11話
パーティ一行は周囲を警戒しながら森の奥へと進んでいく。そんな道中、ロードの魔力探知に引っかかった。
「待って。」
「何かいるの?」
「150mほど先に魔力の反応が10、かな。」
「ほー、便利なもんだな。」
「結構広く居座ってる。外周左右に一体ずつ。あとは中で囲うような布陣。広がり方から見ておそらくゴブリンかな。」
「それじゃ、ここを潰しましょう。」
アリス2人の顔を見て言った。
「どっちみちこの道の先にフロストベアがいるならここを叩かないと挟撃で潰されちゃうわ。しっかりここを潰して万全の状態でフロストベアに挑むわよ。」
「了解。」
「お、おう。」
「何よ?今更怖気付いたのかしら?」
「違ぇよ。パーティって形ばかりのものかと思ったら意外ととちゃんとしてるんだな。」
「フフン、このパーティのリーダーだから当然よ。先輩の背中を見て学ぶことね!心の底から敬いなさい!」
「へいへい。」
「それで、作戦どうする。挟撃?固まる?」
「所詮ゴブリンだ。左右別れて一体ずつ狩って、あとはノリで良くねぇか?」
「最後適当すぎじゃないかい?」
アリスは一瞬悩み作戦を伝える。
「─挟撃にするわ。先に右のゴブリンを私とシデンがやる。ロードはこっちが気を取ってる間に左のゴブリンをお願いね。」
「了解。」
「別に俺一人でもいいぜ。」
「油断はしないわ、ゴブリン相手でも全力なのがヴェネステラ流の冒険道よ!敵の動き次第ですぐ合流して一緒に戦う。これでどうかしら?」
「了解。」
「おう。ワクワクしてきたな、っとそうだ。」
シデンは腰に差す剣を1つロードに投げる。
「わっと、なんだいこれは。」
「魔道具が壊れた用にでも持っとけ。」
「なんで、」
「何かしら訳あって、魔法使えねぇんだろ。」
「───」
「アンタ、知ってたの?」
「知らねぇし聞く気もねぇけど、俺も似たようなもんだ。ま、お守りみてぇなもんだよ。」
「─助かるよ。ありがとう。」
パーティ一行は森の奥へと別れて進む。その顔にはここ数日で築いた繋がりを感じ、不安はなかった。
そんな少女と少年達を嘲笑うかのよう深緑の森の奥から、凍てついた風に晒され始める。




