表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
31/35

第1章-25 魔剣ライフイーターを持つ腐り系男子

「「「ライフイーター?」」」


 聞き覚えのない単語に、僕達は揃って疑問符を浮かべた。


「魂を喰らうと言われるソウルイーターと対を成す魔剣、それがライフイーターだ。

ライフイーターは、周囲の生命力を喰らうことで絶大な威力を発揮する。

アタシも見たことはないが、刃の模様に紫のコア、剣先の形は伝承にある特徴と合致する。

それに帝国であれば……」


「そういった魔剣を所有している可能性もありえますね」


「あまり表舞台に出て来ない秘密主義の国ですものね。

色々と危ないことはしていそうです」


「まぁ、そういうことだ」


 魔剣ライフイーター。


 そんな恐ろしい物を持っている可能性があるのか、あの腐れ勇者は。


 勇者のくせに魔剣持つなよなぁ、まったく。


 ん、いや待てよ。


「セレスさん、もしかして僕達があの時何故か急に動けなくなったのは」


「ありえますね、全身の力が抜けるような……そんな感覚でした。

生命力が奪われていたと考えるなら納得出来る気がします」


「心当たりがあるのかい」


 ミラン姉さんに霧が発生した時の状況を伝えた。


 それを聞いたミラン姉さんは、魔剣の可能性が更に高まったか……と呟いた。


「あの、ミラン姉さん。

魔剣ということは使用者にもなにかしらの危険があるのでは?」


「その通りだ。

伝承が正しければ、ライフイーターは周囲の生命力だけでなく最後には使用者の生命力までも喰い尽くすと言われている。

それどころか魔剣自体が意思を持っているという話すらあるな」


 やっぱり魔剣というだけあって強力な反面デメリットもあるのか。


 ライフイーターの場合は、使い続ければいずれ腐れ勇者は死ぬかもしれないってことになる。


 腐れ勇者はそれを知っているのだろうか?


 あの感じだと知らないんだろうなぁ。


「勇者を召喚したにしては使い棄てのような扱いに違和感がありますね。

もしかすると今回の勇者召喚は何か裏があるかもしれません。

それはウチの部隊で探らせておきましょう」


 ウチの部隊ってさっき呟いてた暗殺部隊とかではないですよね? 


 セレスさん、信じていいんですよね?


「もしもの時は私も動きますよ」


「その時はお願いしますね、シャリアさん」


 私も動くってなに!?


 まさかシャリアさんにはとんでもない秘密があるとか?


 チラッと目が合ったシャリアさんの瞳からは怪しい光が見えた気がした。


 あっ、これ深入りしたら抜け出せなくなるやつだ。


 やめたやめた……聞かなかったことにしよう。


「それで、今すぐ帝国へ向かうのか?」


 話が落ち着いたところを見計らったミラン姉さんは、シャリアさんが用意してくれていた紅茶を一気に飲み干してからそう言った。


「最初はそうしようと思っていたのですが、私は当初の予定通りアーサー様にはダンジョンへ向かってもらうほうがいいと思います。

最近見つかった領内のダンジョンには聖なる武器らしき物が発見されておりますし、手に入れることが出来ればアーサー様の助けになるかと」


 聖なる武器とは神聖な魔力のような物が宿った強力なアイテムらしい。確かにそれは欲しい。


「ですがシャリアさん、それだと間に合わない可能性がありませんか?」


 戦闘訓練しておきたいところではあるが、ダンジョンに行っていて間に合わなかったら困る。


 ただ、間に合ったとしてもスキルは増えたとはいえそれだけでどこまで戦えるか不安なのが正直なところだ。


「アーサー様、私もシャリアさんに賛成です。

いくらアーサー様が強いとはいっても魔剣持ちの可能性がある腐った相手ですからね。

準備はいくらしておいても良いくらいです」


 ついに勇者という単語すら省略されてしまった為、ゾンビへの階段をまた一歩登ったようだ。


 さて、そんなことより二人ともダンジョンに行くことをオススメしているようだ。


 もしもの時は武器を諦めればいいだけだし、ダンジョン内で訓練出来るだけでも行っておいて損は無いかもしれない。


「わかりました。確かに強くなっておきたいですし、ダンジョンへ行きます」


 僕の言葉に、よく言ったとミラン姉さんが背中をバチンと叩いた。


 あっ、もちろん今のはミラン姉さんが自分の背中を自分で叩いた訳ではなくて僕の背中をバチンとね?


 そもそも自分の背中をバチンと叩くのは難しいし。


 えっ……難しいよね?


「なんで急に自分の背中を叩こうとしてるんだ?」


「そこに超えるべき背中があるからです」


「そ、そうか……?」


 なんとなく挑戦してみたくなったので、ミラン姉さんの疑問に答えながらチャレンジしてみた。


 手の平で叩くのは難しいね、これ。


 手の甲ならなんとか。


 ただその場合はバチンではなくゴンみたいな音がする。



少しでも面白い、これなら続きを読んでやってもいいかなと思われた方はポチっとポイントをいただけるととんでもないくらい励みになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ