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JK望月 香美の渦  作者: 葉月 優奈
三話:モテない俺が恋愛相談をしていいのか
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どうしても、はっきりさせたいことがあった。

学校公認の望月 香美と蛭地生徒会長のカップル。

陽キャラで、誰か見ても人気の祝福されたカップル。

それでも、俺は確信が持てなかった。

赤ん坊香美にもしたこの質問を、あえて望月にしていた。


「え?うーん……」

考える仕草がかわいい望月、指を口に当てて真剣に考え込んだ。

だけど、俺はその思考を待たなかった。


「好きなところは、すぐに出ないのか?」

「ごめんなさい」

「謝る必要はない」

頭を下げようとする望月を、俺は諫めた。

隣で聞いていた、葵も首を捻っていた。


「パッと、すぐ出てこないの?」

「そうだね。彼とは、学校でしか一緒じゃ無いから」

「ここにきたことは?」

「一回だけあるけど、彼の家は無いかな」

「そうか」

やはり、蛭地生徒会長に対する熱量が二人では全然違う。

だからこそ、俺はあることを口にした。


「だったら、生徒会長と別れれば?」

「ちょっと、学原っ!」

ストレートな言葉に、葵が慌てふためいた。

それを、望月は穏やかな顔でじっと見ていた。


「どうして、そう思うの?」

「望月にとって、どっちが大事かだ。

話をしていて、これではっきりしただろう。

望月にとって大事なのは、蛭地生徒会長じゃない。

友達の唐園の方じゃないのか?」

「学原君」俺が言い放つ言葉を、穏やかな顔で見ていた望月。


数秒間、目をつぶって考える望月。

「そうだね、それもいいかもね」


静かに口を開いた、望月。

その言葉には、彼女の諦めのようにも思えた。


「え、いいの?」驚いた顔を見せた葵。

「うん。あたしは蛭地生徒会長も好きだけど、ユメッチは大事な友達だから」

「カガミンがいいなら、それでいいけど。

でも……本当に後悔しないの?本気で、それでいいの?」

「うーん、そう言われると弱いなぁ」

考えつつも、はにかんでいる望月。

まだ押しが弱いのか、悩んでいるようだ。


「結果は、すぐに出さなくてもいいんじゃ無いかな?」

「そ、そうだよね。いい事いうね、学原君」

望月は、俺の顔を指さした。

指さす仕草が、またかわいい。


「でも、生徒会長をなんで好きになったの?

生徒会長って、頭いいから?」聞き出す葵。

「成績は平均以上。二年でも目立つほどじゃないし」

「じゃあ、スポーツ万能とか?」

「部活に入っていないし、運動も得意そうじゃ無いよね。

なんというか、彼は平凡なのよね」

「まあ、そうだな……」

生徒会長は、顔もイケメンでも二枚目でも無い。

普通の顔立ちで、どこにでもいるような高校生。


「だけどね……」

「ん?」

「彼といると、彼をなぜか好きになっちゃうのよ」

照れた顔は、やはり彼女の迷いの部分だ。

これが、望月が生徒会長を好きでいる理由なのだろう。

モヤモヤしていて、望月の中でも悩んでいる理由なのだろう。


「そうか……特別な魅力があるようだ」

生徒会長選挙で、女子の組織票で当選するほどの人気がある蛭地生徒会長。

別に顔が良くなくても、女子にモテる理由は他にもあるだろうし。

顔以外にも、性格とか、面白いとかいろんな要員があるからな。


そんなときだった。

ピンポーンとインターホンの音が聞こえた。


「アオイが出るね」

望月の了承を得た葵が、玄関に向かった。

そのまま部屋から出て行き、数秒後に葵は二人で現れた。

部屋で待っている俺と望月の前に待っていたのは、葵と男だ。


「あなたは……」

「蛭地君」制服姿の蛭地生徒会長が、望月の部屋に来ていた。



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