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「あさ君に私は恩があるです……、」
桃音はいつもの無表情に微かに曇らせた。
そして、何も言わない朝黄を早口に詰る。
「あさ君はいつも優しくてずるいです……いつも1人だけ違うところから私たちを見てる……」
「ありがとう、ピンク。褒め言葉として受け取っておくねー」
「あさ君、顔を見せてです」
一歩近づいた桃音に朝黄は静かに一歩身を引く。
桃音の髪がふわりと揺れては、朝黄は無言で距離をとった。
「ピンク」
「読めないあさ君のこと知るためには顔を見なきゃです……、私はあさ君の役に立つって決めたですから……。だってあか君は危険だから」
「ピンク、」
「それで今回の件がおわったら、顔、見せてです」
それだけ言って、桃音はくるりと踵を返す。
ふわふわと揺れる長い髪は小さな背中を覆い尽くしていて、桃音の小ささを際立たせた。
その背中は頼りなく小さくて、そして今は何かを見えないものを必死に背負っていた。
「失敗、したつもりはなかったんだけどなー」
ぽつりと一人残された朝黄は、そう小さく吐息を零した。
a pat on the back(褒め言葉




