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JK望月 香美の渦  作者: 葉月 優奈
二話:望月と遊びに行くとするか
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望月は、かなりマニアックなゲームを指さしていた。

葵と聖也も、プリクラを撮って戻ってきた。

そして、戻ってくるなり一つのレースゲームの所に嬉しそうに駆け寄る望月。


「これ、やりたい」

望月が、指さしたのは漫画が原作のレースゲームだった。

原作の漫画も、少年誌の漫画で首都高を走る走り屋のヤツだ。

かなり硬派な少年漫画だったよな。


「これって、知っているの?」

「ううん、ただ面白そうだからって。レースゲームでしょ」

「まあ、そうだけど」

「ちょうど四人、座れるし」

望月は、そういいながら颯爽と運転席の中に入っていった。

隣に三つの運転席が、空いていた。


「ほらほら、みんなもやろ!」

望月の笑顔は、プリクラよりもなんだか嬉しそうだ。

自然の笑顔が、弾けているそんな風に見えた。

それを見ながら、葵が苦笑いをしていた。


「相変わらず好きなのね、車」

「うん、レースゲームをやってみたかったんだ。一度、四人で」

「仕方ないわね。学原……聖也、付き合ってよ」

「何を言っているの、アオインもよ!」

かわいく葵を誘ってきた望月。

葵も渋々参加した。俺も聖也も、この提案を否定することはしない。

望月の強い押しに押されて、俺たちはレースゲームの運転席に座った。


それにしても、望月のテンションが高い。

嬉しそうな望月は、本当に普段見せたことの無い笑顔だ。

でも、それこそ素の望月なのだ。彼女の本当の姿なのだ。

その声を聞く度に、裏山の赤ん坊の声によく似ているのが見えた。


「よし、じゃあお金入れて。スタートして……対戦ね」

「あの、一ついいかな?」

そこに割って入ってきたのは、意外にも聖也だ。


「どうした?」

「ねえ、何かを賭けて勝負しない?

ただレースゲームをするのは、面白くないし」

「いいね、やろやろ」

でも、俺は聖也がゲーム得意なのを知っていた。

それでも、幼なじみの葵も乗り気だ。

軽いノリで、何も考えていないように見えた。


「で、何をかけます?」望月が聞いてきた。

「まあ、そうだね、ジュース買ってくるって言うのは?ビリのおごりで」

「いいよ、やろ」望月がなぜか俺の隣で、手袋をつけていた。

望月は、なぜかレーシンググローブをつけていた。というか、持っていたのか。

目つきが変わると、俺の目の前のゲーム画面も変わっていた。

それは、リアリティある首都高の映像が広がっていた。


「車を選んでさあ、レーススタートよ」

望月の言葉と共に、レースゲームがスタートした。


そして、俺は数秒後彼女の走りに驚愕した。

俺の画面では、驚きの光景が見えた。


「早い」望月の赤い車が、颯爽と首都高を駆け抜けていく。

だけど、賭けレースの言い出しっぺ聖也が追いかけていく。

それでも、望月の早さは圧倒的だった。


(な、なんだこれは!)

ゲームに関しては、俺も多少なりとも腕には自信があった。

だけど俺が、望月に全く追いつけない。

無論、聖也に追いつくのも難しい。


それでも、望月の早さは圧倒的だった。

コーナーワーク、ドリフト、完璧な運転テクを、これでもかと見せつける望月の赤い車。

黒い車の聖也が、必死に追いかけるも最後まで望月の前に出ることはできなかった。


「いっちば~ん!」レースが終わった望月は、興奮していた。

そして、ビリは俺……ではなく葵になっていた。

葵は悔しそうな顔で、運転席から出てきた。


「ちょー悔しい……」

不満な顔で、葵が落胆した顔を見せていた。



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