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異世界生活でまるっと分かる中学社会〜公民編〜  作者: 紅茶


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自由とは、責任の翼を持つ鳥である


 「みっんなぁぁぉぉぉあ!!」


 ――ガラララッ!!


 勢いよく扉を開けた嵐山先生の後ろから、風とチラシが舞い込む。


 「先生、ビラなんて巻いて、どうしたんですか……?かたしませんよ。えっと、なになに? “憲法研究同好会・新歓”って……誰が行くのよ……」


 「そう! 今日のテーマは、そのビラにも関係する!」


 バンッ!


 『集会・結社の自由(憲法21条)』


 「人が集まって、意見を共有し、団体を作ること。これこそが――民主主義の燃料ッ!!」


 「燃料どころか、時々爆発しますよね」


 「おっしゃる通り! だからこそ、この自由には熱と危険が共存している!」


 先生は黒板にチョークででっかく「集会・結社の自由=民主主義の足腰」と書き殴る。


 「まず“集会の自由”! これはね、公園でもホールでも、“集まって意見表明する権利”。たとえば、デモや演説会だ!」


 「先生、今って駅前とかで“○○反対!”ってやってる人たちいますけど……あれ、許可いるんですか?」


 「良い質問!“道路を使う”とか“スピーカー使う”とか、他人の権利とぶつかる時には、警察の“道路使用許可”が必要だ!」


 「つまり、騒げばOKってわけじゃないんですね」


 「そう。“自由はあれど、騒ぎすぎはNG”。ただし! この自由がなければ、民衆は政府に声を届ける手段を失う!」


 バンッ!

 今度は、もう一つのキーワード。


 『結社の自由』


 「団体を作る権利だ! たとえば、政党、労働組合、宗教団体、趣味サークル、カレー同好会!」


 「カレー!? そこに並べる規模じゃないでしょ!」


 「だが重要だ小春。**思想信条を共有する仲間がいるって、ものすごく大切なんだ。**ときに命に関わるレベルで!」


 先生は少し声を落とす。


 「かつての戦争中、日本では“結社の自由”が事実上ほとんど認められなかった。治安維持法で、共産党や労働組合は弾圧された」


 「……意見を言うことも、仲間を作ることもできなかった?」


 「そう。だからこそ、戦後憲法でこの自由がガッチリ保障された。“思想を持つ自由”だけじゃなく、“広める自由”“集う自由”がそろって初めて、民主主義は息をするんだ!」


 小春は少しうなずいた。


 「でも今、SNSで集まった人が突発的にデモしたりして……逆に“自由すぎる”感じもします」


 「うむ。“自由”がネットで拡張された時代、同時に“責任”も問われる。誹謗中傷とか、暴力的言動とか、自由の履き違えも目立つようになった」


 「……難しいですね、“つながる自由”って」


 「だからこそ、小春。“人とつながる自由”は、“相手を尊重する責任”とセットで考えよう!」


 先生はチョークで黒板の隅にそっと書いた。


 『自由とは、責任の翼を持つ鳥である(by 嵐山)』


 「……ポエム書かないでください」


 「ぐっ、小春のツッコミが刺さる! だがそれも――言論の自由!!」


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