
どうにか死を後回しにしてはいたが、それも既に限界だろう。魔道具の効果では中和しきれないほどに、アルは傷を負いすぎていた。
「……何故だ」
不意に、言葉が届く。
それは何度も何度も聞いた魔法の名前ではなく、アルに投げられた問いかけだった。
アルは薄れゆく意識の中で、どうにかその言葉の意味を理解する。
しかし、その問いかけの意図まで思考する余裕はなく、疑問を返した。
「……何、が……」
「何故、そこまでする? 貴様の体はボロボロだ。死に体という言葉すら生ぬるい。今そうして立っているのが不思議なくらいだ」
「……」
「痛いだろう? 苦しいだろう? 倒れたほうが楽になるはずだ。素直に死ねば解放されるのだぞ?」
そう告げるインフェル・ノクターンの顔には、ほんの僅かに畏怖が浮かんでいた。
雑魚だと、取るに足らないと見下していた存在が、いつからか怪物のように思えてきて……インフェル・ノクターンの中で、生まれて初めての感情が生まれていた。
「私が《炎獄下賜》を使った回数は二十はくだらない。あれだけ痛みに叫びながら、苦しみにもがきながら、なぜまだ立てる?」
インフェル・ノクターンが《炎獄下賜》を告げるたびに、彼の中で畏怖が膨れ上がっていた。
何故立つ。
何故まだ立てる。
痛みも苦しみも、人体が耐えられる許容量などとうに越えているはずだ。にもかかわらず、何故意識を保っていられる。何故折れずに立ち上がれる。
――あり得ない。この私が矮小な存在に畏怖するなど、あり得ないことだ。
そう思い、畏怖を振り払うように《炎獄下賜》を放った回数はいざ知らず。
それでもアルは折れることなく、インフェル・ノクターンの行く手を阻んだ。
「そんなにその”道具”が大切か? そんなに兄妹という繋がりが大切か?」
微かに汗を滲ませながら、インフェル・ノクターンは問うた。
おかしいと。圧倒的に優位なのは自分のはずなのに、なぜ自分が気押されているのか。自分は傷一つついていない、魔力もまだ十分ある。対してアルは満身創痍だ。いつでも殺せる、そのはずなのに。
「答えろ! アルファスト!! 貴様がそうまでして守るのは、立ち上がるのは何故なのだ!?」
全身を駆け巡るじっとりとした怖気を追い払うように、インフェル・ノクターンは叫んだ。
目の前の、不気味な怪物を暴くために。
理解できない怪物の考えを理解するために。
「……ぃ…………だ」
対するアルは、必死に喉を震わせた。
既に喉は焼かれ、まともに声を発することのできる状態ではない。
それでも絞りだすように、掠れた音を響かせた。
「……ことは、死ん……す、から……だ」
徐々に形となっていく言葉に、インフェル・ノクターンは息を呑んだ。
ただ、言葉を発しているだけだというのに、
「一度、決め……は、……から、だ…………」
アルから発せられる意志が、決意が、インフェル・ノクターンを後ずさりさせた。
そして、アルの口から紡がれる。
アルをアルたらしめる、根源の意志が。
「――一度決めたことは、死んでも貫き通す……そして俺は妹を、エルトを守ると決めた。だから折れない、だから立ち上がる……例え、死んだとしてもだ……!」
一度死んだが故に、アルの中に刻まれた、確固たる決意の形。
『 一度決めたことは、死んでも貫き通す』
それこそが才能を持たない無才の剣士が、諦めずに立ち上がることのできる唯一の意志だった。
それが嘘でもでまかせでもないことは、今、こうして立ち上がるアルの姿こそが何より証明していた。
そして――アルの真っ直ぐな想いを受けて、その場にいた者たちは息を吞んだ。
獄炎の魔王は動揺し。
魔王の配下たちは絶句し。
少女は目を見開いた。
不思議なことに、その場の空気を支配していたのは、誰よりも弱く、誰よりも傷ついた一人の弱者であった。
「――そんな、ことが」
アルに気押されたように皆が黙り込み、訪れた静寂の中。
口を開いたのは、インフェル・ノクターンであった。
「――そんなことが、許されてなるものか!! 何が決意だ! 意志の力なんぞで、力量差が埋まってたまるか!!」
そんなことは到底受け入れられないと、インフェル・ノクターンは叫んだ。
アルの言葉を、意志を否定するように。決意を拒絶するように。
何より――そんなものに気押された自分自身を、振り払うように。
「現実を思い知らせてやる! どれだけ足掻こうが、絶対的な力の前では無力だということをなぁ!!!」
インフェル・ノクターンは叫び散らしながら、その両腕を天に向けた。
同時、瞬間的に爆ぜる魔力。両の掌からは巨大な火の玉が出現する。それは圧倒的な密度と魔力量をもって、轟轟と渦巻いていた。
一目で分かる。《炎獄下賜》とは比べ物にならない極技。
そのあまりの魔力量に、”賢王の館”が大きく揺らいだ。窓ガラスは割れ、床や壁には亀裂が走る。
「――」
アルはただ、それを見つめることしかできなかった。
言葉を絞りだすのが精一杯だったアルは、もはや指一本動かすことができない。荒い呼吸を繰り返しながら、霞む視界で炎の行方を見届ける。
「……おにぃ!」
気づけば、アルの右手は握られていた。
いつ起きたのか、アルは微かに目を見張ったが……すぐに取り繕った。向けたのは、微笑。全身を襲う痛みも、絶望的な状況も、すべてを悟らせないように浮かべられた、不器用な笑みだった。
「……大丈夫、キミは必ず守るから」
それがなんの根拠もない希望論であることは、アル自身痛いほど分かっていた。
きっと、エルトも分かっているだろう。
今のアルにはインフェル・ノクターンに対抗する力はおろか、この場から離れる余力も残っていない。あと数秒もすれば、塵すら残らず焼き尽くされるだろう。
それでもアルは、最後まで自分の意志を貫いた。
「……逃げろ、エルト。今なら、まだ間に合う」
「っ!? ……ダメ」
「大丈夫……キミを苦しめてた首輪は、もうない。もう自由なんだ……だから」
「ダメ!!」
精一杯の笑みを取り繕って、エルトに「逃げろ」と告げたアル。
アルは動くことがなわないが、エルトは違う。どうやらあの大技は力を溜めるためにかなりの時間を要するようで、今ならばまだ逃げられる。幸か不幸か、インフェル・ノクターンの標的は完全にアルに向いた。今ならばインフェル・ノクターンはアルを殺すことを優先し、エルトを逃がすことができるだろう。
そう思い逃げるように告げたアルだったが……返ってきたのは、強い拒絶の言葉だった。
見れば、エルトは両目に大粒の涙を溜めながら、アルを睨めつけていた。
「わたしは、おにぃと一緒にいる! 逃げるなら、おにぃと一緒じゃなきゃダメ!」
「でも、俺は……」
「なら、わたしも一緒! わたしはもう……逃げないから!」
握られた手が、ぎゅっと強まる。
「エルト……」
「おにぃ、言ってくれたでしょ。一緒にいるって……だから、もう離れない」
そこにはもう、伽藍洞の瞳はどこにもなかった。
アルを真っ直ぐ捉える空色の瞳には、強い意志が込められていた。例えアルが何を言ったとしても、絶対に折れないという、絶対に一緒にいるという、強い意志と決意が。
エルトはアルから視線を外すと、インフェル・ノクターンを捉えた。
そしてアルと並ぶように隣に立った。その手は、繋がれたまま。
それはまるで、アルとともに死ぬことを受け入れているようで――。
「――上等だ! 貴様らまとめて、地獄に送ってやろう!!」
インフェル・ノクターンの上空に掲げられたそれは、まるで小さな太陽のようだった。
距離など意味がないとばかりにアルの頬を焦がす熱気。吹き荒れる突風が、白髪を揺らした。
「死ぬがいい――《炎羅《えんら》の勅命》ッ!!!」
そうして限界まで渦巻き、圧縮された炎が爆ぜる――その瞬間。
「――――大丈夫、死なせない」
迫りくる死を拒絶するように、聞き慣れた声が響いた。
《炎獄下賜》と《炎羅の勅命》はかなり気に入ってる技名です。
次回、メインヒロイン!デュエルスタンバイ!!
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嘘です、シテクダサイ。泣いて喜びます。




