第7話「隊長の一太刀」
上級鬼・骸。
その圧倒的な殺気に、新人隊士たちは動けなくなっていた。
「足が……動かない。」
一人の隊士が震える。
これが上級鬼。
下級鬼とは比べものにならない威圧感だった。
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「死ね。」
骸が姿を消す。
「速い!」
神崎蓮ですら目で追えない。
次の瞬間――
ガキィィン!!
鋭い金属音が響く。
骸の爪を受け止めたのは、
第一討伐隊隊長・相馬剣一だった。
「新人に手を出すな。」
相馬は静かに刀を構える。
骸は笑う。
「ようやく楽しめそうだ。」
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「総司たちは下がれ!」
相馬が叫ぶ。
「ですが隊長!」
「命令だ!」
総司は悔しそうに歯を食いしばる。
「……はい!」
総司たちは村人の避難を優先する。
その間にも相馬と骸の激しい戦いが始まった。
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「鬼血術・再生霧!」
黒い霧が村中を包み込む。
倒したはずの下級鬼たちが再び立ち上がる。
「ギャアアア!」
「隼人!零奈!」
「下級鬼は俺たちが止める!」
「了解!」
蓮、隼人、零奈、総司は協力して下級鬼を迎え撃つ。
総司は双剣を交差させる。
「双剣術・十字閃!」
鬼の首を斬る。
隼人の槍が鬼を吹き飛ばし、
零奈の矢が弱点を射抜く。
蓮は一撃で鬼を仕留めていく。
初めて四人が息を合わせて戦った。
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一方。
相馬と骸。
「人間にしては強いな。」
骸が笑う。
「だが、これならどうだ!」
鬼血術で巨大な腕を作り出し、相馬へ振り下ろす。
ドォォン!!
地面が砕ける。
煙の中から相馬が姿を現す。
「終わりだ。」
相馬は静かに刀を鞘へ納めた。
「相馬一刀流」
骸が目を見開く。
「まさか……!」
「閃光一文字。」
シュン――。
一筋の光が走る。
次の瞬間。
骸の首が宙を舞った。
「ば……かな……。」
上級鬼・骸は灰となって消えていった。
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戦いは終わった。
新人たちは隊長の強さに言葉を失う。
「これが……隊長。」
隼人が呟く。
蓮も静かに刀を納める。
「まだ遠いな。」
総司は拳を握る。
「俺も……」
「もっと強くなる。」
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その夜。
鬼の本拠地。
巨大な玉座に座る鬼の王・黒神羅。
その前に五鬼衆第五席が跪いていた。
「骸が討たれました。」
黒神羅は表情を変えない。
「そうか。」
「所詮、駒の一つだ。」
五鬼衆第五席が尋ねる。
「早本総司を始末しますか?」
黒神羅は静かに笑う。
「いや。」
「奴には、もっと強くなってもらう。」
「その方が面白い。」
そして、玉座の奥へ視線を向ける。
そこには鎖につながれた少女――
美月がいた。
「お兄ちゃん……。」
美月は夜空を見上げ、小さく兄の名を呟いた。
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翌朝。
相馬は総司たち四人を呼び出した。
「今回の任務、ご苦労だった。」
「お前たちは正式に第一討伐隊の隊士として認める。」
四人は深く頭を下げる。
しかし相馬は続けた。
「だが、今のお前たちでは上級鬼には勝てない。」
「次の任務までに、さらに鍛えておけ。」
総司は真っ直ぐ相馬を見つめる。
「はい!」
(美月……。)
(待っていてくれ。)
(俺は必ず、お前を助け出す。)
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第7話 完




