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剣の訓練

「ところで、ゴブリンはそんなに多いのかね?」


「はい。上位種を含めて、昨日は250体程を仕留めて帰ってきました。我らは、ゴブリンキングの存在を疑っています」


「なるほど。では、うちのアストレイを貸そう。腕前は保証する。冒険者ギルドランクはC。剣が得意で、魔法は風と土を使う。どうだろうか?」


「ゴブリン程度なら問題ないでしょうが、オークやオーガが現れる可能性もあります。大変危険です」


「護衛は2人つける。剣士と魔法使いだ。護衛は冒険者ギルドランクB、何があっても自己責任で良い」


「それでしたら、ありがたくご助力を承ります。必要なものが何かあれば、用意致しますが」


「大丈夫だ。武器も防具も、俺のアイテムボックスに入れてきた。すぐに支度も整うぞ」


「ありがとうございます。今日は度の疲れを癒やして下さい」


 そうして俺達は解散した。

 俺は自室に戻り、ベッドに転がった。

 ランプは出来上がるのが2週間後なので、出来ることはない。

 あとは、洗濯機の改良をやってみたい。

 まあ、まずはサビ落としからだ。

 基盤はもとのまま、残っていると良いな。


 俺はしばらくゴロゴロして、お腹が落ち着いて来たら、動きやすい服に着替えた。

 自室を出て、訓練所に向かった。

 今日は剣の稽古だ。

 まずはランニングから始める。

 訓練場を20周回って、息を整えたら、私兵たちがやっている模擬戦に混ぜて貰う。


「おっ、アルキス様、模擬戦ですかい?」


「うん、混ぜて貰える?」


「良いぜ、次、アルキス様とザイールな! ザイールは剣が得意で、素早い奴です。頑張って下さい!」


 俺は前の模擬戦が終わった後、ザイールと向き合った。


「よーい、始めっ!」


 ザイールは突っ込んできて、剣を振りかぶった。

 俺は重い剣を受け流し、横薙ぎに剣を振るう。

 それをかわされ、左から剣が迫ってくる。

 俺は剣をかわして、体制を整え、ザイールに向かって踏み込んだ。


「でぇえええいっ!」


 振りかぶった剣はかわされて、右から剣が迫る。

 俺はそれをバックステップでかわし、剣を打ち込む。

 魔導具作りも楽しいけど、剣も楽しいな。

 俺は燃える心のままに、剣を振るう。

 幾度目かわからぬ程剣を振り、ザイールを追い詰めていく。

 ザイールが大きく振りかぶり、突進してくる。

 俺はサイドステップでギリギリ剣をかわし、無防備な脇腹に必殺技を繰り出す。


「【3連撃・猛虎】!」


 ガガガキンッ!

 俺の攻撃は剣で受け止められ、足が止まったところで、ザイールの必殺技が炸裂した。


「【5連撃・白虎】!」


 俺は襲い来る5連撃を、なんとか剣で受け止めたが、勢いを殺せず、膝をついた。


「勝者、ザイール!」


 ザイールは俺に手を差し伸べてくれた。

 俺はザイールの手を取り、立ち上がった。

 

「俺はまだまだだね。全然勝てないや」


「お前はまだ10歳なんだぞ。体重も軽いし、吹き飛ばしやすい。最後まで受けきったのは見事だったぞ。よく頑張ったな」


 俺は頭を撫でて貰い、次の模擬戦の待機列に並んだ。

 夕方まで模擬戦を続けて、7敗1勝。

 すごくギリギリだったけど、1勝できただけでも良かった。

 俺は気分良くお風呂に向かうのだった。


 湯船にゆっくり浸かっていると、ぐううとお腹が鳴った。

 夕飯までもう少しある。

 牛乳でも貰おうかな。

 俺は十分暖まってから、お風呂を出た。

 

 礼服に着替えた俺は、まず厨房に向かった。

 ガストンが俺に気付いて、近寄ってくる。


「これはアルキス様。何か御入り用でしょうか?」


「お腹がすいちゃってね。牛乳を貰えるかい?」


「かしこまりました。少々お待ちください」


 厨房を進んでいくと、大きな鶏肉の塊があった。


「うわぁ、大きな鶏肉だね!」


「ええ。デビルコッコは1匹丸ごと買い取りましたからな! アルキス様、牛乳をどうぞ」


「ありがとう! ごくごくごく……ふぅ~、美味しかった。鶏肉は明日のお昼かな? ねえ、ちょっとだけ調理してみてもいい?」


「構いませんぞ。何を準備しましょうか?」


「塩、胡椒と、生姜とニンニクのすりおろしが欲しい。あと、小麦粉と揚げ油の用意をお願いするよ」


「かしこまりました」


 俺は貰った鶏肉を一口大に切り、強めに塩、胡椒を振る。

 器に鶏肉を入れて、生姜とニンニクのすりおろしを入れてよく揉み込む。

 そのまま15分程度放置する。

 揚げ油を熱して、丁度良い温度になったら、鶏肉に小麦粉をつけて揚げていく。

 カラッと揚がった唐揚げは油を切って、皿に盛り付ける。

 さすがに醤油はないので、塩唐揚げだ。

 出来上がった唐揚げを、ガストンと一緒に試食する。


「外側はサクッと、内側はジューシーで、肉の旨みが流れ出てくる! うん、成功だ!」


「これは美味しいですな。鶏肉を素揚げにしたことはありますが、味をつけて衣をつけると、こんなに美味しいのですな」


「これは、唐揚げっていう料理なんだ。今度、作ってくれる?」


「勿論ですぞ。唐揚げの作り方、マスター致しましょう。レシピはいつも通り、アズール様にお売りしますか?」


「うん。プリンのレシピは買って貰えた?」


「ええ。金貨3枚で売れました。あとは実際に売れた金額の2割が手に入ります。アズール様も、お喜びのご様子でした」


「それは良かったよ。じゃあ、唐揚げの作り方を教えるね」


 ガストンは俺の説明に聞き入り、最後は2度揚げすると、もっとカリっとする等詳しく教えた。

 唐揚げを3つ食べて、お腹が落ち着いたので、後片付けをして、厨房を出た。

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