第十二話 牙獣種アオアシラ
第十二話 牙獣種アオアシラ
「はぁっ!」
ナインの太刀が一直線に振り下ろされる。
ザシュッ!!
鋭い斬撃がアオアシラの肩口を斬り裂いた。
「ガァッ!」
アオアシラは大きく後退する。
しかし、すぐに体勢を立て直した。
巨大な前脚を振り上げる。
「来る!」
ドゴォン!!
渾身の叩きつけ。
ナインは紙一重で回避する。
砕け散った岩が辺りへ飛び散った。
「すごい力……!」
まともに受ければただでは済まない。
ナインは深呼吸する。
「落ち着いて……。」
太刀を構え直す。
「気刃斬り!」
練気を刀へ込める。
赤い光が刀身を包み込んだ。
気刃斬り一段。
ザンッ!
続けて二段。
ザシュッ!
三段。
ザンッ!!
連続攻撃が決まり、アオアシラが大きく怯む。
「よし!」
練気が高まり、太刀の切れ味がさらに鋭くなる。
「ウォン!」
マックスが疾風走法で一気に背後へ回り込む。
牙武器で後ろ脚を斬りつけた。
ザシュッ!
さらに狩猟忍具・投擲巻物を放つ。
シュッ!
鋭い苦無が飛び、アオアシラの腕へ突き刺さる。
「ガァァッ!」
「ニャ!」
あずきも負けていない。
ブーメランを投げると同時に応急回復術を発動。
淡い緑色の光がナインを包み込む。
「ありがとう!」
ナインは笑顔で頷く。
傷の痛みが和らいでいく。
「今度は私!」
地面を蹴る。
アオアシラも雄叫びを上げながら突進してきた。
両者が交差する。
ガキィン!!
爪と太刀がぶつかり、火花が散る。
ナインはすぐに力を受け流し、横へ回り込む。
「桜花気刃斬!」
狩技を発動。
桜色の光が舞う。
一撃。
二撃。
三撃。
四撃。
五撃。
怒涛の連続斬撃がアオアシラを包み込む。
ザンッ!!
ザシュッ!!
「ガァァァァァッ!!」
アオアシラが苦痛の咆哮を上げた。
両肩には深い傷。
胸元からも血が流れている。
それでも。
牙獣種は倒れない。
巨大な身体を奮い立たせ、再びナインを睨みつけた。
「本当に強い……!」
ナインは息を整える。
背中から抜き放った太刀を構え直した。
「でも!」
「絶対に負けない!」
新人ハンターと牙獣種。
渓流での激闘は、さらに激しさを増していく。
第十三話へ続く。




