034。
いつの間にか喉がカラカラで掠れた声が零れる。
「は……? な、んだよそれ」
「まーびっくりするだろうけど、本当じゃんねー」
ね、ブルー、と朝黄が青葉を仰いで、俺は信じられないと青葉に目で訴える。
険しい顔をした青葉が俺を一瞥してから目を逸らす。
そして、ぐしゃぐしゃと髪の毛をかいた。
「人間じゃないんじゃない。四分の一だけ人じゃない血が混じっているだけだ」
「そ、それって」
「まぁ、クオーターってやつかなー?」
呑気にそう言った朝黄に、青葉と俺は一瞬固まる。
俺たち二人が見つめる中で、朝黄は嬉しそうに肩を揺らしていて。
「そういうことじゃないだろ!?」
俺は思わず朝黄の肩を掴んでガクガク揺さぶる。
「絶対いまの問題そこじゃないから! てかなんでそんな他言無用感じのこと俺に言ってるの!? 秘密にしとけよ!」
「いやーいつバレるのかって薄氷を踏む思いをし続けると心臓に悪いじゃーん?」
「それより俺の心臓の心配をしろよ!」
かくかくと首をされるがままに揺らしながら、それでも朝黄はどこか楽しそうに声をあげて笑う。
視界の片隅に呆れ果てた青葉が見えたが、この状況でこれ以外にどんな行動をとれというのか。
疲れ果てやっと手を離しその場に立ち尽くした俺に、ダメージ皆無の朝黄が手を広げる。
「レッドのこと巻き込んだ方が楽しそうって思わせられちゃったからしょーがないじゃんねー」
それから朝黄は声を潜めた。
「まずは黒雪の四分の一を教えてあげる」
walk on eggshells(薄氷を踏む思いをする




