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かりそめアパート。  作者: シュレディンガーの羊
みつめて
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70/105

069。



「逃げた……?」

「あぁ、赤城が倒れてそれに気を取られている間に窓から、な」


拍子抜けするくらいあっさりと青葉が言うものだから、肩からどっと力が抜けた。


「なんで、そんなあっさり言ってるんだよ青葉……、あれって結構な衝撃的事実だろ?」

「確かに驚きはした。ただ驚きは一過性なものだ。あれから半日経っているんだ、そんなものに継続性を求めるな」


青葉が俺の手からコップを取り上げる。

テーブルにコップをおいて、青葉はその場にあぐらをかいた。

俺もとりあえずベッドから抜け出し、その横に座る。

青葉は俺と目を合わさずに数秒の逡巡の後、問いを投げてくる。


「一応聞くが、ごく少数派の意見かもしれないが、朝黄はお前の親なのか?」

「違うよ!?」


思いもよらない問いに思わず大声で否定してしまう。


「そうか、なら兄弟か?」

「それも違うよ!? さすがに血縁関係があるなら、さすがの俺でも初めに気づくからね!?」

「そうか。なら、なんで」


続く言葉は俺も思っていることだ。

どうして朝黄の顔が俺とそっくりだったのか。


「それは俺もわからない、」


そのことを考えると頭に痛みが走る。

きっとこれが俺の秘密に関わっている。

桃音と青葉の言葉の意味にも関係するのだろう。

俺は青葉をまっすぐを見つめて、口を開く。


「青葉、知ってることを教えてくれ」


頼む、と頭を下げれば上からため息が降ってきた。


「赤城の頼みを俺が断るはずないだろう」


in ones and twos(ごく少数で  

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