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五助さんと私
「月耀殿、聞いておくれよ」
庭でひなたぼっこしてたら、五助さんが困った顔して話しかけてきた。
五助さんは刑部様の家臣で、こっそり小魚をくれる。
今度もどうしたのかと鳴くと、
「殿が仕事を休んでくれぬのだ」
……刑部様、またですか。
刑部様は一度集中すると、周りの目が気にならないほどの集中力を発揮する。
放っておくと徹夜を何回かしてたり、厠以外外に出なくなる悪循環が待っている。
……働き過ぎも考えものですね。
「どうにかして殿に休んで頂きたい……」
私を撫でながら、五助さんはポツリと呟く。
現代で言ったら、労働基準法を余裕で越えてますよそれ。
「月耀殿、協力してくれまいか?」
言うや否や私をさっさと抱き上げ、刑部様のいる執務室に直行し始めた。
……拒否出来ませんて。
「殿、お休みくださいませ!!!」
スパンと障子を開ける五助さんの方が怖い。
「まだ計算が終わっておらんよ!!!」
……この光景はもう何度目でしょう。押し問答が暫く続く。過労で刑部様の口調がおかしいです。
「月耀殿、お願いします」
……最終的に私ですか?五助さん。
――刑部様が、いい笑顔で休むまであと少し。
勿論、 私の今日の晩御飯におかずが多めについたのは言うまでもない。
多分肉球マッサージをしたと思います。




