日本side-4 藤崎さんの場合
日本に残されている人達の外伝、日本side(短編)シリーズです。
皆さんこんにちは。
歴史ある藤崎神社で巫女をしている藤崎ゆかりです。
今年で24歳となりました。
皆さんは霊力というものを聞いたことはあるでしょうか。
特殊な力を用いて悪霊と戦ったりする、憑依して合体したりする有名作のあれですね。
今の時代は昔に比べてほとんど悪霊が出ることは無いため、霊力があっても宝の持ち腐れみたいになっています。
私の家系は今でも霊力を持つ者が代々産まれてくるのですが、私には霊力がありませんでした。
家族からは使うことはないから気にするなと言われていますが、こんなことを他の人に相談することも出来ず、昔から親族に対して勝手に劣等感を感じていました。
そんなある日、1人の少年に出会いました。
彼は巫女服を着ている私に言うのです。
巫女のお姉さんがいてくれるからこの街は平和だねと。
私はここにいてもいいんだと、初めて認めてもらえた気がしました。
そうです、私はただ誰かに認めて欲しかっただけだったんです。
その少年は、成長した今でも週に1回お参りに来てくれます。
神社の仕事に興味を持ってもらおうと、たまに神社に関する冊子を作って渡してみたりもしています。
……彼が藤崎神社の跡継ぎになってくれますように、なんてね。
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