システィスとカタリナ
「……嘘でしょ」
「凄い、魔法すら使わず倒してしまうなんて……」
踵を返す。呆然としたマヌケ面で俺に目を向ける少女達に問いかける。
「で、あいつ等どうすんの?放っておくか?一人はあばらイッて、下手したら死ぬかもしんねぇけど」
――でも別に
「構わねぇだろ? 死んだって」
「「――ッ!?」」
そう口にした刹那、その場にいる全員が驚き、顔を引攣らせる。
何言ってんだコイツ? みたいな顔だ。
あれ、俺がおかしいのか?
何が不味かったのか理解出来ず頭をひねっていると、一人の少女がスッと立ち上がる。
「治療します」
「ちょ、システィス!?」
「例え私達を殺そうとしていた人達であっても、助けられる命をみすみす見逃す事は出来ません。いいですか?」
システィと呼ばれた白銀の髪の少女が、力強い瞳を向け尋ねてくる。
俺としは態々聞いてきた意図が読めんのだが……。
「お前さんの客だ、好きにしろよ」
「ありがとうございます……」
少女は小声でお礼を告げると、俺の横を通り過ぎてノびている敵に近寄り、魔法か何かで治療を施す。
その行動を黙って眺めていると、恐る恐るセレナが声をかけてきた。
「平太さん……あの……」
「ん、何だ?」
聞き返すが、中々返ってこない。なんだよ、言い辛い内容なのか?
「今の平太さん、ちょっと恐いといいますか……いつもと違う感じがします」
「恐い? 俺が?」
「……はい」
「…………」
両手で顔を触る。
あー、確かに強張ってんな。手の平で頬を揉みほぐす。
心を落ち着かせようと、空を見上げて深呼吸を何度か繰り返した。
「ふぅ……悪いセレナ、ちょっと気ぃ張ってたわ」
頭を下げ、後ろ髪を掻きながら続ける。
「何つーかその、俺の油断でお前はひでー目に遭わされただろ? 少し……いや結構責任感じてんだわ。だから敵に対して過剰になってた。それに久しぶりに力を解放して全力で戦ったせいか、気が荒くなってる。自分でも気付かんぐらいにな」
「……そうでしたか」
「すまん」
「いえいえ、嬉しいです。平太さんが私を心配してくれていて」
「お、おい……」
突然セレナが正面から抱きついてくる。巨乳という暴力が襲ってきて困惑していると、女神はトントンと母親が子供をあやすかのように優しく背中を叩いてきた。
「平太さん、私は大丈夫です。何てったって女神ですし、不死身ですから」
「……」
「時間がかかっても構いません、だから、いつものエッチでおバカで能天気な平太さんを見せて下さい」
「何だよそれ、能天気なのはお前だろ」
「あはは、バレちゃいましたか」
……何故だろう、こうやってセレナに抱き締められると、凄く落ち着く。
ずっとこうしていられたらって、そんな事を思ってしまった。
「ちょっと。人の真ん前で勝手にイチャつかないでよ。見てるこっち恥ずかしいわ」
「……」
「……」
……………。
「「うわ"ぁぁああああああああああああああッ!!?」」
◇
「で、何でお前等も同じ宿に泊まってんだよ。それと、話しがあるんなら早くしてくんねーかな」
「「…………」」
俺とセレナは今、宿のロビーにいた。ポチは馬屋に預けて、スラ太郎は魔物の為セレナの胸の中に隠れている(切実に羨ましい)。
話しがしたいと言ってきて、白髪の少女ともう一人、金髪の少女も一緒だ。
しかし話したいと言っていた割には、二人共眉間に皺を寄せてさっきからずっと黙っている。
早く話しを切り出してくんねーかな、待ってんだけど。
小っ恥ずかしいやり取りを金髪の少女に指摘され悶絶した後。
用が済んだ俺達はノびている暗殺者っぽい二人組を少女達に任せ、宿に入り部屋を取る。
手続きを済ましていると、先程助けた金髪の少女が声をかけてきた。
「何だよ」と仏頂面で尋ねると、金髪の少女が話しがしたいから待っていて欲しいと言ってきたのだ。
仕方なくロビーに三人で待っていると、額に汗を浮かばせた白髪の少女が戻って来た。息を切らしているから察するに、走ってきたらしい。
んで、冒頭に戻る訳だ。
(催促してんのにお口チャックかよ。いつまで待たせる気だ、そろそろ部屋に行っていいーかな)
早く休みたいんだけど、久々にベッドに横になりたいんだけど。
「まだ名乗っていませんでしたね。私はシスティス、こちらは友人の」
「カタリナよ、よろしく」
「平太だ」
「セレナです」
お互いに軽い自己紹介を交わす。
名前が分かったところで、改めて彼女達を見る。
まずは俺が座っている位置から斜め前に座っているカタリナと名乗った金髪の少女。
明るく輝く金色の髪は、肩に掛かるセミロング。
パッチリ大きく開いた二重の猫目に、瞳の色はスカイブルー。目尻が若干上がっていることから、少し勝気な印象がある。
スッとした輪郭に、桜色の唇。健康的な小麦色の肌。
身体の線は細く、スレンダー体型。胸は小さいが、ペチャパイと馬鹿にするほど無い訳じゃない。ちゃんと膨らんでいる。
うん、文句無しの美少女。
はい次。
カタリナの隣で、堅い表情で座っているシスティスと名乗った少女。
腰まである白銀の髪は絹の如くサラサラ。
深緑の瞳。睫毛超長い。カタリナとは反対で、柔らかい目の形をしている。
肌は透き通るような白さで、シミひとつ見当たらない。
身体の線は若干丸い。というのもデブとかポッチャリではななく、肉付きがしっかりとしている。
何と言っても素晴らしいのはたわわに実ったメロンだろう。服の上からでも分かる大きさは凄まじい破壊力を兼ね備えている。
セレナに比べると劣ってしまうが、実に良きおっぱいだ。幾らでもお持ち帰りしたくなる
うん、美少女美少女。
っていうか二人共、めっちゃ美少女じゃん。
なんか俺、アステリアに来てから美少女とのエンカウント率が半端ないんだけど。
やばくない?




