Challenger Soul ~北欧の巨人戦!~
リンボに戻ると、ジークはタラニスとラヴィアナの隣でスクリーンの前に座った。
「第二準決勝はもう始まったか?」
「始まるところじゃ。座れ」
三人は期待を込めて観察した。
そこから勝ち上がった者が、決勝でのジークの相手になる。
「よく観察するんじゃ」
タラニスが言った。
「奴が勝てば、厳しい戦いになるぞ」
「大きい人やな。体力だけで勝てるとは思えへん」
「始まる前に……」
タラニスは手を伸ばした。
「最後にもう一度、メレニスに入らせてくれ」
ジークは何も聞かずに神具を渡した。
◇
タラニスは目を閉じ、魂の平面へ入った。
「こんにちは、こんにちは……おるか?」
「オレンジ色の髪の女神よ。お前の願いについて考えた」
「で、どうじゃ?」
「断る。若きジークは、約束を果たすとは何かを学ばねばならん」
「だが、武器を変えられなければ、彼は……」
「教えてくれ、女神よ。決断することを学ばなければ、彼はどうなる? 奴がずっとそのままで回路に留まるとでも思っとるのか?」
「そういう意味やない、ただ……」
「理由を言え」
タラニスは間を置いた。
「もう一度、一人になりたくないんじゃ。彼に勝ってほしい」
シャカはしばらく沈黙した。
「もしジークがお前の考えで勝てば、勝つのはお前だけじゃ」
その声には残酷さはなく、帳尻を合わせる者の精密さだけがあった。
「女神の割には、かなり無能じゃな。お前に負けた自分が時々恥ずかしくなる」
「本気でそう思っとらんやろ。お前が潔く負けたことは分かっとる」
「我の答えは依然として否じゃ。だが、強調しておこう。お前の供物は美味かった。他に用がなければ、下がってよい」
「説得しにくい奴じゃな」
「我の信頼に値せぬ者には、のう。だが……全てが失われたわけではないぞ、タラニス」
タラニスは振り返り、シャカを見た。
「もしお前がジークを信じるなら、彼は独りでに前進できるじゃろう。何しろ、お前は女神じゃ。人間の感情と自分の感情を混ぜるべきではない」
「……そうじゃな。またの機会に……」
◇
タラニスの意識はリンボに戻った。
「あっちで何があったんや? これは一体何の話か教えてくれるか?」
「お前にサプライズじゃ」
タラニスは笑った。
「決勝では好きな武器を使っていいぞ! シャカを説得できた」
ジークの顔に笑みが現れた。
長くは続かなかった。
(自分の言葉にあまり納得しとらん顔や。嘘をついとると思う)
彼はそれを流した。
スクリーンでは、盾の男が準決勝を圧倒的な勝利で締めくくった。分析するものはほとんどなかった。結果がすべてを物語っていた。
ポータルが開いた。
「行く前に……パンを少しもらえへんか?」
タラニスは応じた。ジークは三切れを取り、ゆっくりと食べた。神聖な食べ物の温もりが、いつものように胸に落ち着いた。
「ジーク。頑張れ」
ジークの顔は決意に満ちていた。
彼はポータルを渡った。
十分間の休憩。
そして、スタジアムの声が決勝戦士たちを中心へ呼んだ。
一方に、ジーク。もう一方に、ラスムス・エリクセン。北欧の鉄壁。アレスの共鳴者。
メインスクリーンでは、ジークの勝利確率が劇的に下がっていた。現在の確率はわずか十パーセント。
ジークは完全には条件づけられていなかったが、アリーナの中心で相手を見た瞬間、そうなった。
魁斗より背が高かった。アレクサンドロスよりがっしりしていた。携えている盾は、ジーク自身よりも大きかった。
脚が動かなかった。
決勝前に相手を詳しく観察しなかった罪が、今、最悪のタイミングで清算されていた。
「若きスコットランド人よ。個人的なことではない。だが、お前を終わらせるつもりだ」
◇
「――始め!」
審判が宣告した。観客は歓声で応えた。
ラスムス・エリクセンが神具、ペロポネソスを具現化した。完全な防御と消耗戦を象徴する、巨大な盾だ。
ジークはシャカを具現化した。
(待て、何やこれ……?)
試合が始まったが、ジークは動けなかった。
眩暈は予告なく訪れた。
準決勝の傷、光彩の消耗、そして何より、桃のジャムのせいで、すべてが同時に清算された。
彼は膝をつき、状況を処理しようとした。
一方、熟練の共鳴者であるエリクセンは待たなかった。
盾の一撃が、あの巨大な体の重みをすべて乗せて届いた。ジークはアリーナの端まで吹き飛ばされ、仰向けに着地した。
(動け。立て。くそったれ……)
背中が焼けるように痛むのを感じながら思った。
ジークはゆっくりと立ち上がった。視界が二重になる。だが、生存本能が火をつけた。
体格差を利用し、ジークは瞬光を発動した。ラスムスの視界から消え、その右側に現れ、巨人の肋骨目がけて槍を突き出した。
ズドッ!
槍はラスムスの側面に強烈に突き刺さったが、一ミリも沈まなかった。鉄の山を殴ったようなものだった。
ジークは後退し、別の角度を探した。
再び瞬光を使い、脚、背中、そして首を攻撃した。
どの攻撃も速く、正確で、致命的だった……が、すべてが弾かれ、傷一つ残らなかった。
ラスムスは動じず、傲慢さに満ちた笑い声を漏らした。
ジークは体勢を立て直そうとしたが、脚を掴まれ、無残な力で地面へと叩きつけられた。
地面から、北欧の戦士の巨大な姿を見上げ、自分の攻撃が無効化されているのを目を大きく見開いて観察した。
(こいつの体は鋼か? いや……そういうことじゃない気がする……俺は全力で攻撃しとるのに、届かへん……何かトリックがあるはずや……)
ジークは少しずつ立ち上がりながら思った。
しかし……。
ラスムスは驚異的な速度で距離を詰め、恐ろしい握力でジークの右腕を掴んだ。彼は何の重さもないかのように地面から持ち上げた。
「ジーク、だったな? 何度でも試すがいい。だが、俺を傷つけるのは無駄だ。勝つために命を懸ける気がないなら、お前の努力はすべて無駄に終わる」
ラスムスはジークをアリーナのバリケードへ投げつけた。ジークは真っ向から激突した。口の中が血の味で満たされ、頭部が地面で跳ねた。
(後頭部。後頭部から落ちた……クソ……もう無理や……立て……なきゃ……)
[――スコットランド人、ラスムス・エリクセンに一方的に叩きのめされています!彼がこの決勝の本命である所以です!]
カイがスピーカーから轟いた。
ラスムスは急ぐことなく、彼の方へ歩いた。ジークは反応しなかった。
アリーナの合唱は二つに分かれていた。半分はジークを。もう半分はラスムスを。
「そろそろ終わりにする時間だ」
ラスムスは足で彼を仰向けに転がした。そして冷徹で機械的なリズムで、スコットランド人の腹部に打撃を叩き込み始めた。
一つ。
二つ。
三つ。
四つ。
ジークは息を失った。反撃の余地も、反応する余地もない。目が焦点を失い始めた。
審判が近づき、試合を止めようとした。
観客席で、瞬は歯を食いしばった。
「くそっ、ジーク完全に劣勢や……」
「――頑張れ、ジーク、あんたならできる!」
アキが立ち上がった。
「――立てや、相棒!」
魁斗が叫んだ。
声が届いた。すべて同時に。仲間たちの声。観客の声。四方八方から。
その焦点の定まらない叫びが、少しずつ聞こえ始めた。
そしてジークの中の何かがそれを聞いた。
ラスムスの盾が、とどめを刺すために彼の首へと落ちてきた。
「――さらばだ」
盾が凄まじい力で首を目掛けて迫る。
だが、無意識のうちにジークの両腕が割り込み、喉の数センチ手前で盾を受け止めた。
背中が砂にめり込み始める。
ラスムスは信じられなかった。あれだけの拷打を受けて、なぜまだ戦う意志があるのか?
二人の力比べが始まった。
時折、盾が喉仏に擦れる。
またある時は、盾が押し返される。
人々の無条件の応援が、ジークにセカンドウィンドを与えた。
努力の末、彼は両腕を上げ、盾を押しのけた。
ラスムスはその信じられなさから、後退した。
「――俺を舐めとるなよ、盾野郎!」
ジークは肺を燃やしながら叫んだ。
ラスムスは止まった。
彼の不信感は、魅了へと変わった。
「ほう! まだ力が残っとるのか?」
彼は一歩下がり、距離を取った。
「来い、ジーク! 立て、そして武器を取れ!」
ジークはゆっくりと立ち上がった。
体は動くたびに抗議したが、アドレナリンが彼を立たせていた。
彼は両手を上げ、天の平面に向かって必死に叫んだ。
「――タラニス! 光彩を発動してくれ! 頼む! 動くために必要なんや!」
◇
リンボでは、タラニスが立ち上がり、感動に震えていた。ラヴィアナもジークを応援していた。
(この子の意志……シャカ、お前の言う通りだったようじゃ……)
タラニスは思い、ジークの願いに応えた。
[願いを聞き届けよう、ジーク。絶対に外すんじゃないぞ!]
◇
「――ああ!」
応答は即座だった。
光彩が完全に同調した。
ジークのオーラが変わった。いつもの淡い緑から、強烈なオレンジへ。輝くような、紛れもなくタラニスを象徴する色。
ラスムスは目を大きく見開いた。
「――驚いた! 誰かが光彩を使うのを見るのは初めてだ! つまり、お前はここに来るまでに相当なものを乗り越えてきたんだな!?」
賛辞の後、北欧の巨人は息を吸った。
「褒めるのはここまでだ。準備しろ」
「来い、ラスムス」
二つの衝動が同時に激突した。盾兵の側からと、槍兵の側から。
衝突は短く激しい突風を生み、砂を舞い上げた。
「――食らえ!」
神聖なエネルギーを帯びたジークの槍が頭部へと向かったが、ラスムスは盾で止めた。
しかし、ジークはあることに気づいた。
ラスムスの盾に、小さな、しかし紛れもない凹みがある。
(まさか……凹んだんか!?)
ラスムスもそれに気づいた。一瞬それを見た。
(これはまずい。この男、どれほどの力を持っているんだ?)
無意識のうちに、ラスムスは本当にこの相手に負けるかもしれないと考えた。
頭では否定するが、心が疑い始めていた。
勇気を取り戻そうと、彼はジークを煽った。
「――お前の覚悟を見せろ、小僧!」
「――後悔するんじゃないぞ!」
その後に続いた光景は、居合わせた全員の視界を満たした。
息をつく暇もないほどの連続する攻撃と防御。ラスムスの盾が衝撃を次々と吸収し、シャカの槍が可能なあらゆる角度を探る。
「――なんというスペクタクル! ジークもエリクセンも全力を尽くしている! 我々は巨星の衝突を目撃している! さあ、輝く星はどちらだ!?」
カイの問いに、ジークが熱く応えた。
「――俺や!」
最後の一撃の衝撃は盾に防がれたが、盾は徐々に剥がれ落ち、損傷していった。
盾は打撃を蓄積し、ついに両者に疲労が見え始めた。
ジークの腕が重くなる。テンポが落ち、エリクセンはそれを見逃さなかった。
彼は盾の一撃でジークを遠ざけ、息を整えた。
「お前は俺をここまで追い込んだ最初の共鳴者だ」
彼の声のトーンが変わった。
「戦いの中で、俺の防御がお前に屈するかもしれないと思った。だから……俺はすべての防御を捨てる……」
(どういう意味や……?)
「一撃で終わらせてやる……!」
彼は凹んだ盾を右手で掴んだ。
左手で表面に触れ、その怪力だけで変形させ始める。
「――見よ! ペロポネソス! アトレウス・フューリー!」
ラスムス・エリクセンの神具、ペロポネソスが、巨大な盾から巨大な槍へとその形を変えた。あの体格の者でなければ持てないようなものだ。
(角度を見つけなあかん。防御を捨てたなら、一撃当てるだけで……一撃で終わる……)
ラスムスも同じことを考えていた。
(今こいつに打たれたら……確かに貫かれる。次の一撃で終わらせなあかん……)
「――ついにクライマックスだ! 勝利を手にするのはどちらだ!?」
カイが吠えた。
二人は見つめ合った。
一秒。
そして二人は同時に突撃した。
「――アアアアアアアッ!」
「――オオオオオオオッ!」
(俺が負けるはずがない!俺の覚悟は奴より上だ!)
ガキィン!
ラスムスの一撃がジークの腹部に着弾した。
スコットランド人の目玉が飛び出しそうになり、血と生命力を失いながら、彼は気づいた。
槍はエリクセンの心臓から数センチのところで止まっていた。
巨人の槍は、完全に相手の腹部を貫いていた。
しかしジークは、残されたすべての力で、北欧の巨人の力を内側から食い止め、足から肩まで押し返した。
「どう……して……そんなことが……」
エリクセンは完全に困惑して言った。
ジークは、もう何も残っていない者の壊れた声で話した。
「お前の人生がどんなだったか知らん。どれだけ訓練したかも、どれだけの道を歩んできたかも知らん」
「……何……?」
「でも……お前の意志は、俺の覚悟を超えられへん!」
彼はその勢いを利用した。
右手で均衡を取り、シャカの槍がエリクセンの心臓から数センチのところまで迫る。
巨人はその動作を見て、自信満々に言った。
「分かっていた。お前にはその覚悟がない。見ろ、俺を貫けなかった……」
ジークは笑みを浮かべ、物理的な説明のつかない力で、エリクセンの胸を突き刺した。
深い切り傷が、エリクセンの胸から腹部までを引き裂いた。神の治癒が後で抑え込むはずの致命傷だったが、彼の体はその瞬間、無視できなかった。
巨人は膝をついた。
ジークは震え、明らかに傷つきながらも、立っていた。
彼はエリクセンの肩に寄りかかり、槍の先をその首に当てた。
「参……った」
巨人の意志は完全に消え去った。
「――終了!」
「――そして勝利はジークの手に!」
カイが轟いた。
◇
ジークの勝利の雄叫びがアリーナ中に響き渡った。そしてその後、彼は疲れ果てて倒れた。
アリーナが轟いた。ジークに賭けた観客たちは跳びはねていた。
賭けなかった者たちは、金を失っても価値のあるものを見たという静かな諦めで拍手した。
光彩が解除された。
すべてが同時に訪れた。
異常なトーナメントの残響。トーナメント全体の痛み、準決勝の傷、腹部への槍の一撃、バリケードへの後頭部。
残響が、いつもの容赦ない正確さで作用し始めた。
ジークは気を失わなかった。だが、一人で動くこともできなかった。
魁斗がアリーナに降りた。
「――やったな、ジーク。おめでとう」
「お前の助けと指導がなければ……できんかったわ……魁斗。ほんまにありがとう」
「もう話すな」
魁斗の目は潤んでいた。
「喋るほど、痛みが増すぞ」
ラスムスはアリーナの反対側から、残響がすでに彼にも作用する中、苦労して立ち上がった。
「ジーク。勝利おめでとう。いい試合だった」
ジークは答えようとした。痛みがそれを許さなかった。彼は親指を立てた。
魁斗は彼を医務室へ運んだ。
アキと瞬はできるだけ早く降りた。
クレオは少し遅れて彼らを追い、プロフェッショナルな笑みと封筒を手にしていた。
「――勝利おめでとう、若きジーク! 約束は守るわ。今日の賞金は三十万円よ」
「ありがとうございます」
「それに、直接チャレンジャーに昇格よ。ロー・チャレンジャーを飛び越えての昇格、おめでとう! これからはより厳しく、より激しい戦いが待っているわ。それに耐えるために、厳しい訓練が必要よ」
「それは俺たちが引き受ける。ご安心を」
魁斗が言った。
「有志寄付を受け取りに銀行へ来るよう、こちらから連絡するわ。私からは以上よ。ではまた!」
「重ねてありがとう」
クレオは退出した。瞬がその沈黙を利用した。
「ジーク、銀行口座を開いたらどうだ? そうすれば直接振り込まれる」
「ああ。お前の言う通りや。いい考えや」
「――このクソジーク!」
アキが一歩前に出た。
「この金が事務所にとってどれだけ助かるか分かっとるんか!」
三人の男は同じ表情で彼女を見た。
アキはその視線に一秒耐えたが、感情が演技を上回った。
「でも今回は全部あんたが取っていいわ。事務所なしで出たから、特別よ」
彼女は彼を指さした。
「明日、所属させるからね、このクソ野郎!」
彼女はチームの残りとシャレーに戻らなければならないと言い、誰かが答えられる前に去った。
瞬は魁斗とジークをミルトンホテルまで送った。
午後六時だった。
「気をつけてな、弟よ。ソファで休ませろ」
「言われなくても分かっとるわ、バカ」
「二人とも。ここで大丈夫や。ありがとう」
瞬はテーブルの端に座り、しばらく彼を見た。
「いいトーナメントやった、ジーク。お前と同じくらい耐えられたらいいんやけど」
「何度も言ったやろ、心境を練習せなあかんって、バカ!」
魁斗が身振りを始めた。
「れ・ん・しゅ・う!」
一音節ごとに、不随意の打撃がジークのどこかに着弾した。
ジークは一発ごとに魂が抜けていくのを感じた。
「魁斗……やめてくれ、頼む」
「――すまん! 気づかんかった!」
「一つ頼まれてくれるか?」
「静かにする?」
瞬が先回りした。
「心配するな、少し席を外す」
「いや、違う。共鳴カードを渡してくれへんか」
瞬はジークのウエストポーチを開け、カードを取り出した。
残ったわずかな力で、ジークはメレニスを導き、魂の平面へ入った。
外から魁斗と瞬が見たのは、ソファで半分眠ったようなジークの姿だった。錆びた剣を手に、目は半分開いていた。
兄弟は顔を見合わせた。
音を立てずに出て行った。
魂の平面では、それは別のものだった。
「ジーク。すべて見ていた。お前の偉業に祝意を表す」
「ありがとう、かな。で、どう決めたんや?」
「我は証人となった。そして決断を下した」
シャカは間を置いた。
「お前は我が槍を携えるに値する」
その姿が初めて完全に具現化した。
力強い体格のアフリカの戦士。ジークが最初から聞いていた声と100パーセント一致する存在感。
「槍に触れよ」
ジークは触れた。
シャカの姿はゆっくりと武器に溶け込み、消え去った。
「これで二人目や。ほんまにありがとう。結局、お前は描いとったほど悪い奴やなかったな?」
シャカは穏やかな口調を保った。
「慈悲は弱さではない、若き共鳴者よ。それに値する者にとっての権利じゃ」
「その言葉、ありがとう、シャカ。裏切らへん」
「良いものを期待しておる。低レベルのトーナメントは始まりに過ぎん。我が言葉に同意するじゃろう……」
「もちろんや」
「下がってよい」
ジークは地上の平面に戻った。
井上兄弟を探し始めたが、ペントハウスは静かだった。
「結局、帰ったんか。静けさが必要やった」
彼はソファで楽な姿勢を取った。そしてそれを見た。
携帯が反対側の端、ソファの肘掛けの横の床にあった。
彼は右足で届かせようとした。
届かなかった。
携帯が床に落ちた。
ジークは上から動かずに、かなりの間それを見ていた。
そして、他の状況では一考にも値しなかった努力で、腕を伸ばし、それを拾い、かけた。
「もしもし? ルームサービスか?」
心境の精神的訓練は、満足のいく形で完了した。
ジークはチャレンジャーに昇格し、そのランキングはまだ不明である。
サザンクラシックは明日だ。
最後までお読みいただきありがとうございます!
ジークは正式に「チャレンジャー」ランクに昇格しました!
ここから彼の道はさらに険しくなり、秋のクラシックを目指すためには、より強力な敵たちと戦わなければなりません。
次回からは、いよいよ新章「夏のクラシック編 - 一年目編」がスタートします!どうぞお見逃しなく!
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