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シリウス・ステラ・フォール  作者: 佐藤羊
理想を友へ
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15話

side アリス


「はぁ、はぁ、はぁ。もう少しよアリス。あなたなら出来るわ。だってあなたはアリスなんだから!」


アリスはロードを背負い森の出口を目指す。アリスは必死に足を動かした。


「大体あのバカは一緒に逃げれば良かったのよ!私が走ってあのバカがロードを背負えばきっともっと楽だったに違いないわ!ええそうよ!」


そんなわけないのは分かってる。あれを見た瞬間、この足元が悪い森で逃げ切れるわけがないことくらい、分かっていた。チームとして、リーダーとして、冷静な自分はシデンがあのバケモノを引き付けておくのが正しいと理解している。


───涙が零れそうになる。


「っ、なんて情けないのかしら。」


全くダメねこのアリスは。正しいと理解しているし、どうしようもないと分かってるくせに何を泣いているの?


「・・・黙りなさい。」


一度決めた事を後悔してるの?可哀想なアリス。そもそもどうしてこうなったのかしら。ああ!今度はロードのせいにしましょう!ロードは確かに10体のゴブリンを察知したわ!でもあのフロストベアを察知出来なかったロードが───


「黙りなさい!!!!」


アリスは出口手前で足を止めた。涙が、止まらない。


「全部私が悪いわ!私がリーダーとしてしっかり方向性を決めてチームで動いた!その結果で起こった事故は予知出来なかった私のせいよ!!誰も悪くないわよ!!だって最後は全部、私が決めたんだから!!!」


そうよ、あなたが悪いの。ならアリス、あなたは一体何のためにそこで立ち止まってるのかしら。


「っ、決まってるわ。」


アリスはロードを下ろして髪を撫で、眠っているロードに少し語り、前を向いた。

もうその瞳に涙はない。


「友達を助けるのよ!!!」

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