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数日後、バロン公爵の容態が落ち着いたとの一報を受けて、私は皇帝陛下と共にバロン公爵の家に向かった。
「エアリス様、よく来てくださいました!
あなたは命の恩人です!」
バロン公爵は深々と頭を下げるとそう言った。
「いえ、当然の事をしたまでです。
ところで、バロン公爵様の反応は確かに毒物によるものでした。
倒れる以前に何かお召し上がりになりましたか?」
「うーん、ウィスキーが好きでしてね。
それをロックでいただいたのと、キッシュを少し、それからスープを食べましたね。」
バロン公爵が言う。
「どうだ?
何か分かるか?」
「流石にそれだけでは…」
私は考える。
「しかし、毒ならば、直前に食べたものでは無いのか?」
「遅毒性のものもありますので、それは断定出来ません。
それに、例えばですが、毒をウィスキーの氷の中に仕込んでおいて、溶けていくうちに段々と毒が回る…というような場合もございます。」
「なるほど…
バロン、誰かから恨まれる覚えは?」
皇帝陛下がそう尋ねると、バロン公爵は少し考えた。
「徴税官をやっていますので、税金の取り過ぎだの何だのと、恨む輩は多いかと思いますがね。」
バロン公爵はそう言った。
「うーん…
ウィスキーは自分で注がれたのですか?」
「あぁ、セルフで置いてあったろう?
だから、自分で氷を入れてウィスキーを注いだよ。」
「なるほど。
キッシュも、スープも、もちろん王宮で用意された物でございますよね?」
「あぁ、しかし、スープは同伴者の婚約中の彼女が持って来た物だがね。」
「では、その同伴者に毒を入れる機会はあった、と?」
「いいや、それは無いだろう。
なぜなら、そのスープを半分ずつにして、彼女も飲んだからだ。」
うーーん…
謎は深まるばかりだな…
「婚約者様は一緒にお住まいですか?」
「あぁ、彼女の部屋なら3階だよ。」
「ありがとうございます。
少し屋敷をウロウロさせていただいても?」
「構いませんよ。
どうぞ、よろしくお願いします。」
そして、私たちは3階の彼女の部屋に向かった。
「あら、メルロー様は今お出かけ中ですよ?」
侍女らしき人がそう言った。
「そうですか…
あのぅ、ここ最近で変わった事などありませんでしたか?」
「変わった事、ですか?
さぁ…?」
「なんでも良いんです。」
「そうおっしゃられても…
あ、そういえば、メルロー様は大量の腐った食べ物をゴミに出してましたね。
あまりにも多くてびっくりしたのですよ。」
「!!!
ありがとうございます…」
「何か分かったのか?」
「この事件、犯人は恐らく…」
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