エリナ、リリナ、ちょっと老夫婦
私の名はエリナでありリリナ。シンガ様の旅立ちの日、彼を見送りながら親友であり実母になる彼女を思い出していた。10人居れば50人が変人と言う彼女。初めて会った時、私達は10歳で彼女も10歳だった。行く当てもなく道端に座り込んでいた私達。
「貴女達、名前は?へ~~じゃ、私の専属メイドになりなさい。もちろん、2人共よ」
「あの、私達・・」「エリナお姉ちゃんどうするの?」
「あ~、ダメダメ。それじゃキャラが弱いわ。良い、今日から貴女達は2人で1人、1人で2人よ!つまり二人はおジャ魔女!」
頭に???を浮かべながらも彼女についていく、いや、ついていくしか出来ない。先日、両親が事故で亡くなり、生まれつき体の弱く双子の妹リリナと2人で生きて行くしかない私達に、身売りして奴隷となっても買い手はつかない、ならば、彼女のメイドとなるしか他に選択肢は無かった。
「お嬢様、お茶の用意が出来ました。・・・ケロ」
「ありがとう、マルチ。」
一瞬語尾を付けなかった私を睨み、私じゃない誰かの名前を呼ぶ。最近はマルチで行くみたいだ。何故かカエルの着ぐるみ(私が作らされた)を着て、お茶の用意をする。
「デザートのクッキーをお持ちしました・・・シャーク」
「そちらもありがとう、リニア。」
同じく、サメの着ぐるみ(妹が作った)を着た妹、リリナがクッキーを持って現れる。彼女はリニアだ。そもそも、サメの鳴き声はシャークであっているのか・・・そんな疑問はとっくの昔に考えるのを止めた。昔に言われたキャラが弱いの後の部分、2人で1人、1人で2人はおジャ魔女は未だにわからない。と言うより、着ぐるみでキャラが立ってもそれは着ぐるみの元が、にならないだろうか?私達に全く関係ないと思う。顔出しもしてないし、中でちゃんとメイド服を着てなんでツインテール?着ぐるみの中がめちゃくちゃ熱い。私達生まれつき体が弱いからめちゃくちゃしんどいんですが・・・吐きそうで倒れそうです。
「マルチ、リニア。下がっていいわよ。あと、体弱いんだから、着ぐるみなんて無理は駄目よ。それと、キャラは立つかもしれないけれど・・・顔出ししてないから貴女達と分からないわ、カエルとサメなだけよ。うふふひひ(笑)」
「・・・ケロ(怒)」「・・・シャーク(怒)」
イラつかせる笑い方、ヤバかった、本気でヤバかった。あの時は、アッパーストレートが出かかった。・・・出来ないけど。
リリナは真空飛び膝蹴りが出かかったそうよ。・・・出来ないけど。
「お姉ちゃん!もう我慢できない!なにあれ、お嬢様がこれ着ろって言ったんじゃん!・・・ゴホゴホ。・・先日なんて⦅貴女達の名前なんだけれど、双子だからミギリン・ヒダリン?いえ待って、どうせ、こんな売れないちっぽけな作品相手に本気で怒らないでしょ、ここはちょっと攻めて、らむ・れむ・・ゆういちろう・むいちろう・・ぐり・ぐら・・まりお・るいーじ・・やんぼう・まーぼう・・悩むわどれが良いかしら?ちなみに私のお勧めは1P・2Pよ。⦆・・リリナです。私の名前はリリナなんですぅ~親に貰った大切な名前がありますぅ~・・ゲホゴホゲッホゴッホ」
自分たちに充てられた部屋でベッドに横になり、妹が咳をしながら興奮してしゃべってる・・・着ぐるみ脱げば良いのに。お嬢様の奇行に振り回されて5年、でも正直助かっている。お嬢様の相手をしているって言うだけで、他のメイドさん達から喜ばれているし数時間の勤務でこうやって部屋で寝ていても怒られない。
「リリナ、興奮しないで。大丈夫よ、お嬢様はちょっと、かなり、だいぶん、頭がおかしい、イカれてる、ぶっ飛んだ人だけど。致命傷だからあきらめて。」
そう、治らない。黒死病の様な不治の病。あの歳で、・・・かわいそう。(笑)ダメダメ、お嬢様と居ると私も性格が悪くなる。私は病弱で美人でお淑やかな、そう、深窓の麗人キャラで行くのよ。自称超天才病弱美少女・・良い響きね
「そんなことよりお姉ちゃん、着ぐるみ脱いだら(笑)」
お前が言うな!・・・・私に深窓の麗人は無理ね。(泣)それからも、お嬢様との日々は流れる私達の着ぐるみは今、全身赤いモジャモジャした頭にプロペラがある架空の生き物と土偶見たいな架空の生き物に変わっている。
「チノ、シャロ。今日は大事な話があるの、私、結婚するの。高位学校を卒業後、当家に婿養子が来るのよ」
「おめでとうでございますぞ」「おめでとうございますハニャ」
最近は私達はチノ、シャロになっている。真面目な表情で寝癖全開のお嬢様。・・・あのお嬢様が結婚!?え?相手は存在してるの?ついに頭が(笑)ダメよ(笑)耐えるの(笑)横を見れば土偶が小さくプルプルと揺れているのが見える、耐えてシャロ!私達の絆を見せる時!
「まさか、疑ってるの?まぁ、良いわ。話に続きがあるのよ、今日から貴女達は1人になって貰うわ。あと、さっき笑ってなかったかしら?笑った方は罰ゲームを考えないとね。」
やっぱり、ついにお嬢様が壊れてしまった。やった~!・・じゃ、無い。私達が1人?ん?もしかしたら、どちらかがこの地獄から解放されるの?・・・ごめんね、シャロ。今から貴女は敵よ!コイツさっき笑ってました!
「今日から2人がエリナでリリナよ。頑張ってね、あと結婚してもお嬢様って呼ぶように、いつまでもお嬢様で居たいから。」
何言ってるの?意味がわからない、これが以前言っていた2人で1人、1人で2人なの?おジャ魔女なの?と言うか私達の名前覚えてたのね。それから私達は、着ぐるみを脱いでペアルックでの生活が始まった。髪型、癖、声、体形、すべてを同じにする日々。・・・今までの着ぐるみに何の意味があったの?
「エリナ」
『はい、お嬢様。』
「リリナ」
『はい、お嬢様。』
「執事長」
「はい、お嬢様。」
「メイド長」
「はい、お嬢様。」
ん?人、増えて無い?執事長とメイド長って誰よ?気づけば人が増えていた。違う、お嬢様の犠牲者が増えていた。
「私は近い将来子供を産みます。ただし、その子は2種族に嫌われた存在なの。私と主人の容姿に似ていない子・・・穢れの勇者と同じ容姿をしているのよ。」
はい!始まりました、お嬢様の謎の設定。今回は、自分の子が悲劇の子となるようです。大変やなその子、オカンがこんなんやとたまらんやろな。性格曲がるんちゃうか?いや、親がこんなんやから反って真っ直ぐなるか?横に並んだ3人も同じ微妙な笑みを浮かべている。
「あなた達4人しか頼めない、あなた達4人しか味方は作れなかった、私は出産で死ぬ。2種族は私の子を殺しに来るわ、父親であるあの人もその一人よ。いい、妊娠中に出来る限りの準備はする、でも、あなた達4人しか出来ないの・・・・お願いします、私の子を守ってください。お願いします。」
ショックだった、驚いた、息が出来なかった。あの、お嬢様が、涙ながらに頭を下げて、我がままで、無理難題を言うのが当たり前で、村の祭りの余興でいきなり水着で漫才させられた事もあった、水着姿の私達の胸を見て馬鹿笑いしながら「貧弱!貧弱ゥ!URYYYYYY~」・・・よし、ぶん殴ろう。ち、ちが、目を覚ましていただくために断腸の思いでお手をお出ししよう、うん、嫌だけど、そう嫌だけど・・・食らえ!ウイニング・ザ・レイン・・
「私達、夫婦はお嬢様のおかげで、亡くなった子と孫の墓を建てることが出来、弔う事も出来ました。子を失う悲しみは誰よりも分かると思っております。どうぞ、私達にお任せください。決してお心に背きません。」
今まさに、私の必殺ブローが放たれる瞬間、二人が綺麗に頭をお嬢様に下げる。涙を流すお嬢様が私に視線を向ける
「良いのよ、貴女に私を殴らせてあげる。私の容姿や才能を妬みに妬んだ、ネジくれた、クッソしょうもないミミズ見たいなプライドが、あら、ごめんなさいね、ミミズさん、貴方の方が素晴らしい存在ね。私の子を守ってくれるなら喜んで殴られるわ。・・さあ!殴りなさい!」
ふぅ~コイツ、ホンマ根性悪いな。3人が特に老夫妻が信じられない者を見るように私を見る。
「貴女はまだ若く子供を失う親の気持ちが分からないかもしれないわね。でも、私がお嬢様に手出しはさせません。殴りなさい、さあ、私を殴りなさい!」
「やめなさい、男の私なら遠慮なく殴れるだろう。私を殴れば良い。ただし、お嬢様の願いを、お子様を命を賭して私達と守ると誓って欲しい。一度で気が済まないなら何度でも、さあ、何度でも殴れば良い!」
老夫婦がお嬢様の前に立ち、血走った目で私を睨みつけ、執事長は私の胸倉を掴みガクンガクンと揺らす。ええ!?何かヤバい薬を決めてます?めちゃくちゃ怖い。・・これってお願いじゃなくて脅迫ですよね。ちょ、揺らし過ぎ、は、吐きそう。
「止めて、私達もお嬢様にお世話になったじゃない!殴るなんて・・止めようよ。」
は~!?リリナお前もか!?私の心の中のカエサルが叫ぶ!あ、ダメ、吐く。ちょっと、キャラが・・・私のお清楚アルダンキャラが・・・キラキラモザイクってもうた。
「エリナ、リリナ、執事長、メイド長。もう一度言うわ、屋敷の離れで子供を産んで私は死ぬ、子供の使い魔が敵を倒すけどミルクは無理。だから、貴方達にミルクを貰って来て欲しいの。」
いや~言葉では簡単だけど大変っすよ。だって村中をほぼ駆けずり回る事になるっすよ、一晩中っすよ。無理じゃないっすかね?うちら身体弱いんで。馬も痩せて、マーベラスなサンデーの幼少期か疝痛時期見たいっす。無理っす。
2.3時間に1回赤ちゃんが泣いたら夜泣きがひどいとか言う男と書いてバカと呼ぶ生き物が居るけど、それ、普通です。赤ちゃんは2.3時間に1回ミルク飲むの、夜泣きがひどいは一晩中泣く事を言うんです。お前なんか夕飯時にも泣いてました~
「私がミルクを貰えそうな人をリストアップして置くわ。執事長とメイド長は本日をもって暇を出します。村で情報収集と私の死後、復帰して対応をしてね」
「承知いたしました。お嬢様も私達にお任せくださり、心安らかにお過ごし下さい。」
私を置いて話は進む、後、口調はどうしよう?・・普通で良いか。その後、名も知らぬ老夫婦は去っていき、妹と変わらぬ日々を過ごす。やがて、お嬢様が懐妊され、旦那様がお喜びになり、日に日に大きくなるお腹と、お嬢様の決意に満ちた表情。時折届く手紙と、離れに何かを準備されるお嬢様。
「っつ、ふぅ~・・・ふぅ~エリナ・・リリナ・・もうすぐお別れよ・・・必ず・・っつ・・ふぅ~子供を・・この子をシンガをお願い・・んんふぅ~ふぅ~お願い!!ああああ~~」
私達の手を握り、お嬢様は帰らぬ人になった。私たちに悲しむ時間はなかった。事はいきなり起こる、私達と日々、言葉を交わし、笑顔を交わし、苦労を共にしてきたメイド仲間、バンパイア種の彼女が目の前で黒く赤い瞳の蛇に丸呑みされている。彼女が赤ちゃんを地面に叩きつけようとしたからだ。私達を赤い目が見つめている、お前たちも敵か?と問いかけている。私は予定通り、リリナを馬に乗せて老夫婦の所に走らせる、自分は部屋に残りドアを閉め、蛇と対峙する。
「おい、開けてくれ!妻はどうなった?子供を見せてくれ!おい!」
「お嬢様は無事ですが、まだ、しばらくお休みいただきます。お子様は最初の授乳が終わりお休みです。申し訳ありませんが、もう少しの間お会いなさるのはお待ちください。」
お嬢様と取り決めていたやり取りをする。隣の部屋でベッドで横になり眠る様に穏やかなお嬢様。
・・・・ええ、やってやる。貴女との日々はクッソ鬱陶しくてめちゃめちゃで、暑くて辛くて、恥ずかしくて、楽しかった。いっぱい、いっぱい、楽しかった。両親の死を忘れる日は無かったけど、心の底から怒って泣けて、色々な物を見て、食べて、飲んだ。感情を持った人のままで居られた・・・・ありがとう。
その後の時間は・・・地獄だった。寝る間を惜しみ数日間交代しながらミルクを取りに行ったリリナが部屋の前で襲われ、逃げ込んだ部屋で動けなくなった。味方と判別してくれた蛇が止血をしてくれているが容体は良くならない。さらに、持ってきたミルクに毒が盛られていて敵とみなされた私の身体に蛇が噛みつき動けなくなった、老夫婦もそれぞれ強姦に襲われ、何とか部屋に籠る。外は2種族と旦那様に囲まれミルクの調達が私達の食料が15日目にして絶たれる。ここで、ふとお嬢様の言葉を思い出す。
「妊娠中に出来る限りの準備はする」
あの、お嬢様の事だ、きっとこの状況も予測していたはず。しかし、6畳ほどの部屋が二つ、しかも一つの部屋はお嬢様が寝て・・・まって、なんでお嬢様の身体は異臭や崩れてないの?・・まさか⁈
部屋に入ると部屋全体が寒くお嬢様が寝ているベッドの下から冷気を感じる。お嬢様を床に降ろし、ベッドを探ると板が外れて中に冷気を出す魔道具と食料や少しの凍ったミルクとポーション、二振りの剣があり、手紙もあった。
〖この手紙が読まれてるって事は、ええ⁈もしかして、ピンチなの?うっそ?マジで?執事長とメイド長~任せてって言ったじゃない。エリナ、リリナはほどほどにガンバ!・・・とりあえず老夫婦二人の剣は買い戻しておいたわ、悪いけど、タダじゃないの、私の所までお金を持って来てね。ああ、なるべくゆっくり来なさい、利息が増えるから。エリナ、リリナ、あの人の事もよろしくね。シンガを私の子をお願いします。〗
「もし、力及ばず、死すとも必ずシンガ様はお守りいたします。もうしばらくお持ちください、お嬢様の下にすぐ馳せ参じます。」
「二人とも、ここは任せました。あなた、行きましょう。」
老夫婦が剣を携え表に向かう、しばらくして剣戟の音が響き、馬の嘶きも聞こえる。夫婦はそれぞれミルクを持って来てすぐに貰いに向かうを繰り返す。私達は、シンガ様の相手を交代でしながら襲い来る敵と戦う蛇の邪魔にならないように身を隠す。油断はしなかった・・はずだった。
「お姉ちゃん!っつ・・・」
「リリ・・ナ・・ああ、まって、旦那様!その子は・・シンガ様は・・ダメ!!っぐぅ」
ドアをこじ開け入ってきた2種族に紛れて旦那様がシンガ様の容姿を見て固まっている、次の瞬間に剣を振り下ろす。リリナが斬られ、シンガ様をかばった私も・・・蛇もさすがに限界なのか、動きが鈍く、2種族相手に苦戦している。
「ふ~うふ~う・・妻は何処だ?おい!妻は何処だと聞いている!まさかお前たちが殺したのか!」
血だまりに倒れる私達を足蹴にして問い詰める。・・ばーか!痛くてしんどくて、声なんてでないわよ。ここまでかしらね、身体が冷たくなっていくのが分かる。頑張った、うん、頑張ったよ。身体弱いのに、すぐ寝込むのに・・・おい!いつまでも蹴ってるんじゃねえよ!ごみクズが!ぶん殴ってやる!お前を私はぶん殴る!
痛みと冷たくなる身体に人生最大の活を入れてヨロヨロと立ち上がる。まるで死人がよみがえったかのような私の姿に旦那様とか言うボケが一瞬息を飲むのが分かる。手加減なしやで!!!
「ヘル・アンド・ヘブン!」
防御を捨てて渾身の一撃をくらわす、お嬢様がサムズアップしている姿が見えた。翌朝戦いは唐突に終わる。
「ムートン男爵のシンガって子は暗殺とか駄目だよ!そんな事したら怒るかもね。だから自然死でお願いね(笑)」
全能神ゼリウスの神託によって、2種族が領地を出て行った。日々いなくなる人口、去っていく敵になった仲間の背中を見送る。2年後私達は旦那様と結婚した。なんでも、私の一撃が心に響いたらしい。老夫婦は私達を奥様と呼ぶ、まあ、お嬢様って柄じゃないし、そもそも、結婚したらお嬢様って呼べないよね。
シンガ様は変わらず命を狙われている、それも自分の父親に。老夫婦の二人は旦那様や私達の味方のスタンスで蛇にバレないように暗殺者を少しだけ殺していく。露骨に、シンガ様を守っているとバレればお役目を外されてしまい守れなくなるからだ。そのため、通常時も二人はシンガ様に冷たい。
「私達は生い先短い身。シンガ様から嫌われようと気になりませんな。そんな事より、これから先もお元気で過ごされるように心を砕くだけです。」
「私も最近はシンガ様を少々いじめるメイド長の役が板に付いてきたと思います。旦那様もきっと騙されてくださるでしょう。これならば、私達が旦那様が依頼した暗殺者を間引いてるとは思われないわ。」
二人はどうしてそこまで出来るのか、私には分からない。一度聞いた事があるけれど「恥ずかしながら色々ありましてな。(笑)」と答えて貰え無かった。
さらに一年後、私達はカインを出産し、子供を授かる喜びと失う悲しみを同時に経験する。私達の身体的にもう、子供は産めない。シンガ様が男爵家を継がれたら私達とカインは家を出て行く事になるだろう、出来るならカインと仲良くして貰い、私達もメイド等でこのまま、住まわして欲しいと思う。今では居心地の良いこの、ボロっちい平屋の屋敷でのんびり過ごす余生も良いじゃないかと思う。
それから、魔人種族と獣人種族の奴隷がムートン男爵領に来て私達の世話と警護をしてくれている、屋敷が賑やかに狭くなった。嬉しい変化に4人で笑って老夫妻がもうすぐお役目も終わりだと話していた。やっぱり田舎は穏やかが一番だな~
・・・何て事を考えていた時もありました。学校に行ってしばらくやり取りしていた手紙に、マルゴー公爵令嬢と仲良くなった見たいと書かれていた。貰った時は、お嬢様の時と同じく妄想癖がまた、出たか(笑)と思ったのよ。実際、学校に行くまでも蛇さんに何か分からない設定?見たいな一人言を話してたから親子よね~と4人で笑ってたの。夏季休暇にマルゴー公爵令嬢ヴェラ様が来ると書かれて、大丈夫か、頭?とちょっとだけ本気で心配し始めたら、ある日、大工さんがめちゃくちゃやって来て家がリフォーム?イヤイヤ、建て直し以上よ、だって3階建てのゴッツイデカイ屋敷になりました。
え!?マジで!?マジでマルゴー公爵令嬢ヴェラ様がムートン男爵領に来るの?おかしくない?だって田舎男爵領よ?しかも、何か楽しませる物をお願いします?イヤイヤ、だからド田舎だって!何も無いって。(泣)仕方ないから大工さんにお願いして、舞台を作って貰いました、支払いにびくびくしてたらマルゴー公爵家が払うらしい、シマッタもっと色々頼めば良かった、失敗した。
もうすぐ、シンガ様が帰って来る、遠目にも分かる大きな馬車が近づいて来る、マジか~あれが馬車か~馬デカクネ?1頭で私達4人を乗せれますよね?老夫妻が最敬礼をしてるし2種族もめちゃくちゃ緊張してる。まあ、カインはすっごい喜んでるけれど・・・お嬢様、貴女の子供であるシンガ様も中々に楽しませてくれる見たいですよ。ふふふふ、退屈しない日々がまだ続きますね、さて、ヴェラ様に気合いを入れてご挨拶をしないといけませんね。初めまして私の名はリリナでありエリナです。




