4話
「シデン!あなたバカなんだからロードの言うことはちゃんと聞いて覚えなさいよ!ロードも面倒くさがらず教えてあげるのよ!」
「余計なお世話だ!」
「はいはい、アリスも勉強頑張って。オグウェイ神父様にもよろしく伝えてね。」
「勿論よ!」
アリスはそう言って教会の方に向かって去っていく。そしてロードが案内するように歩き出した。
「アイツ、いつもあんななのか?」
「まぁね。いつも賑やかで、この帰り道がいつも寂しかったんだ。」
「へー。」
「今日は付き合ってくれそうな友人が居てくれるからか、寂しくはないね。」
「そりゃよかったな。」
「ああ、まったくね。そういえば魔物討伐をするって言ってたけど、シデンはコンバージョンしたばかりなんだろう?大丈夫なのかい?」
「ゴブリン如き技さえありゃ苦労しねぇよ。」
「無茶はダメだよ。今レベルいくつなんだい?」
「10だ。」
「──随分と早いね。じゃあ大丈夫かな。」
コンバージョンとは人がギルドに登録する際に行われる儀式。人にレベルとステータスを付与するものである。皆等しくlv1から始まり、成人を迎えた人間なら1ヶ月ほどでlv20に到達する。だが、そこから先は中々上がらず、多くの者はlv29で挫折する。
二人は歩き、噴水広場につく。
「そういや」
シデンはつい先程の出来事を思い出す。
「よく気付いたよな。どうやって気付いたんだ?」
「ん?ああ、たぶん、魔力探知は鍛えていたから。あと昔から目がいいんだ、僕。」
「へー、なんの為に鍛えてたんだ?」
「─さぁ、なんの為だったかな。覚えてないや。」
「ふーん、そか。」
「僕も質問いいかい?」
「なんだ?」
「君は、」
ロードは逡巡する。何を聞くべきか、何を聞いていいのか。色んな思いが胸に込み上げ、それらを断ち切るように言葉を紡ぐ。
「君は、なんで冒険者になるんだい?」
苦しそうに聞くその様は、自分自身に問いかけるようだった。




