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滅鬼伝  作者: ヒガンバナ
第1章「鬼襲来・滅鬼団入隊編」
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第8話「初めての休日と謎の少女」

初任務から三日後。


滅鬼団本部。


隊士たちは久しぶりの休日を迎えていた。


「やっと休みだー!」


黒田隼人は大きく伸びをする。


「任務より訓練の方が疲れるぜ!」


総司は木陰で双剣の手入れをしていた。


「休みなのに鍛錬か?」


隼人が苦笑する。


「美月を助けるには、休んでる時間なんてない。」


その言葉に隼人は何も返せなかった。



一方、水城零奈は弓の手入れをしていた。


神崎蓮は一人で素振りを続けている。


「相変わらずだな、お前ら。」


隼人は笑いながら売店へ向かっていった。



昼頃。


総司は本部の中庭を歩いていた。


すると、一人の少女が花壇に水をあげていた。


年齢は総司と同じくらい。


白い髪を後ろで束ね、滅鬼団の制服ではなく巫女のような服を着ている。


少女は総司を見ると微笑んだ。


「あなたが早本総司さん?」


「……俺を知ってるのか?」


「少しだけ。」


少女は意味深な笑みを浮かべる。


「あなたは、大切な人を探しているんでしょう?」


総司の表情が変わる。


「どうして、それを……」


少女は答えず、空を見上げた。


「きっと会えるよ。」


「でも、その前にたくさんの悲しい別れが待ってる。」


総司は息をのむ。


「君は何者なんだ?」


その時――


「こら!」


研究棟から一人の女性が走ってきた。


「また勝手に抜け出して!」


少女は小さく笑う。


「またね。」


そう言い残し、女性と共に去っていった。



「総司!」


隼人が駆け寄る。


「どうした?」


「今の子は?」


「分からない……。」


総司は少女がいた場所を見る。


そこには一輪の白い花だけが残されていた。



その夜。


第一討伐隊の会議室。


相馬隊長が地図を広げる。


「休暇は終わりだ。」


隊士たちの表情が引き締まる。


「北の山村で鬼の目撃情報があった。」


「行方不明者は二十名。」


「今回は新人だけではない。」


「俺も同行する。」


総司は双剣を握り締める。


「次こそ……もっと強く。」



その頃――


鬼王城。


玉座の前で、一人の鬼が跪いていた。


「鬼王様。」


「骸は討たれました。」


黒神羅は静かに立ち上がる。


「ならば次は、“あいつ”を向かわせろ。」


闇の中から一人の鬼が姿を現す。


長い黒髪。


鋭い赤い瞳。


腰には二本の刀。


「承知しました。」


鬼は静かに笑う。


「人間の双剣使い……。」


「少し興味があります。」


その鬼の額には――


「五鬼衆・第五席」


の紋章が刻まれていた。



第8話 完

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