第10話 セリエよ、倦まず弛ゆまず、精進ください
⬜︎まえがき⬜︎
本編159話より改編
倦まず弛まずでござるよ!
夕子は流れ落ちた頬の涙をハンカチでそっと拭った。
改めて過去に置いて来た大切な思い出に心を寄せる。
娘の朝子は、母の夕子と似て鷹揚とした性格で、母に寄り添いながら秋野に言った。
「秋野先生、お招き頂きありがとうございます」
「はい」
「ところで先生、こちらで何かされるのでしょうか」
「はい、先祖から伝わる秘伝書が残されていまして」
「秘伝ですか」
「はい、その秘伝の秘術を
ーー みなさんの目の前で試してみようかと・・・・・・ 」
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星乃紫と朝霧美夏が大きな声で呟く。
「先生それ、まさかーー あゝああ」
「ええ、まさかですーー ただ、帝の詠唱は、帝の生まれ変わりにしかできません」
秋野は言葉を選びながら続けた。
「確かーー 夕子さんのご主人が帝の生まれ変わりと先祖の書に書かれていました
ーー 間違いありませんか? 」
「はいーー 娘、朝子の父親です」
「本来なら、ご主人が相応しいのですが」
「じゃあーー 」
「こちら側でも色々調べてみました
ーー その結果、お嬢様なら問題無いかとーー 」
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巫女が徳田康代と天宮静女を奥座敷に案内してやって来る。
『みなさん、遅れました。徳田康代でございます』
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康代は挨拶を終え、神さま見習いのセリエにテレパシーを送った。
その刹那、神さま見習いのセリエが神聖女学園の女子高生姿で座敷に現れる。
「康代よ、なんかにゃあ」
『はい、セリエさま、女神降臨だそうです』
「ふにゃあ、なんじゃにゃあーー 」
セリエは、秋野から女神降臨の詠唱を見せてもらう。
「これはにゃあ、女神じゃにゃあい。これは妖じゃにゃあ」
『じゃあーー セリエさま、訪問者たちは女神に化けた妖に悪戯されたわけですか』
「詠唱が間違ってるにゃあ。ここじゃ」
セリエは詠唱を止めさせた。
神使セリウスを康代の元に寄越し、虹色の光を残し消えた。
「セリエさまは、上司の女神さまに確認しに行きました」
「セリウス殿、セリエさまもお忙しいでござるな」
康代は、セリウスと静女の会話を聞いて訪問者に説明する。
『みなさん、セリエさまが女神さまに確認しております』
「・・・・・・ 」
『この場で、日没前までお待ち頂けますか』
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昼間夕子は、原因が妖の悪戯と知って笑顔を取り戻す。
「夕子先生、セリエさまが女神さま連れて来られるといいですね」
「真夏ちゃん、いくらなんでも女神さまは・・・・・・ 」
⬜︎⬜︎⬜︎
しばらくして、地球の女神アセリアとセリエが黄金の光の中から現れた。
昼間夕子は、三日月姫の時代のことーー 100年前のことを女神にゆっくり説明した。
「その三日月姫を過去に戻すことは叶わぬ」
「・・・・・・ 」
「わらわの前にいる者たちを戻すことはできよう」
「アセリアさま、この者たちにお慈悲をお願いします」
セリエは、女神アセリアに土下座して人間言葉で申し上げた。
「分かりました。時の女神の許可を待ってなんとかしましょう」
「ありがとうございます。アセリアさま」
「セリエよ、倦まず弛ゆまず、精進ください」
天女天宮静女は、女神アセリアの言葉に愉悦を表し呟いた。
「倦まず弛まずでござるよーー 」
⬜︎あとがき⬜︎
来訪者編は「小説 かぐや姫は帰らない」の神聖女学園時代から
未来の神聖女学園にタイムスリップした昼間夕子たちの物語です。
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三日月未来




