恐ろしい子・ルシア
「そうよ!まあ見ててよ」
そう微笑むと、ルシアはひらりとエルドの厚い胸板の上に乗った。
「まぁ、侯爵様の胸板硬いわ!全然違いますのね」
「どこを触っている!?」
「どこって心臓ですわ。ここが苦しいのでしょう?」
そう言ってルシアはエルドの逞しい胸板をさする。
「まぁ〜侯爵様の胸ってとっても厚いんですね!」
「これは何の拷問だ!?」
……確かにエルド様にとってこれは拷問だわ。
ルシア様、かえるを渡された時から少し変わっている子だと思っていたけどまさかここまでだとは……なんておそろしい子なの!?
「ルシア様!そこまでです。ほら、エルド様から降りてください」
「ええー、これからが本番だったのに」
「いいから降りてください。朝から屋敷中に緊張感をばら撒かないでください!」
ルシアはきょとんとしたまま、首を傾げる。
「私、侯爵様を看病しようとしてただけよ?」
「それが問題なんです!!」
フウカとアキラの声が、ぴったり重なった。
エルドはベッドに座ったまま、深く息をついた。
「……この屋敷で一番恐ろしいのは、君かもしれないな」
「?」
ルシアは、自分がどれほどエルドと周囲の人々の心臓を追い詰めているかに、まったく気付いていなかった。
(……だが、この恐ろしさも含めてルシア嬢の全てが愛おしいのだから、どうしようもないな)
すみません少し短めでした!
ルシア様の可能性は無限大ですね汗
この暴走はもう誰にも(作者にも)止められないと思いますが……
最後まで読んで頂きありがとうございました。




