温かい日々
青森旅行から戻ってきて数か月が経った。
旅行の事を、すぐに忘れるかな・・・と思っていたけど、愛華はずっと鈴を大切にしている。
(・・・・よほど楽しかったんだなぁ・・・)
ぼくは、思わず笑みがこぼれる。
そんなある日、晩御飯を食べ終わって、リビングで三人でテレビを見ていると、赤ちゃんの映像が映る。
『あ~!赤ちゃんだ!かわいいぃ~!』
愛華がテレビに向かって指をさし、ママに向かって言う。
『愛華も、赤ちゃんの時あんなだったんだよ~。も~っと可愛かったんだから!』
親バカ全開の答えをする香織。
そんな光景を見ながら、ふとリビングに飾ってある亮介さんの写真を見る。
(・・・亮介先生、素敵な家族ですね。本当に。あなたが香織や愛華をどれだけ大切にしてきたか、よく分かります。)
そんな事を考えていた。
———すると、愛華が突然、立ち上がってぼくと香織に向かって言った。
『・・・・愛華、妹が欲しい!!ママ、愛華の妹連れてきて!!』
思わず、目を見開く香織。
『・・・・愛華、そのうち連れてくるかもね~。そうなったら、愛華はお姉ちゃんだね~。』
愛華は香織の話題転換にも動じずに、ぼくに向かって・・・
『パパ、愛華の妹、いつ連れてくるの??ママ、お腹から愛華の妹連れてくるの??』
(・・・・何とも答えにくい質問だな・・・こんな時、どうすれば・・・)
そう思って、香織をチラ見する。
香織は、口を押えて笑いをこらえている。
「・・・ちょっと、ママ何で笑っとるんよ~!」
『・・・・あははは。娘に詰められてるのが可笑しくて・・・』
「・・・・ちょっと!頼むよ~。」
そう言って二人で笑いあう。
すると、ムスッとして表情で愛華が怒りながら言う。
『・・・パパもママも何で笑うの~!愛華のお話聞いてるの~!もう!!』
ゴメンゴメンと、香織が愛華を自分の膝に乗せ顔を撫でる。
『・・・・妹はいつか生まれたら良いね~。その時は、愛華はちゃんと面倒みてあげてね。』
ご機嫌斜めが解消されたのか、愛華は満面の笑みで頷くのだった。
三人の温かい日々が過ぎていく。




