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美鈴と咲良

今日は3人娘が揃って部室にやって来た。

萌が何か企んだ顔をしている。

「真ちゃん、2人には聞かないの?」

「何を?」

「今日は何しに来たのって。」

「そんな失礼なこと聞かないよ。活動しに来たのに決まってるし。」

「何でー。私には普通に聞いたくせに。」

「そうだっけ?」

「あっ、とぼけてる。」

「それって真奈美と間違えてないか?」

「私じゃない。真ちゃんよ。」

しらばっくれる真奈美。

昨日、萌に聞いたのは絶対に真奈美だ。

でも、ここは俺ってことにして貸しを一つ作っておくのもいいか。

「まぁ、それはいいとして、あのことは聞かないの?」

と萌。

「うん、聞きたいけど・・・。」

俺がためらっていると

そこに美鈴が入ってくる。

「『あのことで』通じるんだ、2人は。いいの、真奈美?」

イタズラっぽい目で真奈美を見る。

前にもこんなシュチュエーションがあったな。

真奈美はそんなことどうでもいいから、早く2人に聞いてよと目で俺に訴えている。


「なぁ、美鈴と咲良に聞きたいことがあるんだけど。」

「何?真面目な話みたいね。」

と美鈴。

その流れで美鈴に聞く。

「来年、先輩たちが引退したら誰かが部長や副部長になるだろ。美鈴はする気ある?」

「う~ん。」

しばらく考える美鈴。

「どうしてもってことなったら考えてもいいかな。」

「ほんと!」

真奈美が叫ぶ。

よっぽど嬉しかったのだろう。

「なんで真奈美がそんなに喜んでるのよ?」

「もしもだれもやりたくないってことになって、ジャンケンになったらどうしようって、ずっと考えてたの。よかったー。部長、やってくれるんだ。」

「やるとは言ってないよ。どうしてもってことになったら考えるって言っただけ。」

「うんうん、考えてね。よっしゃー。」

もう決まったことのようにガッツポーズを決めている。


咲良はどうだろう。

期待できない気がするが。

「で、咲良は?」

「う~ん・・・美鈴が部長するってことになったら副部長してもいいかな。私たち、小学校からずっといっしょだし。」

「正しくは幼稚園からだけど。」

と嬉しそうな美鈴。

「ほんと!!」

また真奈美が叫ぶ。

「わーやったやったー!!」

もう飛び上がらんばかりのはしゃぎよう。


「でも、他にやりたい人がいたら譲るよ。って言いたいけど、二人の様子を見てたら真ちゃんも由衣ちゃんもやりたくないっていうのがわかるけど、そう?」

俺も由衣もウンウンと大きくうなずく。

俺は顔が緩んでしまっている。

「萌も?」

「うん。」

即答する。

美鈴がサバサバした顔で

「そう。ジャンケンとかクジとかで部長を決めるのはどうかって思うから、私がすることになりそうかな。そのときは、咲良、お願いね。」

「うん。頼りない副部長で悪いけど一生懸命支えるよ。」


こんなにあっさりと決まるとは。

それにしても咲良が意外だったな。


「じゃあ、活動しようか。」

と咲良が。

もう「活動」が合言葉のようになっている。

それを合図にみんながそれぞれの活動を始める。

3人娘は下絵を、由衣と真奈美は色塗りを。

俺は唸る。


しばらくやったら休憩。

「ここにもお茶セットが欲しいな。」

俺が話を振ると

「うん。真奈美ちゃんと真ちゃんからもらったのがまだ余ってるから、明日持ってくるよ。」

「何のこと?」

と美鈴。

「コーヒーと紅茶。由衣ちゃんちで活動してたときに飲んでたんだけど残りがあるんだって。」

「へー、由衣ちゃんちでやってたんだ。」

と咲良。

「うん、部室が暑くて入れなくなってからずっと。」

と由衣。

「もう部室が使えるから、みんなで集まって活動できるね。楽しくなりそう。」

美鈴が嬉しそうだ。

美鈴って、本当はこんな子だったんだな。


ところが話は急展開を迎える。

「真ちゃんって、本当に絵を描かないの?」

咲良が非常に危険な質問をしてきた。

これって何度目だ?

俺が絵を描かないのって、そんなに気になるところか?

世の中にはいろんな人がいるだろうに。

昨日、知ったばかりのくせに、萌が得意げに答える。

「それにはね、深い理由があるの。」

「何何?」

美鈴が食いつく。

「実はね、真ちゃん、凄い得意分野があって、それは極めてるの。だからそれ以外は描かないって決めてるんだって。」

真奈美や由衣よりも話を盛っている。

いや、話を作っている。

なんか、もうどうでもよくなってきたが、このままではどうでもよくない気もする。

「萌~、ほどほどにしてくれよ~。」

半分諦めの境地の俺。

「何が?」

「その話。そのへんにしてくれよ。」

そこに由衣がいかにも面白くなってきたとばかりに割り込んでくる。

「何で?じゃあ、ここからは私たちで補足説明ね。」

最悪の事態だ。

美鈴と咲良が身を乗り出す。

「で、さっき萌が言ってた真ちゃんが極めてる得意分野って何?」

「それはね。」

溜めをつくって、3人で顔を見合わせた。

「それは」

今日までなんとか毎日エピソードを追加してきましたが、仕事の都合でそれが大変難しくなってしまいました。

毎日見てくださった方がいらっしゃいましたら、大変申し訳ございません。

今後は、毎週日曜日の午前中に上げさせていただきます。

今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。


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