↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
混ざり会う世界~テイマーになったらテイムされた~  作者: からかさ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

191/206

185.鎮火

スネアテが切った傷口から血が流れて、血だまりを作った。そこからさらに、炎の柱を作っていた穴に流れ込む。元々、獣が食べていたおかげで小さくなっていた炎はその血で鎮火した。


もぞもぞと逃げようとするたびにスネアテがさらに切り傷を作り、エリマキはきつく締めあげる。

まるで空気が抜けていく風船のようにその巨体は、徐々に小さくなっていった。丸太のように太かった足は木の枝のように細くガリガリになり、筋肉が乗っていた胴は、骨が浮き上がり皮だけを纏っているだけのようになる。吊り上がりキリッとした目や耳は垂れ、息が荒くなる。その息は興奮からではなく、生きるための呼吸のような気がした。獣の殺気も消えていた。



「エリマキもスネアテも、離れてあげて」


俺の言葉通りに二人は獣から距離を取る。獣は二人が離れても、起き上がる気力もないようだ。

直せない傷口が未だ鮮血が流れる。体長は俺の身長くらいになってしまった。


「どうする?」


先生に問われた。俺は一瞬何のことかと疑問に思ったが、すぐにこの獣の処遇を聞かれたのだと分かった。

俺はどうすればいいのか、獣を見た。ガリガリの身体は必死に生きるために、呼吸していた。息を吸うたびに体が膨れ、吐くたびに体は細くなる。そして、ガタガタと寒そうに震える身体。その姿に闘病生活を続けていた父の姿がかぶってしまった。

俺は、助けたいと思ってしまった。必死に生きてるこの獣を。エリマキを傷つけてしまったこの狼を。


「エリマキ、この子を助けてもいい?」

「んにゃー」


エリマキは猫の姿に戻り、返事をしてくれた。血は流れていなかったが、背中に歯形が残っていて痛々しかった。俺はすぐに草を取り出して、エリマキに与えた。


「ありがとう」


草を食べると、エリマキの傷口は徐々に塞がっていく。完治とまではいかず、あとは残ってしまった。その場所をヨシヨシと撫でる。気持ちが良かったのか、撫でた手にエリマキはすり寄ってきてくれた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
いつも更新ありがとうございます。 冒頭付近の >獣の殺気も消えていた。 から >「エリマキもスネアテも、離れてあげて」 の間の文章がその前部分と重複しています。 誤字報告では文章ごとの削除は送れない…
被っている箇所があります。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。