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三茶浪漫  作者: たま


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35/46

参拾伍

「そんなに眠ってたのかい?」本人は普通に酔って眠っただけだと思っていたので病院で管に繋がれた自分にまず驚いていた。

「一時期は腎不全になりかけていたんですよ。何とか身体からエチルグリコールを抜く事ができましたが。」医師と黒田から自分の身に起きた事を聞いて驚く高嶺さんだった。

「良かった!意識戻ったんですね!」病室に入ってきた杏と抱っこされた我が子に反射的に涙ぐむ。

「これが…家族ってものなんだね。

人に心配して貰えるって…なんかイイね。」高嶺さんが感動してる。

「いえ、私はただの雇われシッターですよ。

お給料いただけないかと心配でした。修斗君だけですよ、あなたの家族は。」言いながら修斗の顔を高嶺さんに寄せる。

「やっぱり君はつれないね〜

ハナマ◯の店長と昨夜は片想いで話し込んでね、盛り上がったよ。」高嶺さんは思い出したようだ。

「相手はハナマ◯の店長ですか!」黒田が大声を出す。

「どうしても分からなかった相手は、アイツかあ〜

杏さんの家でも怪しかったんだよ!」黒田がうなづく。

「エッ、それ誰?」大谷が初耳で驚く。

「杏さんの昼職のスーパーの店長だよ!気が弱くて影がうすーい男なんだ。」黒田が説明する。

「おいおい、彼は去年奥さんと子供に捨てられてノイローゼなってたのから、やっと復帰したんだぞ!

メンズエステ通ってたのバレて、奥さん子供連れて実家帰ったんだよ。

後は弁護士に慰謝料と養育費だけ請求されて離婚だよ。

それくらい許してやれば良いのにさあ〜可哀想だよ。」高嶺さんがまた涙ぐむ。

「何言ってんですか?

アナタ、そいつに毒盛られて死にかけたんですよ!」黒田が呆れる。

「エッ!なんで!

店長はやっと奥さんと子供の事吹っ切れて、今は杏さんに片想い中なんだよ。

杏さんを支えたいと言ってたよ!」高嶺さんが驚く。

「エーーッ、絶対違いますよ〜それは無い!」杏が速攻で拒否る。

「店長は昔っからロリ好きでメンズエステも風営法触れないからと女子高生使ってた店に課金してたんですよ〜

それで奥さんが生理的に無理!って子供への影響も考えて離婚されたんですよ。

確かに去年は精神科通院してるって噂で聞いたけど。

私だけは、絶対ないです!」

さすが主婦なので情報通だ。

「ちょっと待って!

確かブルードラゴンの幹部が三茶の人物に成り代わったのは、1年前富士の樹海の遺体から身分証をくすねたってバーのお兄さん言ってた!

ハナマ◯の店長じゃないのか?」杏と黒田の顔を見る。

「オイッ、その話聞いてないぞ!」黒田が怒る。

大谷がしまった!と言う表情をしながら、

「そうすると、全ての辻褄が合う。

ブルードラゴンの幹部が店長に去年からなりすましていたんだ!

そして、未亡人になった杏さんに目をつけた。

高嶺さんに後妻に勧めようと!」大谷の話に高嶺さん、黒田、杏も驚く。

「でも、本当に店長でしたよ?

性格も顔もしぐさも…そんな事出来るんですか?」杏はとまどう。

「ワシも昔から知ってるよ、彼を!

人見知りでシャイだが仕事熱心で真面目な男だよ。」高嶺さんも混乱してる。

「いや、無戸籍でここまで成り上がってきたブルードラゴンの幹部は、身分証の写真から周りの人の反応からキャラクターを作り上げれるんだよ!

すごいペルソナ、仮面の男なんだよ!

あ〜っ、そんな近くに居たなんて!」大谷が悔しそうだ。

黒田が電話し終えたようで戻ってきた。

「署から警官がスーパーへ向かってる。とにかく話を聞かせて貰おう!」


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