それって私が好きって事?
街中でエルドに助けてもらった上に、扇子をプレゼントしてもらったルシアは……
悪役令嬢を夢見て、日々悪役令嬢の練習(笑)をしている伯爵家の令嬢ルシア・カルミナートは、先日侯爵様に買ってもらった金の扇子をくるくると回していた。
(あの時はてっきり侯爵様に嫌われてると思ったけど……)
『あなたの瞳に似合うと思う』
あの侯爵様の言葉の意味は何??どうなの??何なの?単なる嫌味?
「ねぇフウカ〜?侯爵様は一体どういう意味で私にこの扇子を買ってくださったのかしら?」
「……先日侯爵様から頂いた扇子ですか?確かお嬢様は「私の事が嫌いだからわざと私のコンプレックスの金色を選んだんだ」っておっしゃってましたよ」
「だよねぇ〜」
だけどなんだろうこのモヤモヤは……あの時はそれで納得したけど、なんか……
「もしかして、他にも意味があったんじゃないか?て思ってますか?」
ギクーッ!!
「あ、いや〜。まぁ仮に、仮によ?別の意味があったとしたら、どんな意味があるのかなーって……知りたいわけじゃないけどフウカならなんだと思う!?」
「…………」
気になるならそう言えばいいのに。変なところで素直じゃないんだからお嬢様は……
「うーむ、私ならあんな事言われたら『私の事が好きなのかも』って思ってしまうかもしれませんね」
「やややややっぱり!?ここここ侯爵様ったら私の事好きなのかしら!?」
またこのお嬢様はこんなに目をキラキラ輝かせてそんな事でわかりやすく喜んで。
だから悪役令嬢には向いてないんですってば。
「……あの方は来るもの拒まず去るもの追わずで有名なお方。それこそ前にお嬢様がおっしゃった通り、結婚したらモラハラ男に変身するタイプかもしれませんよ?」
フウカは心を鬼にしてわざとルシアの心を刺激するような事を言った。ルシアの夢の悪役令嬢に発破をかけたのだ。
(まぁそんな方が不埒な輩から助けたり、お嬢様に扇子を買ってくださったりはしないと思いますがね)
さあどう出る!?ルシアお嬢様!!
フウカはルシアの「悪役令嬢になりたい」という夢(笑)を叶えてあげたいと思っています。
でも同時にルシアの性格的に無理だとも思っています。
最後まで読んで頂きありがとうございました。




