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第三章 8
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ゴーレムの胃であろうここは、足元がドロドロの液体で埋まっている。
「早く倒して出よう……」
俺は気持ち悪さに身を震わせた。
剣を握る手に力を込めてぷにぷにの壁を切り刻んだ。
……よし、これで出られる──。
そう思ったのだが、剣が何か硬いものに当たった。
(なんだろう……?)
そういえば、1つ忘れていたことがあった。
このゴーレムの表面はどう頑張っても切れないんだった……。
どうしよう、どうしようどうしよう……。
もう出られないんじゃないかと心配していると、急に胃が動き出した。
「ぐぉぉぇぇぇぇ……!!」
ゴーレムがいきなり変なうめき声を出した。
まさかまさか……。
俺もこんな声を出したことがある。
胃腸風邪になった時に。
俺は"その時"を静かに待った。
そして、数十秒後、俺はゴーレムの胃の中のものと一緒に外に出た。
ふぅ。
外の空気は綺麗だな……。
俺は牢屋の空気をめいいっぱい吸った。
一方、嘔吐したゴーレムは力尽きたのか、倒れて動かない。
「よ、よお。ゴーレム倒してきたぜ。」
あぁ、なんかかっこ悪いな……。
3人は笑いを堪えているようだった。
(……何か付いてんのか……?)
そうして、朝のショーは終わった。
牢屋生活終了まであと、2日。




