↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
9/31

不穏なオルハラの森

「お姉様とお兄様達はいかがでしょうか?」


「勿論美味しかったわ。でも……あっと言う間に食べ終わっちゃった。次も期待しているわよ!」


「凄く美味しかったぞ、アルキス。お前は料理の才能もあるようだ」


「うまいけど、入れ物が小さくねえか? もっとドンとでかい入れ物で食いたいよ」


「それはすみません。適正な大きさの瓶をガストンに用意して貰いますね」


「ああ、そうしてくれ!」


 ガストンがしっかり頷いてくれたので、俺はにこやかに笑って、食後のお茶を啜った。

 口火を切ったのは、お父様だった。


「ジュリア、ルルーシュ。二人とも、オルハラの森はどうだった?」


「すごく沢山のゴブリンに遭遇したわ。倒した数は248体よ。ギルドに討伐証明を出したわ」


「上位種もゴロゴロいたぜ。俺は今日、剣で出かけたんだけど、わらわらと出るわ、出るわ。やっぱり、キングがいるんじゃねえの?」


「やはりそうか……。間引きを二人は明日以降も続けてくれないか。小遣いは弾むぞ」


「やったぁ。私もオルハラの森は心配だから、良いわよ。ガストン、毎日プリンを作ってくれる?」


「かしこまりました。お作りしましょう」


「俺も良いぜ。小銭が貯まるし、身体を動かすのに、実戦は丁度良いからな! 俺にはデカいプリンを頼むぜ、ガストン!」


「かしこまりました」


「ありがとう、2人とも。しかし、深追いはしないようにね」


 そうお父様が締めて、俺達は解散した。

 自室に戻り、ランプをつける。

 俺は『魔導具の作り方・初心者向け』を読み込む。

 基盤はスライムゼリーで作った樹脂板を使えば、曲げることが出来る基盤が出来上がる。


「へえ。曲げることが出来れば、色んな形の魔導具が作れそうだ」


 その他にも色々書かれているが、今はこれ位で十分だ。

 明日の午前中は、ランプを改造しよう。

 俺はそう決意して、ランプを消し、ベッドに入った。

 魔導具作りは、わくわくする。

 とても楽しくて、プログラマー時代に戻ったようだ。

 俺は楽しい明日を夢みて、目を閉じるのだった。




 翌日、メイドのサーラに起こされて、ゆっくり起床した。

 顔を洗って、服を着替える。

 食堂に着くと、お父様とお母様が座っていた。


「おはようございます、お父様、お母様」


「おはよう、アルキス。よく眠れたか?」


「はい」


「おはよう、アルキス。今日も元気そうで何よりだわ」


「はい、お母様」


 俺が自分の席に座ると、お姉様とお兄様達がやってきて、着席した。

 すぐに料理が並べられ、それを食べ始める。

 うーん、サラダ美味しいんだけど、たまにはポテトサラダが食べたいなぁ。

 昨日厨房を借りたばっかりだから、もう少ししてから、マヨネーズとポテトサラダを作りに行こう。

 大きなソーセージを食べつつ、そう言えばハンバーグってないなぁ? と思った。

 ソーセージがあるんだから、挽肉にする文化はあるはずだ。

 ハンバーグも今度作ろう。

 お気に入りのゴマのパンを3つ食べて、お腹いっぱい。

 食後のお茶を啜る。


「さて、今日は他領から客人が来る予定だ。ベイクブリッド辺境伯家の領主様とその嫡男、アストレイ・ベイクブリッド様だ。うちはベイクブリッド辺境伯家の寄子だから、ご訪問されるのに理由はいらないだろう。だが、アストレイ・ベイクブリッド様には、まだ婚約者がおられない。今、確か14歳の筈だ。もしかしたら、ジュリアを見に来るのかもしれない」


「まあ。ベイクブリッド家なら、そこそこ強いんでしょうけど、性格が悪い人とは婚約したくないわ」


「わかっている。ジュリアは性格重視だものな。今日もゴブリン討伐を頼むが、夕方は早めに帰ってきてくれ」


「わかったわ」


「ゴブリンは放置しておけない存在だ。ジュリアもルルーシュも、宜しく頼む」


「まっかせといて!」


「まあ、頑張ってくるよ」


 それで俺達は解散し、俺は自室に戻ってきた。

 俺は新しい木の基盤を持って、屋敷の裏手に回った。

 馬小屋にピエールを発見し、声をかける。


「ピエール、おはよう」


「おはようございます、アルキス様」


 ピエールは馬の世話を終えて、表に出て来た。


「ノコギリを貸して欲しいんだ」


「良いですよ、どうぞ」


 俺はノコギリを借りて、基盤を半分の大きさに切った。


「廃材を貰って良い?」


「良いですよ。薄い板なら、これが良いでしょう」


「ありがとう! じゃあ、切っちゃうね」


 俺は廃材を切っていき、1個分の魔石ソケットを作った。

 それと、右と左に捻る調節つまみも切って作った。

 白い箱にも切れ目を入れて、調節つまみの部分をくり抜く。


「ありがとう、ピエール。ノコギリを返すね」


「いえいえ。また用があるときは、来て下さい」


 俺はうきうきで自室に戻り、半分の大きさの基盤に魔術ペンで、配線を描いていく。

 縮小二分の一、色の変更と光量を変更する設定を加える。

 右に捻ると色が変わり、左に捻ると3段階に光量が絞られるようにした。

 半分の大きさだが、ランプの構造は単純なので、余裕を持って配線と呪文を書き終えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。