なかなか勝てない
トントンとノックの音が響く。
「アルキス様、昼食のお時間です」
「わかった、今行く」
俺は自室を出て、食堂に向かった。
食堂に入り、自分の席に座る。
ジュリアお姉様とルルーシュお兄様は、ゴブリン討伐の後片付けで不在だ。
今日も美味しい食事を頬張る。
挽肉を使ったパスタがとっても美味しい。
お気に入りのゴマのパンも、2つ食べた。
食事が終わり、食後のお茶を啜る。
「アルキス、掃除機を修理してくれたそうだな。掃除機は故障が多いので、修理出来るのは助かる。倉庫に10台程眠っているから、時間があるときに、修理してみて欲しい」
「はい、わかりました」
「アルキスは、もうすっかり魔導具師ねぇ。魔導具作りは楽しい?」
「はい、お母様。とっても楽しいです!」
「あなたが嬉しそうで、私も嬉しいわ」
お母様はにこやかに微笑んでくれた。
それで俺達は解散した。
俺は訓練場に赴き、まずランニング20周を回った。
「よぉ、アルキス様。模擬戦をやるかい?」
「はいっ、お願いします!」
俺は木剣を持ち、構えを取る。
「よーい、はじめっ!」
俺は剣を振りかぶり、思い切り振った。
すぐにかわされて、横薙ぎに剣を振るう。
木剣で弾かれて、向こうが振りかぶる。
俺はちょこまか動いて避けた。
5分ほど打ち合い、おいかけっこが続いた。
相手が大きく振りかぶった時がチャンスだ!
「【3連撃・猛虎】!」
ガガガキンッ!
剣でいなされ、相手の必殺技が横腹に入る。
「【5連撃・白虎】!」
俺はなんとか木剣でガードしたが、吹き飛ばされて、膝をついた。
「フーリンの勝利!」
俺はがっくりと項垂れた。
「また吹き飛ばされたぁ! 全然踏ん張りがきかないんだけど、どういうこと?!」
「アルキス様は体重が軽いんだよ。まあ、しっかり食って、鍛錬してれば筋肉もつくさ」
「そうだと良いなぁ。よし、次の人と模擬戦をしよう」
俺は夕方になるまで、模擬戦を繰り返した。
今日は一度も勝てなかった。
ちくしょう、悔しい。
俺は訓練を切り上げて、お風呂に向かった。
服を脱いで、身体を洗う。
そして、湯船に浸かった。
「ああ~、生き返るぅ~」
俺はゆっくり湯船を堪能して、お風呂を出た。
服を着て、髪を手櫛で整える。
ドライヤーが欲しい。
俺は自室に戻り、椅子に座った。
『魔導具呪文一覧』をぺらぺらめくり、目を通す。
うん、吸引の呪文が載っている。
掃除機に使われているんだもの、きっとポピュラーな呪文なんだろうな。
トントン、とノックの音が響いた。
「アルキス様、晩餐のお時間です」
「わかった、今行く」
俺は自室を出て、食堂へ行った。
食堂には、全員揃っていた。
俺も自分の席に座る。
美味しそうな料理が並べられる。
「いただきます」
まずはスープから、飲んだ。
相変わらず凄く美味しい。
次は野菜サラダをしゃくしゃくと食べて、メインの唐揚げに突撃だ!
唐揚げはカリッとジューシーで最高に美味しかった。
デザートのプリンも食べて、食事は終了。
食後のお茶を飲む。
「ジュリア、ルルーシュ。後片付けの進歩はどうだい?」
「今日もかなり燃やしたけど、まだまだね。こんなに倒したのかって思うくらい、ゴブリンの死体でいっぱいよ」
「あちこちに死体があるから、集める方も一苦労だ。まあ、数日あれば、いけんじゃね?」
ジュリアお姉様とルルーシュお兄様は、そのように述べた。
「苦労はあるだろうが、宜しく頼むぞ」
二人が頷いて、俺達は解散した。
俺は自室に戻り、ベッドに潜り込んだ。
掃除機の修理、楽しかったなぁ。
俺はゆっくりと夢の世界に旅立っていった。
それから、数日が経過した。
俺は午前中に掃除機の修理、午後は剣や魔法の鍛錬を頑張った。
掃除機は、パーツを掃除して、基盤を書き直したら、元通りに直す事が出来た。
掃除機は、一日1台のペースで修理している。
時間的に丁度良いので、空いた時間に修理をしていこうと思う。




