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滅鬼伝  作者: ヒガンバナ
第1章「鬼襲来・滅鬼団入隊編」
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第3話「新人隊士集結 ― 初めての仲間 ―」

滅鬼団入隊試験。


第一試験――鬼討伐。


森の中では、新人たちが命懸けで戦っていた。


鬼を倒せなければ失格。


逃げれば失格。


そして……


命を落とす者もいる。



早本総司は、一体目の鬼を倒した後も森の中を進んでいた。


「……」


周囲を警戒する。


5年前。


妹の美月を奪った鬼。


あの鬼の強さは、今倒した鬼とは比べ物にならなかった。


「まだ足りない……」


総司は双剣を握る。


「もっと強くならないと」



その時。


「助けて!!」


森の奥から声が聞こえた。


総司は走る。


そこには一人の新人隊士が倒れていた。


目の前には巨大な鬼。


新人は剣を握る手が震えている。


「動けない……」


「怖い……」


鬼が腕を振り上げる。


その瞬間――


シュッ!!


二本の刃が鬼の腕を止めた。


「大丈夫か」


総司だった。


「まだ戦えるなら立て」


「仲間を置いていくな」



新人隊士は驚く。


「お前……」


「一人で鬼を倒した奴か?」


総司は答えない。


鬼へ向き直る。


「来い」


鬼が怒る。


「人間ごときが……!」


襲いかかる鬼。


しかし――


総司は相手の動きを読む。


右手の剣で攻撃を受け流す。


左手の剣で斬撃。


「双剣術――」


「月影乱舞」


連続した斬撃が鬼を切り裂く。


鬼は消滅した。



新人隊士は立ち上がる。


「ありがとう」


「俺、黒田隼人」


背中には巨大な槍。


「助かったぜ!」


総司は頷く。


「早本総司」


「よろしく」


二人の出会いだった。



その頃。


別の場所。


少女が一人、鬼を追っていた。


水城零奈。


弓を構える。


「……そこ」


放たれた矢は一直線に飛ぶ。


鬼の額を貫く。


「索敵能力……問題なし」


試験官が記録する。


「弓術の才能があるな」



一方。


神崎蓮。


彼は一人で複数の鬼を相手にしていた。


「遅い」


鬼の攻撃を避ける。


一閃。


鬼の首が落ちる。


「刀一本で十分だ」



そして――


試験終了。


生き残った新人は、本部へ集められた。


合格者は20名。


その中に――


総司。


蓮。


隼人。


零奈。


4人の姿があった。



試験官が前へ出る。


「お前たちは今日から滅鬼団隊士候補だ」


「これから鬼と戦うことになる」


「仲間が死ぬこともある」


「それでも戦う覚悟はあるか?」


新人たちは黙る。


すると――


総司が前へ出る。


「ある」


全員を見る。


「俺は奪われたものを取り戻すために来た」


「もう誰にも、大切な人を奪わせない」


その言葉に、隼人は笑う。


「熱いな、お前」


零奈も少し微笑む。


「……悪くない」


しかし蓮だけは冷たい目で見る。


「甘い」


総司を見る。


「鬼は倒す対象だ」


「迷いがある奴は死ぬ」



その夜。


新人宿舎。


総司は一人、父の形見の刀を見る。


「父さん……」


「俺はここまで来た」


「必ず美月を取り戻す」



その頃。


滅鬼団本部の地下。


一人の研究員が、ある映像を見ていた。


そこに映っていたのは――


5年前。


総司の妹、美月を連れ去った鬼。


そして、その隣には……


黒い紋章を持つ少女。


研究員は呟く。


「まさか……」


「鬼王の呪印が、まだ生きているとは」



総司は知らない。


妹の存在が――


人間と鬼の未来を変えることを。



第3話 完

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