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文書 No.012-C 紀北山岳信仰遺跡 予備踏査野帳 最終頁の写し

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【文書 No.012-C】 紀北山岳信仰遺跡 予備踏査野帳 最終頁の写し(二〇一三年七月・樋口さとみ)

文書種別:B/調査員 野帳(過去案件参考)

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 紀北山岳信仰遺跡 予備踏査野帳 最終頁の写し


 二〇一三年七月 調査員 樋口さとみ/野田彩乃


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【整理担当注】


本文書は、本骸ケ谷案件の編纂段階において、

編纂者の判断により、参考資料として本書に収録された。


二〇一三年七月、和歌山県紀北山中の山岳信仰遺跡について、

二日間の予備踏査が実施された。

担当者は埋蔵文化財センター調査員・樋口さとみ、

同・野田彩乃、主任研究員(伏字)の三名。


二日目の朝、本人が宿舎を出た後、

踏査ルートの中盤において、樋口さとみの野帳が

三脚と共に発見された。

本人の所在は確認できず、後に

「山中における滑落の可能性」として処理されている。


以下、当該野帳の最終頁の写しを、原状のまま転載する。


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【野帳 最終頁(写し)】


 七月某日 北側尾根筋踏査単独。植生密、視界制限。


 明るすぎる


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「明るすぎる」の三文字は、頁の最終行に、ほぼ単独で書かれている。

それまでの数頁にわたる詳細な踏査記録の質感と、明らかに異なる。


頁の余白に、赤い波線が一本、入っている。

波線の下に、朱書きで一語、書き込まれている。


 「順序」


朱書きの筆跡は、本骸ケ谷案件の編纂段階で確認された

本書本文中の朱書き「順序」と、同じ筆跡・同じ粒度のものである。


当該紀北の調査記録は、二〇一三年八月、

校閲を経て、別途報告書として刊行されている。

当該報告書の奥付の校閲者欄は、

原本コピーの経年劣化により、判読困難である。

「廣澤 文」までは文字として認識できたが、

その先は、紙の繊維のような濃淡が残るのみで、

判別の方法がない。


なお、本骸ケ谷案件の調査員・野田彩乃は、

紀北案件の予備踏査の同行者である。

野田彩乃自身が、紀北の野帳に当該朱書きが入っていた事実を

認識していたかどうかについては、本書末尾において、

確認することができない。


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【編纂者注】


本項の収録は、本書の編纂者の判断の範囲を、

ある程度超える性質を持つ。

骸ケ谷案件と紀北案件は、案件として別個であり、

本来、本書に併載される根拠を持たない。

しかし、両案件の調査記録に同一筆跡の朱書きが入っていた事実は、

当地の調査の連続性を示唆する。

読者の判断に委ねる。


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                  廣澤 文彦 (編)


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