16話 覆面集団に襲われる
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「…な……?」
四人の集団…よく見れば、全員が覆面を被り顔を隠していた。
明らかに様子のおかしい、怪しげな集団は圧を伴い真っ直ぐに華乃へ近づいて来る。
「な、何ですか?」
無言の圧に気圧され、華乃は無意識に後退りする。
「…黒鳥華乃か…?」
覆面の人物の低い呟きに、華乃の背筋は凍る。
(わたくしを知っている?目的は…何??)
恐怖を感じた華乃は咄嗟に、逃げようと足を動かす。
一層まで行けば、沢山の配信者がいるだろう。
とにかく、助けを呼ばないと…!
しかし…
華乃が踵を返し、立ち去る前に覆面の男達に、腕を掴まれてしまう。
「きゃあ?!…何するんです?」
「依頼されたんでな、悪く思わんでくれ」
(依頼…?依頼って…?!)
覆面の者の、そんな冷たく低い声に体が竦む。
華乃は拘束され、強引に壁へ押し付けられる。
「何のつもりです?!離してください!」
後ろ側の覆面の男達が何やら不穏な事を話し出す。
「骨の一本でも折るか?」
「いや、裸にして写真をバラ撒こう」
話しを耳にしてしまった華乃の顔は恐怖で青ざめる。
そうでなくとも、今日は二層に他の配信者は来て居ない。
(どうしよう…助けは…見込めない?!)
男四人に取り囲まれ、拘束された華乃に逃げるチャンスはあるだろうか?
絶望的な状況に、華乃の息は上がる。
覆面の男の一人が、華乃の首筋に手を触れる。
そして…ブラウスのボタンへ手を掛けた。
「嫌ぁー!!」
華乃は身じろぎし、叫んだ。
その声に呼応するかのように、華乃の胸ポケットにあった符が発光し、河精の姿が現れる。
(河精さん?!…助けて…くれるのですか?)
河精は僅かに華乃へ振り向き頷くような仕草をする。
そして、刹那…
符から出てきた河精が、彼女に触れていた男を突き飛ばす。
「うぐっ?!」
他の男達も危険を察知し、華乃から距離を取る。
「符の物の怪か?…コイツ、勝手に出て来たぞ?!」
「主と長く共に居ると、守護するようになる物の怪もいるらしいが…」
男達が怯む中、奥にいた覆面の男が何かを取り出していた。
「こっちも符ならある!」
覆面の男が符から物の怪を出現させようとした瞬間、河精が男の手元を攻撃する。
「し、しまった!符が…」
符を落とした男へ、すかさず河精は全力でタックルする。
「くそっ、とにかく女が配信出来なくすりゃいいんだ!」
「脱がせて撮ったらすぐ退避しよう!」
河精が覆面男の一人を相手にしている隙に、
他の三人は強引に華乃に掴み掛かろうとする。
華乃も必死で逃れようとするが…
男三人の前に逃げ切れず、ブラウスのボタンが引きちぎられ、肩が露わになった時…
「何をしている!!」
階段から、鋭く誰何する声が聞こえた。
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