刑部様と風邪
「刑部様、何か言う事はございませんか?」
五助さんが寝込んでいる刑部様に言葉を発する。
「……ごほっ」
「反省はしているが、後悔はしていない……ですか」
五助さんが色んな意味で怖いです。
今、起こった事をありのままに話しますね。
刑部様が風邪をひきました。
五助さん曰く、驚異的な引きこもりをした後は決まって寝込んでいるそうです。
そういえば、この時代の風邪ってヤバイんじゃなかったかしら?下手するとポックリ逝くって……考えるのやめよう。寒気がしてきたし。
怖い話をした時の独特の寒気に似てる気がする。
現実逃避してたら刑部様の様子がおかしい。
ちょっと五助さん?!それ以上の説教は……刑部様の顔色ヤバくなってる。……薬師のおじさま呼ばないとまずいかも。
「刑部様、お加減はどうですか?」
ちょうどタイミングよく薬師のおじさまが現れた。
「……刑部様と五助殿。私が何が言いたいか、おわかりですね?」
「……はい。」
とても嫌な予感がします。あっ五助さん?!私を捕まえないでよ。
この後、刑部様はとても苦いお薬を処方されて顔をしかめていました。
五助さんは拳骨を貰ってのたうちまわり、私はこれでもかと言うくらい薬師のおじさまに撫でられました。
薬師のおじさまはちょい悪オヤジイメージです