とんでもない性癖
知恵熱を出してから数日後、ルシアはとんでもないことを考えていた。
「ねぇフウカ!私気づいたのよ!私がしばらく熱で動けなかった時があったじゃない?あの時侯爵様が来てくれて……」
「うん?……ええ、」
(まだ時々知恵熱は出しますけどね)
「そこで気付いたの、侯爵様は『弱っている女』が好きな『弱者フェチ』じゃないかって!!」
「ズコーッ!!」
フウカは思わず古臭い漫画のようなリアクションを取って床を滑った!
「な、なんて?今なんて仰りました?」
「だから体調不良な女性を見ると優しくなる男っているじゃない!ほら自分より弱い女が好きっていうモラハラ男特有のアレよ!」
またこのお嬢様はどこでどんな本を読んだんだか……
フウカは頭を抱えた。
「エルド様はそのような御仁でない事はわかってるでしょう?どうして気付かないんですか?」
「だっ、だって……信用できないんだもの!私と違って侯爵様はいろんな方と、その……」
はーっ!とフウカは呆れたようにため息をついた。
「ではご自分の目で確かめてみたらどうですか?エルド様が本当にモラハラかどうか!」
フウカはもはや自分が何を言っているかわからなかったがヤケクソだった。
* * *
フウカに言われてからルシアはずっとエルドの書斎の前をうろうろしていたのだが……
「どうしよう、侯爵様の仕事場に来たはいいけどどうしたら良いかわからないわ」
ルシアがふと見ると、扉がわずかに開いている。
(あれ?まだ侯爵様来てないのかな?)
「し、失礼しま〜す……」
誰もいない……?
書斎には誰もいなかった。護衛どころか侍女さえも。
「侯爵様はまだ来てないのね!あっ、この書類のやま!こういうところにじつはモラハラの証拠なんかがあったりするのよね!」
ルシアは机の上に置いてある書類を無遠慮に探り始めた。
書類の山にモラハラの証拠なんかあるわけないでしょうよ……汗
なんかルシア嬢にはツッコミも追いつかない笑
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