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静かな、蒼の、宇宙(河久屋アスカ、2005/6/1)
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○あらすじ
少年は海を見ていた。ある時発見した一匹のイルカから、少年は幻想的な海底へと潜っていく。
○感想
世の中はとかく筋のある作品がもてはやされるが、こういう絵画みたいな作品も乙なものだと思う。明確な終わりと始まりがあるわけではなく、時間から切り離されたかのようにその場に屹立している瞬間を描写した物にも引かれる。虹色の光なのだ。水晶なのだ。これほどまでに透明感のある表現は僕にはなかなか考えつかないな。イルカを見て駆け出す少年の純粋さも。
訪れることができたのはたった一度だけで、その後は誰一人その場所を見つけることができなかったというのは桃花源記さながらだよね。とはいえ、決して単なる郷愁に終わっていない所に目新しさがある。追い求めるものが昔にではなく、未来にあるというのは。
何というか、幸福だった幼少期から大人になるまでのイニシエーションであったかのようなそういう雰囲気がある。
後書きではこの作品はとあるゲームにインスパイアされているそうだ。僕にはそれが何なのか分からないが、海底の神殿という言葉から連想するのは初代FFだよな。




