アクアが来てくれた!
今日、会社休んだのでもう一話更新。
やっぱり無理は体に悪いね(´;ω;`)
ヒロが感じた妙な感じとは‥‥。
「あれ?‥‥おかしい?な、何だよこの感覚は‥‥‥」
ヒロが持った鉄の棒が妙に軽い。確かに昔の様に10キロもある重りを入れた竹刀を軽々振り回していたが、それでも重い重さは感じていた。だが今はその重さを僅かしか感じない。
それどころか体も軽くなった感じがした。
死神がまたヒロに素早く手を伸ばすがヒロは鉄の棒でそれを追い払う。すぐさま死神は手を伸ばすとヒロは軽やかにそれを避けた。
「‥‥軽い、まるで背中に羽が生えた様だ」
しかもヒロは死神の素早い動きについて行っている。それどころかさっきの突風などで受けたキズが直りかかっていた。それにはヒロは気づかないでいたが‥‥‥。
「くぅ、何故だ!何故あたらぬ、捕まえられぬ!何故だ!何故だ!何故だあああああ!!」
死神は怒り心頭にヒロを捕まえようとするが、ヒロはそれを見切って避ける。
その光景を見ていたカンナは、
「ヒロ‥‥‥凄い!‥‥ヒロにも『妖精の加護』が‥‥ハアッ!こうしちゃいられない。怪我人を早く結界の外に」
カンナはまず目に入った人達を一人づつテレポートさせた。
「この位置に居る人達は何とか無事に外にテレポートさせられるけど‥‥」
カンナは自分の後ろを見た。いつの間かトンネルの照明は消え非常灯に切り替わっていた。
カンナのいる位置が青葉をテレポートさせた位置から約400メートル。後方の人達をテレポートさせるのは無理。
「せめてトンネルの半分の位置まで怪我人を運べれたら‥‥‥。こんな時、もう一人私と同じ物が居たら‥‥アクアが居たら」
そう思いながらカンナは一人また一人と青葉の開けた結界の穴から外にテレポートさせた。
◇
結界の外では青葉が『結界の壁』に手をやり穴を開けていた。
「ヒロ君、カンナ‥‥無事でいて‥‥」
そう思っていたら青葉の後ろから消防車のサイレンが聞こえ、
「あっ!やっと来た」と青葉はホッとした。
だがまだ青葉はここから離れられない。青葉の仕事はここからが本番だからだ。
駆け付けた消防隊の人が
「大丈夫か、君」
「ハイ!それより今からその辺りで怪我人が現れますので急いで怪我人搬送の準備を」
消防隊の人は「?」と言う顔をして青葉に
「君、何を言っているんだい。怪我人なんて何処にも‥‥」
そう言っていたら怪我人が目の前に突然現れ、
「な、な、な、‥‥なんだいったい?」
「驚いてないで怪我人を早く別の場所に!次々に怪我人が現れますので!」
青葉が消防隊の人に言うとまた一人また一人と怪我人が忽然と現れた。
「あ、ああ‥‥わかった。しかし君はいったい‥‥」
「説明は後で、怪我人を早く!」
「そ、そうだな」
現れる怪我人を次々運ぶ消防隊の人。青葉は、
「ヒロ君‥‥‥無事でいてお願い‥‥」
◇
アクアとヨッシはトンネルに向かい走っていた。
「ヨッシ、何してる遅いぞ!」
「ハアハアハアハア、ア、アクアはた、タフだな。だが後少しだあのトンネル迄は、ハアハア」
「ヨッシ!先に行くぞ!」
「ハアハア、えっ!ああ、ハアハア先に行けアクア」
「うむ、わかった!」
そう言うとアクアはさっきよりも早く走って行った。
「ハアハアハアハア、本当にタフだな」
アクアは漸くトンネルの数十メートル手前まで来たが警察が非常線を張っていた。アクアがその先に入ろうとしたが案の定止められた。
「君!この先は危険だ!」
「お主は何をするか!我の友が危ない目にあっておるのじゃあ!」
「トンネルに友達が‥だが入れるわけにはいかない!我々に任せなさい」
「だが主らではあいつらには‥‥」
アクアが警察官ともめているとヨッシが追いつき、
「ハアハアハアハア、アクア何を‥‥」
「あっ、ヨッシこ奴らが妾を先に進めさせないのじゃ」
「ハアハアす、すみません『つたく、ヒロ達がピンチなのに』あ、あのですね〜」
と、ヨッシは疲れたフリをして警察官に抱きつくと指でアクアに『行け!』と合図した。
アクアはそれを見ると一目散に非常線を飛び越え中に。
「き、君!は、離したまえ!」
「す、すみません。走って来たので体がゆう事を‥‥‥『アクア後は頼んだぞ』」
アクアは走りトンネル前にそしてその人物を見るとその人物の名前を呼んだ。
「青葉!」
「‥‥えっ!あっ、アクア‥‥」
知り合い会えたのか青葉の緊張の糸が切れたのか涙を流し泣き出した。
「ううううえ〜ん。アクア、アクア」
しかし青葉は泣きながら手は『結界の壁』を離さなかった。
アクアはトンネルを見て驚いた。
「何故『結界の壁』がこんな所に」
「青葉!ヒロとカンナは‥‥まさかこのなかか?」
「‥う、うん」
「この結界‥‥どうやって中に」
悩むアクアに青葉は涙を拭き
「カンナと連絡とれるわよ」
「なぬ!本当か?」
「ええ、私が開けた穴から電波がカンナのスマホに届くから」
そう聞くとアクアは直ぐにカンナのスマホに連絡した。
◇
「私はあの人に認めてもらわないと‥‥」
死神はヒロを追い回しながら叫んでいた。
「認めてもらう?誰にだ!」
「そんなの‥‥お前さえいなければ!お前さえ、お前さえ、お前さえ!!!」
ヒロは軽々と車や結界の壁を蹴る。結界の壁を一瞬蹴るが「バチッ」と鳴るていどでヒロにはダメージはなかった。
ヒロが死神を惹きつけている間カンナは怪我人を次々にテレポートさせた。そして目の前にいる怪我人をすべてテレポートさせるとカンナのスマホが震えた。
カンナはスマホを取り着信名を見て喜んだ。
「アクア、アクアが来てくれたんだ!」
直ぐに通話ボタンを押すと
『カンナか?』
「アクア!来てくれたんだ」
『ああ、カンナお前は無事か?ヒロは?』
「私は大丈夫よ。けど‥ヒロが死神と」
『なぬ?死神とな!』
驚くアクアはすぐにカンナに
『そちらにはどうしたらいけるのじゃ!』
「‥‥‥私がアクアをここにテレポートさせる。妖精の気なら妖精同士だしすぐに感じ取ることができるから」
『うぬ!だったら早く頼む!』
「うん、わかった‥‥‥ヒロ!」
『どうしたのじゃ!カンナ!』




