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終わりゆく世界の片隅で  作者: アンチョビ


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29/41

4日目ペトリコール鉱山攻略交渉

さてさて、本日はタルボ男爵家とペトリコール鉱山の攻略と所有権の交渉を行う。メンバーは俺、ヴェラ嬢、カイン、ルナリスお姉様、黒曜、義玄、ハセ班1名、クスノキ班2名の計9名


「フレア達、お願い力を貸して欲しいの。私のシンガを助けてあげてね(照)」


昨日まで自由に過ごしていたフレア達は十分に休養できたのか艶々になっている。めちゃめちゃ機嫌良さそうだったのにヴェラ嬢の言葉の何が気に入らなかったのかごっつい俺を睨んでる。


「今日はよろしくお願いします!」

「おねがいします!」


俺がフレア達に挨拶して頭を下げると同じようにカインも挨拶と頭を下げる。明らかにカインを見る目が優しくなった、流石だね!俺の自慢の弟は動物にも好かれるのさ!・・・俺は未だに睨まれてるけどね。

何はともあれ馬車に乗りタルボ男爵領に向かう。屋敷で皆に見送られてクスノキ班の二人に御者を任せていざ出発!フレア達には出来るだけ急いでとヴェラ嬢が話していたこともありほぼ全速で走ってくれるみたいだ。


「お兄ちゃん、すごいね!これヴェラお姉ちゃんの馬車でしょ?すごいね。」

「うふふふ、カイン君。お姉ちゃん凄い馬車持ってるでしょ、この馬車はシンガの物でもあるのよ(嬉)」


いつの間にやら、カインはヴェラ嬢の事をヴェラお姉ちゃんと呼んでいる。ちなみに、義玄ともう一人のハセ班の娘はメチャクチャ緊張してソファーの端に座って居て、ルナリスお姉様と黒曜は正面に俺は何故かヴェラ嬢の右隣に座ってカインはヴェラ嬢の左隣ではしゃいでると言った謎の配置になっている。動き出してしばらく経ってからニコニコのヴェラ嬢に話しかける。


「今回の交渉に同席される派閥は何処になるんでしょうか?ヴェラ嬢は予測付きますか。」

「シンガが交渉するとなれば同席する所は一つよ。聖王・聖女教会の者でしょうね、他はないわ。」


【シンガ、私もそう思うぜ。そういう点でヴェラ嬢が付いてきてくれたのは本当に幸運だな、敵意満載な相手を抑えるのに役に立ってくれる。まぁ、あまりにうるさいようなら私がヒト噛みして意識がもうろうとしてもらうがね(笑)】


「うふふふ、レピそれは助かるわ。私では抑えられなかった時にお願いするわね(笑)」

【は!御心のままに。】


は~もうね遂に、レピとヴェラ嬢が会話し始めました。使い魔は基本的に契約者意外と意思疎通は出来ません。しかも明らかに主従関係で言えばレピ<俺<ヴェラ嬢っぽいのよね俺よりヴェラ嬢が上っぽい。何なのこの現象は??


「お兄ちゃん、ヴェラお姉ちゃん、すごくはやい~すご~い。」


窓の外を見てめっちゃ笑顔のカイン。レピがどうとかどうでもいいわ!カインがめっちゃ楽しそうそれだけで全部OK!ほか要らん!いや~しかし静かですな。多少の揺れはあるけれど全然苦にならない、整地されてない道をこんなにも揺れないなんてちょっと怖いな、どないな技術が使われとんねん。談笑しながら出発して2時間ほど過ごしていると馬車の速度が落ちてやがて止まった。


「最初の休憩でしょうか?」


「し、失礼いたします。と、殿、タルボ男爵領に着きました。」

「ふぁ⁈」


真っ青な顔色のクスノキ班の男性がドアを開けて声を掛けて来た、その内容に思わず変な声が出る。ちょっと待って、12時間以上かかる道のりを2時間程?どないな速度やねん!整備された道ちゃうねんで?すっっご、え⁈マジで!いやいや、速いとは聞いてたけどホンマにかいな。てかなんで貴方そんなに顔色悪いの?


「も、申し訳ございません、お見苦しい所をお見せしました。・・・その・・怖くてですね。速すぎて、怖かったもので・・」


数十年以上も御者をした事のあるベテランが怖い?なにそれマルゼンなスキーさんの逸話ですか?ああでもそうか、俺達は馬車内やけれど、二人は外やもんなそら怖いか。


「し、失礼いたします!こちらはタルボ男爵領になります。訪問であるならばご用向きとお名前をお願いいたします。」


「ムートン男爵家嫡男、シンガ・ド・ムートンです。タルボ男爵と面会を昼に約束しております。そしてこちらが、同乗者になります。」

「マルゴー公爵家次女、ヴェラ・ド・マルゴーです。タルボ男爵との面会に同席いたします。サインはこちらでよろしいかしら?」


「マ、マルゴー公爵家御令嬢⁈・・少々、お待ちください。す、すぐに確認いたします。」


俺が先に馬車から出て返事を返す、次にヴェラ嬢の登場に周りが慌て始める。んん~やっぱりそうなるよね?言い方悪いけどこんな田舎男爵家に公爵令嬢が来るなんて思わんよな。(笑)さらにフレア達の姿にビビってるのも分かる。やがて早馬にて確認が取れたのか屋敷に向かうように伝えられ先導されながら向かう。屋敷の前でもひと騒ぎがあった、だってデカいもんフレア達と馬車。


「ば、馬車はどのようにいたしましょうか?その・・当家では扱える者がおりませんので・・」


「ムートン男爵家の者が対応いたします。・・・二人はフレア達の相手をお願いするね。」

〖承知致しました。〗


執事長がフレア達に怯えながら告げてくる。そら、こんなごっつい綺麗なパッと見でもめちゃめちゃ高そうな馬車に触りたくないよね。ムートン男爵領でも滞在中のフレア達の世話係に抜擢されたメンバーは皆が遺書を提出してきてたりする。気にしないようにとヴェラ嬢も言っていたけど彼らの気持ちも分かるよ国王陛下から頂いた不壊の馬車と馬に何かあったら大変だからね。



「初めまして、タルボ男爵家長女のコゼットです。それと立会人の・・」

「久しぶりです、穢れ人。聖女ラクスです。」


「あら?私のお師匠様に不敬を働いて聖女の肩書を外されて聖女見習いのラクスさんではなかったかしら?勝手に聖女って名乗って大丈夫なの・・・ああ、もしかして聖王・聖女教会を脱退なさったのかしら、それならば自称聖女を名乗ってもおかしくありませんわ。ただ、その辺の頭の可笑しい人ですけどね」

「黙れ!この出来損ないが!穢れ人とお前にどれほどの価値があると思ってるの?まったく、ノワール様も耄碌されたようですね。先日の食事会でも私に指導を約束されれば聖王・聖女教会での地位も約束されましたのに。(笑)」


「私のお師匠様であるノワールは聖闘士を束ねる教皇の立場をお持ちのハズです、今更、聖王・聖女教会での立場などお求めになられませんわ。ああ、自称聖女のラクス様はご存じないみたいね。それは失礼いたしました(笑)」


「けぎゃえと!できほきょないのぶんぎゃいで!・・・・・カク」


いきなり始まったヴェラ嬢とラクスさんのバトルはレピのヒト噛みで終わりを迎えた。今彼女は白目を剥いて案内された部屋の床であまり見た事がない吊り上げられた船の上でビックンバッタンっと暴れ回るマグロの様になっている、カツオじゃ大きさ合わんしね。カインは面白い物を見たと喜んでる。ちなみに、コゼット嬢は怯えて立ちすくんでる。


「褒めてあげるわ、レピ。」

【は!有難きしあわせ。】


「ヴェラお姉ちゃん、かっこいい。」

「そうよ、カインの未来のお姉ちゃんはカッコイイのよ(キリ)」


もう好きにしてくれ(苦笑)二人と一匹のやり取りにため息しか出ない。ちょっとやり過ぎと違うかな?もうかれこれ数分経つけど未だにラクスさんはビクンバタンしてる。ヴェラ嬢はカインの言葉にめちゃくちゃニコニコしてるがコゼット嬢は涙目でこちらを見てるし、メイド達も怯えてる。



「こ、こちらの要求は、土地半分のお金と、鉱山売り上げ40%を請求します。すいません、すいません。」

「・・・ご冗談を、当家に雑用や税金をすべて任せておきながら、土地代だけでなく売り上げを求めなさいますか?コゼット嬢は交渉をまとめるお気持ちが無いのでしょうか?」


「ふふふふ、さすが大罪人の穢れ人。私達が鉱山の秘密を知らないとでも思ってるのですか?馬鹿にしないで、だから穢れ人と話すのは嫌なのよ。」

「鉱山の秘密とは何のことでしょう?」


ラクスさんが落ち着いたのでお互いにテーブルを挟んで椅子に腰かけ、正面のコゼット嬢が怯え謝りながら話を切り出す。弟のエメ卿は不参加。義覚からの情報通り、気弱な性格が見て取れる。それと彼女の横に座る4本の線と雨粒のマークの額当てを付けた聖女見習いラクスに身に覚えのない事を言われて困惑する。なんでも、魔除けの額当てだそうだ。ちなみにヴェラ嬢が先ほどからまた笑顔で怒り狂っているのが分かるがなんで未だにそんなに怒ってるの。先ほど結構やりましたよね?カインも緊張しているのが見えてかわいらしい。後方に義玄とハセ班の娘が議事録と契約内容に変更があった時に修正出来るように控えている。


「あの・・その・・ラ、ラクス様より私も鉱山の秘密を聞いてこのタイミングでムートン男爵家が交渉に来た理由が分かりました。あの鉱山には、大聖女スズカの秘宝の一つ・・・サンガシャショクズが隠されているのですよね?」


「・・・・えっと、すいません。サンガシャショクズって山河社稷図の事でしょうか?それが鉱山にあると言うのですか?」


確か封神演義の女媧が持ってた宝貝だったはず。地図を開いて無限の天地、空間に敵を閉じ込めるやったかな?そんなんがあるなら敵対勢力を封じ込めたったらええねん、なにしとんねん。


「やはり知っていましたか。そう!そのサンガシャショクズに記されたワンピースを手にすることが穢れ人!貴方の狙い!残念ですわね、ワンピースだけでは意味はありません、7つの欠片を集めて初めて効果を発揮します。更に聖王・聖女教会でないと使用出来ないのよ。ふふふふふ、甘いのよ穢れが!」

「いい加減にしなさい!先ほどからシンガへの暴言は度が過ぎているわ、そもそも私と貴女は中立の立場で交渉を見届ける為に居るのよ。中立の立場を崩して一方の肩入れするような発言もおかしいでしょう!」


はい、ヴェラ嬢がガチギレしました。これこれ、カインは期待した目で見ないのまたラクスさんがビクンバタンしたら話が進まないでしょ。確かに怒るのは分かる、ラクスは本来中立のハズがタルボ男爵家に寄りすぎですからね。


「ヴェラ嬢、落ち着いて下さい。山河社稷図が欲しいなら差し上げますよ。それならどうですか?」

「そ、それなら・・えっと・・」


俺が要らないから上げると言うとラクスに視線を向けながら悩みだすコゼット嬢。


「う、嘘よ!大聖女スズカの秘宝が欲しくないの?騙されなわよこの穢れ人が!」


「僕が持ってても仕方が無いと言われたじゃないですか。ちなみに、ワンピースって幾つ集まってるのです?」

「一つよ。今のところワンピースが集まってる数は一つだけ、今回の物が本物だとして集められたとしても2つ目よ」


ラクスの荒げた声に努めて冷静に返し質問するとヴェラ嬢が教えてくれる。なら、余計に要らんわ(笑)


「では、コゼット嬢。山河社稷図が見つかればタルボ男爵家に渡しますのでお支払するのは今まで払っていた土地代だけ、土地代も5割ではなく2割とさせて頂きますがどうですか?」


「ワンピースを聖王・聖女教会に渡せば男爵家と言え、教会での立場はかなり上位になります。私も聖女に返り咲きタルボ男爵家を支持します。契約書にその旨を記載してサインさせましょう。」


「わ、分かりました、シンガ卿。契約書に旨を記載してサインして下さい。」


あ~あ、コゼット嬢、付き合う人は選ばないとダメだよ。お陰でムートン男爵家は助かったけどね。新たに作り直した契約書にサインする。ヴェラ嬢とラクスも立ち会い人としてサインして交渉は終わった。明日の朝10時にペトリコール鉱山にて待ち合わせて合同で攻略する。明日の準備の為に馬車に乗り、ムートン男爵領に馬車を走らせる。


「シンガ、ワンピースは欲しく無いの?聖王・聖女教会に渡せば教会に所属の者達は貴方への見方を変えるかもしれないわよ。それと土地代を払わない交渉も出来たはずでしょ?なんで2割でも支払うのかしら?」


機嫌が良いヴェラ嬢から質問が来る。これあれですな、カインに聞かせる為にワザと質問していますな。有難いです。


「ヴェラ嬢。山河社稷図ってご存知ですか?」

「名前は知っているわ、どんな物か見たことは無いけれど、スズカの自伝書に地図だと書かれているのは皆知っているわよ」


「聖王か聖女は本物を知っていますか?」

「ん~どうかしら?スズカが生きていた当時の聖王・聖女なら見たことあるかも知れないけれど、今では地図としか書かれてないから、もしかしたら研究者なら分かるかもしれないわよ」


「義玄や他の皆も見た事はあるかな?本物じゃなくても資料としてどのような物か知ってたりするかな?」


〖当主様申し訳ありません。本物はもちろん資料でも見た事はありません。義覚も名前しか知らないと思います。〗

「シンガ様、私も見た事はありません。」


「誰も山河社稷図が何か分からない。ワンピースが必ず手に入るわけでもないなら、ムートン男爵家に必要ありません。どうせ見つけて渡しても、偽物だなんだと難癖付けられるだけです。それにこれで砦も作りやすくなりましたしね。それと、相手に何の利益がないのはトラブルの元です。2割でも毎年お金が入るなら目は逸らせますからね。」

「確かにシンガの言う通りね。そんな訳の分からない物より払う土地代が安くなる方が助かるわね(笑)」


「お兄ちゃん、ヴェラお姉ちゃん。ワンピースって宝物なんでしょ?どうしてタルボ男爵に渡すの?お金を渡さないとトラブルになるのはなんでですか?」


「カイン。ムートン男爵家での宝はエリリ義母さんや老夫婦、ヤツフサ達に、義覚達、そしてカインだよ。そしてこれから増える仲間もそうだ。心に留めておいて欲しいのだけど、領民は奴隷は物じゃない。先日も言ったように皆は僕やカインより力は強いし知識も豊富だ。僕や、カインが大人になっても力ではクスノキ班の皆に勝てないし知識においてはそこに居る義玄とハセ班の皆には勝てないだろう。カイン、貴族だからと慢心してはいけない、皆が力を貸してくれるのを当たり前だと思ってはいけない、感謝の気持ちを忘れてはいけない。皆がカインの為に力を貸したいと支えたいと思う人物になってくれ。その為に何をすべきかを考え行動して欲しい、分からなければ皆に聞けばいい。そして皆がカインを支えてくれてムートン男爵家を支えてくれるならワンピースなんて見知らぬお宝は必要ないのさ。」


「お兄ちゃん、分かった。コクヨウ、今日は護衛してくれてありがとう。ギゲンとハセ班の人、色々と聞いた事を教えてくれてありがとう。これからもよろしくね。」


〖は、はい、カイン様。これからもお気軽にお尋ねください。〗

「シンガの頼みでやった事、気にしないで。」


カインが頭を下げてお礼を言うと義玄とハセ班の娘が慌てて立ち上がり頭を下げて返事を返す。黒曜は少し照れながら返事してる。おお!珍しいな(笑)黒曜が照れてる~


「それと、お金を渡しておけばタルボ男爵家は僕たちが色々やっても多少は気にならないんだよ。カインが今まで貰っていなかったお小遣いを毎月貰えるようになったら、他の貴族のお小遣いは気にならなくなるだろ?山河社稷図が見つからなくても毎年お金がもらえれば特に気にならない。でも、お金が貰えないと山河社稷図は見つかりましたか?等の問い合わせが来たりすると思うんだ、見られてるそれは面倒なんだよ。会議の時に話した森に居るモンスターの飼育や食材の種を持ち帰っても直ぐに成果は出ない時間稼ぎが必要なんだ。」


「今回の交渉では鉱山にある魔導銀の入手が対外的な理由だけど、ムートン男爵家の今後の展開で鉱山の管理運用に伴う人員、戦力の正当な増員、モンスターの間引きによる実践訓練、食材の栽培、運搬等の仕事確保等が必要なんだ。特に、人口増加による仕事の割り振りは早急にしないと3種族が居ても仕事がないなら領地にお金が入らない、皆にお給料が払えない、お金がないからご飯が食べられない、ご飯が食べられないと領民やヤツフサ達、義覚達がムートン男爵領から出て行ってしまう。それは、困るだろ?カイン。」


「・・ギゲンとハセ班の人は出て行っちゃうの?」

〖いいえ!決してそのような事は致しません!例え飢え死にしようともムートン男爵家に当主様以外に今後お仕えする気は毛頭ございません。〗


カインの寂しそうな視線を受けて義玄とハセ班の娘が慌てて否定してくる。


「義玄とハセ班の娘にも再度言っておくが、必ず諫言はしてくれ。黙って言葉だけに従い無能な僕のせいで君達を失うや死なせたくない。カインにさっきも言ったけど、皆がムートン男爵家の宝なんだ。今後も見捨てづに力を貸して欲しい。」


〖頂きし名と班名に掛けまして、当主様、シンガ様の命に従います。(号泣)〗


俺が頭を下げてお願いすると義玄とハセ班の娘が号泣しながら、さらに何故かルナリスお姉様が片膝をついて一緒に頭を下げてる。ルナリスお姉様、貴女の主人はヴェラ嬢ですって!


「カイン君にとっての幸運はシンガがお兄ちゃんな事ね。誰よりも一番近くで行動を、言葉を学べる。将来はどんな子になるのかしら楽しみね。」

「ヴェラお姉ちゃんもお兄ちゃんを守ってくれてありがとう・・ございます。えへへへ」


満面の笑みでカインを見て頭を撫でていたヴェラ嬢の表情と手が固まる。


「全く同じ人族で実弟(ゴミ)とこうも違うなんてムートン男爵領には何か得体の知れない力が働いているのかしら?」

【確かにな。シンガの頭のイカレ具合はともかくカインの素直さは考えてしまうな。】


レピさん俺の事、頭がおかしいって言ってます?最近周りの皆が変人扱いしてくる。ひどないかなんでやねん(泣)同じく2時間ほどでムートン男爵領に戻る。クスノキ班の2人お疲れさまでした、顔色は真っ白になってますゆっくり休んでね。屋敷にヤツフサ達を呼んで明日の準備を行う。・・・せやった、王都で武器防具も購入してた。防具はエリリ義母さん達に装飾を入れてもらうようにお願いしてたのが出来ていると思う。アイテムボックスから取り出しヤツフサ達に渡す。


「と、殿。これを我らに貸与頂けるのでございますか?」

「ヤツフサ、これらは支給品だ。現状の武器の方が慣れてる者も居るかと思うが一度使用してみてくれ。全員に行きわたると思う。」


『シンガ、お待たせしたわね。はい、防具の左胸に装飾を掘っておいたわ。』


俺が皆に武器を渡しているとエリリ義母さん達が現れて防具を持ってきた。この世界の防具は魔力を流すと自身の身体のサイズになる。便利なもんだね。


「さて、全員に行きわたったと思う。皆聞いてくれ、明日ペトリコール鉱山攻略戦を行うが1日で鉱山全体は不可能だ。明日は、鉱山で魔導銀の回収とモンスターの間引き、飼育モンスターの捕獲、食材の回収を行う。先日ムートン自警団団長ヤツフサより聞いていると思うが、簡単に死ぬことは許さない。命の危険があれば手に持つ武器を捨て、身に纏う防具を捨ててでもこの地に帰ってくるんだ。友を守る為に武器防具を捨て友と共に帰って来てくれ。」


「クスノキ班12名!殿の命に従い1名も欠ける事無く任務を成功させることを誓います。」

「カイノキ班11名!同じく殿の命に従い1名も欠ける事無く任務を成功させることを誓います。」

「キンクマ班8名!当主様の命に従い1名も欠ける事無く任務を成功させることを誓います。」


明日参加する皆が声を上げ宣誓する。獣人種の皆さんにはモンスター討伐と捕獲を鬼人種の皆さんは食材回収と魔導銀の回収をお願いしてる。・・おっとそうだこれは言っておかないとな。


「ちなみにだけど、意味もないのに武器防具は捨てないでね?基本は武器防具も持って無事に帰ってくることだからね?ムートン男爵家は貧乏だからね。」


〖・・もちろん、心得ております!(爆笑)〗


いやいや、笑い事ちゃうで。あんだけ武器防具捨ててって言われたら間違って捨ててくるかもしれへんやん?まぁ、皆の緊張が解けてうれしいよ。


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