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つまらないじいさんとミーとチヨ  作者: 秋月 忍


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3/6

チヨ

 あの日のこと。

 おじいさんは、お庭の草をぬきながら、ピョンピョンとびはねるミーを見ていました。

 おひさまの光を浴びて、ミーの茶色のやわらかな毛がつやつやしています。

 今日は、まだ、虫たちはあそびにきていないので、ミーのおあいては、風にゆれるお花です。


 おや?


 おじいさんは、かきねのすきまから、ひとりの女の子がじっと庭を見ているのを見つけました。

 おかっぱ頭で、どんぐりのような大きな目をしています。

 

 えっと。たしか、チヨって名前の子だったかな?


 おじいさんは、その子を知っていました。

 近所に住んでいる子で、だれともあそばない、かわった子供です。

 おじいさんは、あまり近所の人のことを知らないので、どうしてその子がひとりでいるのかは知りません。

 

 チヨは、ミーを見ているようでした。

 ミーが、ピョン、とはねて、お花をつかまえると、チヨはにっこりしました。

 ミーは、それに気がついたのか、うれしそうに、ニャアとなきました。

 チヨが、かきねのそばにあった、タンポポのわた毛にふっといきをふきかけました。

 ミーとおじいさんは、その白いフワフワのわた毛を目でおいかけます。

 空にうかぶ、まっしろな雲にそれがとけていったとき、おじいさんが気が付くと、チヨは、もう、そこにいませんでした。

 ミーは、おじいさんのほうをみて、小さくニャ、と声をあげたのでした。

 

 


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