8話 屋敷ダンジョンの作り
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翌日も華乃は屋敷ダンジョンに来ていた。
配信をしながら、昨日と同様、一層を見て回る。
「今日は特におかしな所は無さそうですね…」
配信序盤の今は、五〜六人ほどの視聴者が出入りするくらいだ。
他のライト配信者と同じく、屋敷の雰囲気をレポートして回る。
「この家、平屋でしたが…こんな異様な部屋数では無かったのですよね…」
一層には、三十以上の和室がびっしりと並んで配置してある。
当然、一般家屋とは作りが全く異なるのだ。
そんな様子を見て回りながら、華乃は怪訝そうに眉をひそめる。
台所や便所といった設備も、回ってみる限りは見当たらない。
「やっぱり…作りが変わってます…」
『そりゃそうだよ、ダンジョンに変形したんだから』
『普通の家じゃないんだし、迷うから気を付けてね』
『迷子になったら、それはそれで面白いけどw』
視聴者もコメントで指摘するとおり、妖気が溢れて空間が歪み、元々あった物を巻き込んで、
ダンジョンは形成されるのだ。
「もっと…懐かしい気持ちになるのかと、思ったのですが…はぁ…これでは別邸ですねぇ」
華乃が悩まし気に息を吐くと、チャットがまた流れる。
視聴者人数は十人を超えていた。
『出た!昨日と同じ虚言癖!』
『まあまあ、そう言うスタンスなんでしょ?』
『“この屋敷は昔住んでた”スタンスかぁw』
『いやいや、ワンチャン本当かもよ?』
チャット欄が少し荒れてるが、言い返せば更に荒れる気がするので、このまま敢えて流しておく。
「おっと、ごめんなさい!」
「あ!いえ!こちらこそ…」
レポートしてた時に、同業者さんとうっかり
ぶつかってしまう。
「今日は…本当に配信者さん多いですねぇ」
昨日は、チラホラといった感じだったが…今日はどこを見ても配信者が視界に入っている。
『昨日、華乃ちゃんが一層で物の怪捕まえたからじゃない?』
『ああ…それあるかも?』
確かに、昨日の配信の様子は視聴回数も跳ね上がり、更に切り抜きもされていた。
「昨日は本当…ビギナーズラックでしたものね」
華乃がクスリと笑うと、チャットも賑わう。
『ホントそれ!』
『ビギナーズラックにあやかろうと、やって来たんだろうねー』
「さすがに今日はそんな幸運も無いでしょうし…
うーん、今日は二層へ降りてみようかしら?」
華乃が屋敷の奥、二層へ降りる階段近くまで、
来た時だ。
四〜五人の集団が、華乃を追い越し階段を降りて行く。
「わっ?!…なんだか物々しい方達ですね?
配信者…には見えない気がしますが…」
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