甲高い悲鳴
ロイス様は颯爽とダンスホールの中央に私を連れて行く。
私は内心ヒヤヒヤだった。
何せダンスは大の苦手だ。
皇帝陛下の足を踏んだりしたら…?
最悪牢屋行きなのでは…?
そんな事を考えながら、ダンスをし始めると…
皇帝陛下のリードは完璧で流れるようで、皇帝陛下の身体に身を任せて、私はダンスをスムーズに踊る事が出来たのだ!
え、リード役によってこんなに変わるの…?
あっという間にダンスの時間は過ぎていった。
「ありがとう。」
そう陛下に言われた。
「い、いえ!
こちらこそ!」
ダンスも終わり、皇帝陛下の周りには次のダンスの機会を待つ女性達がたむろしていた。
私は白ワインなどを飲みつつ、少しぼーっとする。
「エアリス様ではないですか!」
「フィオ様…!」
フィオ様が礼服に身を包んでいた。
「これはこれは。
お久しぶりにございます。」
「えぇ、また、彩に行かせていただきますので、新メニューをよろしくお願いしますよ。」
「ははは。
分かりましたわ。」
そして、フィオ様は去っていった。
「まぁ、あなたったら、一体どういう事なの?」
マーラー様が険しい顔でそう尋ねた。
「は?
一体何の事ですか?」
と、聞くと。
「皇帝陛下にはダンスに誘われ、魔導士団団長のフィオ様までご挨拶に!
あのお二人は、王宮でもモテまくっているのよ!」
「はぁ…
そうでございますか…」
私は興味無さげにそう言った。
ただの客なのだが。
「んもぅ!
あなたったら、油断も隙もないわね!」
そんなたわいない話をしていた時…
「キャァァァぁぁ!!!」
甲高い叫び声が上がった。
「どうされました!?」
私が駆けつけると、嘔吐して倒れている男性が。
「医師を!
医師を呼べ!」
皇帝陛下が鋭く言う。
「瞳孔の開き…
激しい痙攣…
発汗…
熱…」
私は呟くように言う。
「これは、毒にございます!
皆様、食べ物飲み物に口を付けてはなりません!」
私は言った。
「ど、どうすればいい!?」
「細めのホースを!
胃に入れて、胃を洗うのです!」
「そ、そ、そんな事をしたら死んでしまうわよ!」
男性の同行者の女性が言う。
「どの道このままでは死にます!」
「よし!
持ってまいれ!」
そして、その場で胃洗浄をした。
何とか男性は一命を取り留めた。
♦︎♦︎♦︎
皇帝陛下が私を後宮まで送ってくれた。
「エアリス、今日は助かった。
毒を盛られたのは公爵のバロンでな。
彼を失う事は国益を損なうのだ。
もちろん、友人としても大切だ。」
「そうですか…
バロン公爵の容体が落ち着いたら、事情を伺いたいのですが。」
「ふむ、特別に許可しよう。」
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