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終わりゆく世界の片隅で  作者: アンチョビ


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ヴェラ・ド・マルゴー⑥

今日はさっそくタルボ男爵領に向かう、フレア達も今日までのんびりできたようでとても機嫌が良さそう。馬車を走らせるとカイン君が大喜びしてる。


「お兄ちゃん、すごいね!これヴェラお姉ちゃんの馬車でしょ?すごいね。」


可愛いわね。何?この生き物(笑)あの実弟(ゴミクズ)と比べたらシンガの弟って言うだけで可愛さ1000%増しですけどね。性格も可愛いわ~一回ヴェラ様って言われたから、お姉ちゃんが嬉しいなってお願いしたらそれからはヴェラお姉ちゃん呼び。・・・シンガには秘密だけどセレスティーヌ嬢の事はセレスちゃん呼びしている、セレスティーヌ嬢も照れたように返事してるから意外と私の義妹になる可能性もあったりするかもね。(笑)2時間ばかりの談笑をしていたら馬車が止まった、休憩かしら?


「し、失礼いたします。と、殿、タルボ男爵領に着きました。」


は⁈・・・速くない?マジで?フレア達凄いのね、こりゃシンガが驚くのも無理ないわ。ほとんど揺れてないものすっご~い、私は内心の動揺を悟られないように努めて冷静さを保つ。カイン君の前で情けない姿は見せられないものね。


「初めまして、タルボ男爵家長女のコゼットです。それと立会人の・・」

「久しぶりです、穢れ人。聖女ラクスです。」


部屋に案内されてある意味予想を裏切られた。・・・なんでこの年増がここにいる?おばさん、聖女ちゃうやん、見習いが抜けてますけど、なに勝手に聖女を名乗ってるの(笑)とゆうか固執してはるんやろね聖女の肩書に。まあ、有るんと無いでは待遇がめっちゃ違うらしいみたいやし。・・・はい、論破!あのね~ヴェラちゃんが今までどれだけ陰で虐められて、口答えも許されない状況やったか知ってる?ず~~~っと心の中で言いたいことを我慢して来たんやで、おばさん如きに負けるかい!味噌汁で顔洗って出直して来なさい!


あの~これ大丈夫よね?魚屋でこんなん見たら即買いするぐらいイキが良くってビックンバッタンしてるけど、結構時間経つで?まぁ、シンガも何も言わないしカイン君は喜んでるから良いっか(笑)やっと交渉が始まった。


おいおい、コゼット舐めとんか?あのな、お前んとこの税金を払って土地代も寄越せ、さらに売り上げ40%もやと?ふざけとんのか!なんで税金含めて今までの4倍もの金を私のムートン男爵家が払うねん(怒)元々の交渉でも3倍やぞ?そこに、人件費やなんやらでエライ事なってるのを私の旦那(シンガ)が恐ろしいアイデアで何とか黒字にして・・・・ほんま凄いわ。改めて思う、ムートン男爵家はシンガが居たら廃れへんわ。


あ~やっぱりイライラする、おばさん何回シンガに暴言吐くねん!サンガシャショクズ?知らんがな!地図がどうない・・・あ~ワンピースか~それは、聖王・聖女教会は欲しいわよね、シンガは要らないみたいだけど(笑)そもそも、こんなド田舎の鉱山にそんなものあるの?誰情報よ。ともあれ交渉は纏まった、サンガシャショクズが見つかればタルボ家に渡すことを条件に土地代を2割渡すことに。元々の予定より3割分安くなったことになる。・・・金払わんでも良いのとちゃうかな?


「シンガ、ワンピースは欲しく無いの?聖王・聖女教会に渡せば教会に所属の者達は貴方への見方を変えるかもしれないわよ。それと土地代を払わない交渉も出来たはずでしょ?なんで2割でも支払うのかしら?」


「ヴェラ、カイン。ムートン男爵家での宝はエリリ義母さんや老夫婦、ヤツフサ達に、義覚達、そしてヴェラとカインだよ。心に留めておいて欲しいのだけど、領民は奴隷は物じゃない。先日も言ったように皆は僕やヴェラより力は強いし知識も豊富だ。僕や、ヴェラが大人になっても力ではクスノキ班の皆に勝てないし知識においてはそこに居る義玄とハセ班の皆には勝てないだろう。これも先日に言ったけど貴族だからと慢心してはいけない、皆が力を貸してくれるのを当たり前だと思ってはいけない、感謝の気持ちを忘れてはいけない。君が僕の妻で居てくれてる、それに比べればワンピースなんて見知らぬお宝は必要ないのさ。ギュピーン(眩しすぎて逆に鬱陶しい笑顔)」


カッコよすぎる、好きすぎる~~~~なんとなく所々セリフが違う感じがするけど・・・・気のせいだもん!!。いや~相変わらずシンガの考え方は凄いのよね。その後の言葉で、義玄とハセ班の娘は号泣よ、そら泣くわ。絶対今までの仕えてた所と待遇違い過ぎるもん、宝なんて言われたことないでしょうよ・・・ルナリス貴女どさくさに紛れて何してるのかしら?


領地に帰って来て明日のペトリコール鉱山攻略メンバーに武具を支給する所に参加さて貰う、胸に家紋が入った武具をシンガが一人ひとりに声を掛け手渡していく。誇らしげに武具を身に着け数名は涙ぐんでいるのが見える、まさか家紋入りの武具を身に着ける日が来るなんて思わないものね。


「・・・ムートン男爵家はシンガ卿は心と言う目に見えぬ物と家紋入り武具と言う目に見える物で王国騎士団にも劣らぬ格式と結束を持つ集団を創り上げたでありますな。見事であります。」

「ええ、そうね。貴族の当主が嫡男が武具を手渡す、それだけなら今までもきっとあったでしょう。でも、渡す武具より皆の命が大事だから、死ぬことを許さず生きる為に逃げて帰ってこいと、無くしたり壊しても生きて帰ってまた手渡しさせて欲しいなど言う言葉を奴隷の2種族に送る人族は居ないわ。ムートン男爵家のこの地を犯そうと、いいえ、シンガに仇名すものを彼等彼女らは決して許さないでしょうね。」


セレスティーヌ嬢の呟きに同意の返事を返す。あと本当に、真面目なシンガってかっこいいのよね~こう何て言うのかしら、キリってしてる表情のあの目。普段のシンガはホヨヨ~ンとした緊張感のない表情と雰囲気をしてるのだけれど、武術の稽古の時や執務をしている時はそれはもう!見ているだけでパンが3枚いけますわ!状態になる。・・・・うへへへへ、カッコイイ。


「ちなみにだけど、意味もないのに武器防具は捨てないでね?基本は武器防具も持って無事に帰ってくることだからね?ムートン男爵家は貧乏だからね。」


〖・・もちろん、心得ております!(爆笑)〗


可愛い、ギャップ萌えってやつかしら?真面目なシンガとお茶目なシンガがハートにギュンギュン来る。そう貴方のハートにテレポートしたくなっちゃう・・・出来ないけど。



次の日、早朝から準備してペトリコール鉱山攻略に私も向かう、ええ、断固として向かいます!


「ヴェラ嬢、鉱山攻略にお連れできません。万が一があった場合の責任問題になります。当主不在の為、現最高責任者である以上許可出来ません。どうか聞き分けて頂きたいのです。」

「嫌よ。シンガが行くなら私も行きます。」


「攻略時にヴェラ嬢が居たとなれば、その、マルゴー公爵家が関与していると思われたりするとですね、対外的にあまり宜しくないのですが・・・」

「分かりました、たった今から、私はヴェラ・ド・マルゴーではなく、仕方なく、ヴェラ・ド・ムートンになります。よろしくお願いします。これで問題ありません。」


「・・・ご冗談を。別の問題が発生します、時間があまりありませんのでこう言っては何ですが我儘はお止めください。」

「では、提案を。私のお願いを聞いてくれるなら付いて行きません。」


「お断りします。提案もなにも、そもそも僕が我儘を聞く理由がありませんよ?ゲストを危険から遠ざける為の当たり前の対応をしているだけです。」

「ヴェラ嬢、シンガ卿が言っている事は間違っていないであります。自分が付いて行くので安心するであります!」


「セレスティーヌ嬢ももちろん留守番ですよ?貴女もゲストで危険な目には合わせられませんし、ジスクール伯爵家が関与してると思われるのも少々まずいですからね?」

「お嬢様、セレスティーヌ様、シンガ様を困らせてはいけませんよ。ささ、鉱山に向かいましょう我が主様。」


「・・・ルナリスさんももちろん留守番です。カイン、馬車から降りなさい。エリリ義母さん達も何か言ってください。」

『シンガ、女性の我儘の一つも聞けなくては良い男になりませんよ。(笑)』


「・・・・分かりました。ヴェラ嬢、お連れすることは出来ませんので提案をお聞かせください。」


やった~嬉しい。実はヤツフサ達の家紋の事で考えてたことがあったのよね。まさかこんなに早くチャンスが来るなんて。


「私のマルゴ公爵家の紋章入りマントに新しく刺繍で紋章(・・)を入れて頂きたいのよ。」

「それぐらいなら、分かりました。エリリ義母さん達にお願いできますか?どこに入れたいのでしょうか?」


「左胸の所に小さくワンポイント的にお願いしたいのよ、マルゴー公爵家の紋章。・・・で、裏にムートン男爵家の紋章を。」


「・・・ふぁ⁈・・え?何ですって?・・裏・・何故・・」

「刺繍にそのような技法があると聞いたことがありますわ。裁縫の達人であるエリリお義母様達ならば出来ますよね?」


『・・・・出来ます。』

「え?出来るの?いやいや、そうじゃないです、ヴェラ嬢。出来る出来ないではなくてですね、やってはいけない事があ・・」

「あら?先ほどはそれぐらいならばとムートン男爵家嫡男、現領地において最高責任者であるシンガ卿がおっしゃったように聞こえましたが二言がおありですか?ま、まさか、かの人族の英雄ノワールを師匠に持つシンガ卿に限ってそんな・・・ええ⁈・・」


「エリリ義母さん達、その目は止めてください。・・・決して他人に見せてはいけませんよ?絶対見せないでくださいね?」

「もちろんよ!(嬉)」


きゃ~やったわ!!マジか~天下無双のイケメン口八丁男と言われるシンガ相手にこうも上手くいくとは思わなかった!いや~言い回しって重要よね、シンガにも通用するなんて勉強になったわ。最初に本心を隠して言質を取って、最後に本心を伝える。交渉の基本術は基本と言うだけあって通用するって事ね。


『ヴェラ嬢。こちらになります、ご確認ください。』


シンガが鉱山に出発して数時間後、今頃シンガはきっとこっそり内緒で鉱山攻略チームに混ざって登頂しているわよね。そんな事を考えながらセレスティーヌ嬢と武術の練習を終えてカイン君と部屋で過ごしているとエリリお義母様達に預けていた私のマントが帰って来た。


表にマルゴー公爵家の紋章・・・裏にムートン男爵家の紋章。すごいメチャクチャ綺麗、ヤバい、泣きそう。運命が幾つかあるのならきっとこんな未来もあったのよ。・・・エリリお義母様達はきっと気付いているわね、私の想いと決まっている未来を。そう、私に政略結婚が待っている事を。本当にムートン男爵家の皆は優しいわ。ありがとうございます。


フレア達と鉱山へ向かう、麓に着くと目元の赤いキンクマ班の娘が居たので声を掛ける。


「貴女、どうかしたのかしら?」


「ヴェラ様・・・その、当主様が黙って攻略班と共に登頂なされたようで・・心配のあまり・・お見苦しい物をお見せして申し訳ございません。」


予想通りね(笑)本当に何をしているのよ。タルボ男爵家のコゼット嬢も見れば苦笑している。


「分かったわ、戻ってきたら一言注意をしておくわ。とは言えすでにヤツフサ達に怒られていると思うわよ。(笑)」


しばらくすると、かごに入れられたシンガが戻って来た。ヤツフサ貴方やるわね(笑)私の言葉を大人しく聞いてるシンガが可愛い、ここだけ見ると普通の6歳の男の子ね。帰りの馬車に乗りお披露目をする。


「ヴェラ嬢、誰にも見せてはダメですからね?冗談ではないですから、ムートン男爵家がつぶれますからね?本気で困りますからお願いしますね。」

「・・シンガ、怖がることは悪い事ではないわ」


可笑しい程に焦っているシンガに冷静に返事を返す。・・・うふふふふ、とても楽しい。今日はマントを枕元に置いてシンガのぬいぐるみを抱いて就寝した。すごくよく眠れた。


今日は、魔法のお披露目になるのかしら?シンガは魔法スキルを持っていないのでどの様な感じで使用するのか興味があるらしい。ギルドではシンガはその身で魔法を受けていたけど発動の状況や原理も知りたいみたいだ。いつもならば私の出番だ、学校下位の成績だ~っと・・・ええ、そうです。私は魔法技術が低いのよ。同級生達は詠唱破棄や無詠唱の子が居る中私は未だに詠唱しなければ魔法が使えない。役に立つのか少しばかり緊張している。でも、シンガの為に頑張ろう!


魔法を披露した後にシンガから色々と質問される。


「今からやる事で出来る事と出来ない事を教えてください。まず、水をこのように撒きます。ここの水は無詠唱で操れますか?」


実践する。


「こう考えて見てはどうでしょう、ヴェラ嬢は水の適正ですが、MPに水属性のMP等ありませんよね?つまり、ヴェラ嬢と言う器で循環された魔力が放出される際に水属性に変わる。それが、ルナリスさんなら土に義覚は火、黒曜は風になる。そう考えるとMPとは体内に溜めた属性のない又は全属性状態の魔素量を表したものだと思います。そうでないなら、何故MPポーションに属性が無いんですか?皆が同じポーションを飲んだのに違う属性の魔法が使えるって変じゃないですか?だから、通常時や睡眠時に空気中の魔素を取り込むことでMPを回復させてるなら循環させて周りの魔素を操ることだってできるはずです。」


考えを変える。


「師匠ノワールの教えに剣魔一如と言う言葉があります。武術も魔法も心のありようは一緒だと言う教えです。良く考えて見てください、武術の技を出す時に さあ!剣を両手で持ち、次に腰を落とし、そして頭上に振りかぶり、最後に右袈裟懸けに振り下ろす。技名袈裟切り! と言わないですよね?魔法もきっと同じく最初は技を出す手順や魔力を循環させる方法を学ぶ、慣れる為に詠唱が必要なだけで今はそれは必要ないのではないですか?魔法の使えない僕からすれば詠唱しなければ魔法が使えないと思い込まれてる気がするのです」


意識を変える。


「出来ないなんて可笑しくないですか、ヴェラ嬢。こちらの水に果実水を少し混ぜた物と果実水に少し水を混ぜた物の違いはなんでしょう?それと涙も水ですよね?操れ無い理由はなんでしょう?」


世界が変わった。


詠唱しなければ魔法を発動できなかった私は完全詠唱破棄を習得する、まるで呼吸をするかのように魔法を発動させる世界でも上澄みと呼ばれる魔法頂点の到達者、大魔法使いと呼ばれる存在となった。・・・マジで!アカン頭おかしなるで!!学校で数年間、講師に数年間の学びがまったく意味を無くして、シンガの教えで数十分で頂点?大魔法使い?・・・絶対ムートン男爵領はおかしい!シンガもメチャクチャおかしい!いや、お師匠様ノワールの教えが狂ってるのかしら?


周りを見れば、コクヨウは空を飛んでルナリスは5メートルくらいの大きなゴーレムを操っており、ギカクはなんでか氷魔法を使用している。ギカク貴方の魔法適正は炎よね?重力魔法の娘はルナリスが作ったゴーレムを指一本で持ち上げたりしてる。そして遂に・・・聖女が誕生した、ええ、聖女の誕生何て初めて見る。


・・こっわ!通常、聖王・聖女って生まれつき蘇生魔法を持っている者がなるのよ、もちろん極まれに、蘇生魔法に目覚める事もあるけれど、そんなの本当に激レアよ!艦コレで大建造1発目に当時のレシピで大和を当てるぐらいに激レアなの。凄くない?正月の真夜中なのに8時間の数字を見て大声が出て、バーナー使って大和が来てサッカーの逆転ゴールを決めた時の実況バリに叫んだらうるさいとグーパン・・あら?なんの記憶かしら?


ん~名付けってそんな意味も確かにあったわね。シンガは気付いて無いみたいだけど絶対にヒメユリと名乗る事になるこの娘・・シンガ親衛隊27番の娘はシンガに堕ちたわね。ちなみに私はシンガ親衛隊0番を頂いているわ、ともかく彼女の目の色が一瞬変わったもの、名前の意味が 誇り シンガ、貴方ワザとかしら?堕としに来てるわよね?君は僕の誇りだなんてただでさえ、好感度激高なのに、ヤンデレクラスになるわよ、聖女でヤンデレは大丈夫なの?


ルナリスが暴走した、結構な暴走してる。


「・・シンガ、ごめんなさいね。実はルナリスは黄昏焦燥症(エクリプス・アンクスィエティ)を患っているの。しかも末期だから治らないのよ、許してあげてね。」


ごめんなさいルナリス、これしか方法は思いつかなかったの。周りに悲壮感が漂う。・・数百年生きてて成長期に罹る病気ってどんだけ成長期やねん!・・・・笑いそう、耐えて。


「その恐ろしい事ってなにかな?」

「女性の場合は語尾に・・へけっ!が付きます。」


はい!笑わせにきました。ギカク、アンタ絶対笑かしにきてるやん。へけっ!の言い方ワザとちょっと声裏返ってるやん(笑)声高なってるやん。・・・ん、んん、やばい笑いそうになった。コクヨウもちょっと肩震えてるし、我慢大会みたいになってるし、ギカクが面白がって、言ってからどう?みたいな表情で周りを伺ってるやん!シンガは真面目に聞いてるのがかなりきつい。しかも二回目のへけっ!の時にワザとシンガにバレない様に白目剥いたでしょ?ギカク、アンタ性格変わってないか?そんなおもろい奴やったか?ムートン男爵領はやっぱり変な力が働いてんのとちゃうかな。(笑)・・・いや、笑ったらあかん。



「お嬢様、少々お話が、確認したいことがあるのですが。」

「どうしたのルナリス?」


「なぜかすれ違う周りの方々が凄く哀れんだ表情でお大事になさって下さいと・・・・エクアンって何のことでしょう?(怒)」

「大根を天日干し、又は塩押しして脱水し糖類や塩等を加えた糠に漬けた物?」

「タクアンではなくエクアンです」

「アオイ科ドリアン属に属する樹木でなる実?」

「ドリアンではなくエクアンです」

「美味しいものや美食家を意味する・・・」

「フリアンではなくエクアンです(怒)」


「分からないわ、ルナリス。貴方が何を言っているのか・・・分からないの、ごめんなさい。」


言い争っていると食事の時間が来た。メチャクチャ見られているのが分かったけど目を合わせなかった(笑)


夕飯が終わり部屋に戻って来ると


「・・・・無いわ~これは無いわ~エクアンは無いですって!食堂でも憐みの視線がぶっ刺さりまくるんですよ。私もう数百年生きてるのに!成長期に罹る病が未だにどころか末期って・・お嫁に行けない!責任取って予定通りシンガ様の正妻にしてもらいます!」

「はぁ~!!そもそもルナリスが暴走するからでしょ!って言うか予定通りシンガの正妻って何よ!」

「だって!私の周りは結婚して、この前何て・・」


(あれ?ルナリス先輩じゃないですか!あ⁈私今度結婚するんです!子供はやっぱり難しいのですが、でも愛する方と生活が出来るなら良いかなって。先輩も子供はそんな感じですか?・・・・え?まだ?・・ああ、まぁ、先輩程の高嶺の花なら中々釣り合う人っていないですもんね・・えっと・・お仕事に生きるって選択もあります・・えっと、主人が呼んでるので・・失礼します・・)


「クソが~仕事に生きたくて生きてるんじゃねえよ!!ここまで来たら周りが来ないんだよ!!昔メチャクチャモテてた時に、 私に釣り合う存在って中々いないのね って思っていた頃の私をぶん殴ってやりたい、馬鹿野郎!!(号泣)そこに来てエクアンなんて終わりよ~痛々しい女よ~さそり座の女よ~!!(大号泣)シンガ様のちゅまになりゅ~」


ええと、エクアンの件はごめんなさいね。あと、他の貴族に使えてるバンパイヤ種の良さげな男を紹介できるように手配するわね、本当にごめんなさい。床でジタバタと号泣しながら暴れるルナリスに心で謝罪した。後、シンガの正妻は諦めなさい(怒)


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