まるでヒロインじゃない!
ようやく誤解も解けて、キスもして、ルシアの涙はいつのまにか引っ込んでいたが……
その時の私は、もう悪役令嬢にこだわる事はしていなかったと思う。
ただ侯爵様の手を離したくなくて、侯爵様の腕の中にずっといたくて。
気が付けば私は侯爵様に抱きついていたのだ!
ボスっ!!
しん、と静まり返った部屋に、ルシアがエルドに抱きつく音だけが響いた。
「……っ、ルシア嬢?//」
「ここここ侯爵様!私、わたし……//」
どうしよう、私ったら侯爵様から離れたくないわ。だって侯爵様ったら優しいし、フウカと違って逞しいし、いい匂いがするんだもの。
この気持ちが何なのかわからないけど……私はこんな事、侯爵様以外にはしない。淑女なんだから!
いや、その前に悪役令嬢 (になるはず)なんだから!
でもさっきから悪役令嬢らしくないムーブをかましているのよね……
お姫様抱っことか、あったかいお茶を出されるとか……
これじゃ私は悪役令嬢っていうよりも……!まるで!
ヒロインじゃない!!
でもでも、今は離れたくないの。侯爵様も何も言わないし、もう少しこのまま……
すみません少し短めでした。
ルシア様、悪役令嬢にこだわってなかったと思うって言ってなかったっけ?笑
最後まで読んで頂きありがとうございました。




